平成15年3月13日 |
<問い合わせ先> |
港湾局環境・技術課 |
環境整備計画室 |
(内線46652、46684)
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TEL:03-5253-8111(代表) |
- 研究会の概要
当研究会は、都市再生プロジェクト(平成13年12月4日第三次決定)として「臨海部における緑の拠点の形成」の先導プロジェクトに位置づけられた東京港中央防波堤内側埋立地における森づくりについて、臨海部特有の厳しい環境条件下において豊かな生態系を育み、自然体験等を可能とする森を創り出すために求められる機能、整備手法、高度な植栽技術、維持管理方策等の課題を検討する目的で設置したものである。研究会メンバー及び経緯は別紙のとおりです。
- 第3回研究会の開催結果
(1)開催日時
平成15年3月12日(水) 14:30〜17:00
(2)開催場所
(社)日本港湾協会(東京都港区赤坂)
(3)検討テーマ
- 根株移植実証試験の経過報告
- 臨海部の森づくりに係わる時間と労力と環境形成について
- 海辺の森づくりポイントブック(仮称)の作成について
(4)議事概要
- 根株移植実証試験については、植栽試験区画(12m×15m)の耕起を行い、根株の生育基盤を整備した(堆肥混入率:約20%)。その上で、クスノキ、スダジイ等の常緑樹を中心に大井ふ頭中央海浜公園なぎさの森の間伐対象木23本の根株を東京港中央防波堤内側埋立地内の植栽試験区に移植した。根株の幹の切断位置は、周辺の草本との競争力を確認するために地上から約1.2mの高さを基本とし、幹を根本切りしたもの(4本)との比較も行う。
平成15年3月7日のモニタリング調査では、スダジイで皮目が鮮明に現れているなど、根株23本の生育状況は良好である。今後も引き続き、定期的にモニタリング調査を実施する。
- 中央防波堤内側埋立地の森の形成については、生育基盤の整備状況、当初に植える木々の年齢、森の形成に携わる人の専門性及び投資規模(コストの掛け方)などによって異なるが、関東地方以南の暖地の気候が現状のまま続くと考えると、極相林を呈する時期は、はじめに陽樹低木を植えた場合で200年程度、同じく苗木を植えた場合で250年程度が見込まれる。
このような息の長いプロジェクトでは、行政、住民、NPO、企業等の協働が必要であり、事業をマネージメントするソフトの整備を予め行うことが肝心である。
- 海辺の森づくりポイントブック(仮称)については、国及び地方自治体の担当者、NPOなどにとって有意義な内容とするために、森づくりにおけるパートナーシップ、海辺の森の利用と管理などのソフト面の情報を十分に盛り込むべきである。
(5)その他予定
平成15年6月下旬に最終研究会を開催する。
- 今後の予定
研究会成果に基づき、平成15年7月を目処に、「海辺の森づくりポイントブック(仮称)」を取りまとめる。
別紙
臨海部の森づくり研究会の概要
- 研究会メンバー
座長 |
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岡島 成行 |
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大妻女子大学教授(家政学部ライフデザイン学科) |
委員 |
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濱野 周泰 |
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東京農業大学助教授(地域環境科学部造園科学科) |
〃 |
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牛山 佳久 |
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財団法人ボーイスカウト日本連盟副総コミッショナー |
〃 |
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川嶋 直 |
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財団法人キープ協会常務理事 |
〃 |
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幸田シャーミン |
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環境ジャーナリスト |
〃 |
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佐藤 初雄 |
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NPO法人国際自然大学校代表 |
〃 |
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細川 恭史 |
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国土交通省国土技術政策総合研究所沿岸海洋研究部長 |
関係行政機関 |
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岩瀧 清治 |
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国土交通省港湾局環境整備計画室長 |
〃 |
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宮崎 祥一 |
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国土交通省港湾局環境整備計画室総括課長補佐 |
〃 |
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今井 泰男 |
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国土交通省関東地方整備局港湾空港部地域港湾空港調整官 |
〃 |
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増田 勝人 |
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国土交通省関東地方整備局港湾空港部海域環境・海岸課長 |
〃 |
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安藤 哲士 |
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東京都港湾局港湾整備部参事 |
〃 |
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関 勇司 |
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東京都港湾局臨海開発部海上公園課長 |
〃 |
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白川 敦 |
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東京都港湾局臨海開発部副参事(海上公園担当) |
- 研究会経緯
- 平成14年7月18日
第1回研究会
→ 研究会の構成と進め方
→ 臨海部の植栽技術の検討
- 平成14年11月25日
第2回研究会
→ 中央防波堤内側埋立地における森の形成について
→ 委員提案「海辺の森づくりの意義」について
- 平成14年12月2日〜12日
根株移植実証試験現地作業
※H15年6月頃まで観測(モニタリング)調査を実施。
- 平成15年3月12日
第3回研究会
- 平成15年5月〜6月
根株移植実証試験結果分析とりまとめ
- 平成15年6月下旬
第4回(最終)研究会
- 平成15年7月
海辺の森づくりポイントブック発刊

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