国土交通省
 御岳ロープウェイ(株)に対する事業改善の命令の発出について
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平成15年12月16日
<問い合わせ先>
鉄道局安全対策室

 (内線40772)

TEL:03-5253-8111(代表)

 

 平成15年10月15日に発生した御岳ロープウェイの搬器衝突事故に鑑み、北陸信越運輸局は、本日(16日)14時、鉄道事業法に基づく事業改善命令を同社に対し手交し、別添資料によりプレス発表しましたので、お知らせします。


別添

国土交通省 北陸信越運輸局

平成15年12月16日

 北陸信越運輸局は、本日、御岳ロープウエイ株式会社に対し、鉄道事業法第38条で準用する同法第23条に基づき、組織の安全管理体制の改善及び施設の改善等について別紙概要のとおり事業改善命令書を交付します。


別紙

御岳ロープウェイ株式会社に対する事業改善命令(概要)

  1. 事業改善命令事項(要旨)

    1. 組織の安全管理体制の改善

      (1)安全管理体制の確立
       全社的に安全確保が確実に行われる組織体制を再構築し、今後かかる事故を再発することのないよう安全管理体制を確立すること。
      (2)係員に対する教育指導体制の確立
       経営幹部は、係員を適切に配置するとともに、各係の責務に関する教育・訓練計画を作成し、教育指導体制を確立して、安全確保の向上を図ること。
      (3)安全意識の徹底
       社内での事故、故障等に対する原因究明と再発防止への取り組みはもとより、他社の事故情報も活用して、関係係員に対し、安全意識を徹底し安全確保の向上を図ること。

    2. 普通索道の施設の改善等

      (1)握索装置の管理強化
       1ヶ月ごとの検査において、メーカーにより定められた部品の交換基準を確実に遵守する等握索装置の管理強化を図ること。
      (2)場内設備の握索・放索関連装置の管理強化
       始業点検時において、場内設備の握索・放索関連装置付近の音や振動について注意を払う等により、時期を逸しない適切な管理の徹底を図ること。
      (3)保安装置の管理強化
       1ヶ月ごとの検査において、不完全な握索状態における保安装置の機能の確認が確実に実施されるよう管理の徹底を図ること。
      (4)施設の交換、改修
       今回の事故により損傷を受けた次に掲げる施設については、それぞれ必要な交換、改修を行うこと。
        1支えい索…交換
        2握索装置…全数オーバーホールのうえ必要により交換又は改修
        3山頂停留場出発側の握索・放索関連装置…交換
        4保安装置…再整備、必要により部品交換
        5その他損傷した施設(搬器、脱索防止輪、索輪)…交換

    3. 特殊索道の点検整備等
       上記1.を徹底するとともに、施設についての確実な点検整備を行うこと

  2. 具体的な改善と運行再開までの手順
    (1)事業者は、改善の具体的措置と実施予定時期を決め、運輸局へ届出
    (2)事業者は、改善を終えた時点でその措置状況を運輸局へ報告
    (3)運輸局は、改善措置の実施状況を確認するため立入検査を実施
       (運輸局は、立入検査で安全が確認できれば運行再開を認める)

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