平成15年3月26日 |
<問い合わせ先> |
港湾局環境・技術課 |
環境整備計画室(内線46685) |
TEL:03-5253-8111(代表) |
本技術指針は、港湾区域内における「公共用水域の水底の底質の常時監視」や「浚渫工事等の事前調査」の結果、底質環境基準値を超えるダイオキシン類を含む底質の存在が確認され、対策を講じる場合に適用するものである。
なお、底質ダイオキシン類対策については、現在も、各方面で研究・開発が進められているため、本技術指針は、今後の更なる技術開発や対策実績の積み重ねを踏まえ、逐次、改訂していくこととしている。
(1)底質調査
底質調査は、汚染範囲等を確定するため、概況調査、精密調査の2段階で調査を行う。概況調査においては、汚染分布の概略を把握(概ね1km格子間隔)し、汚染経路の推定等を実施する。精密調査においては、汚染範囲および汚染底質量を確定するために、詳細な平面分布(100〜200m格子間隔)及び深度方向の広がりを把握する。
(2)底質ダイオキシン類対策
底質ダイオキシン類対策の基本的な考え方は、底質ダイオキシン類が食物連鎖を通じて魚介類に蓄積され、汚染された魚介類を人が間接的に摂取する経路を遮断することである。
経路を遮断するための対策は、浚渫・掘削除去、
覆砂、
原位置固化処理の3方法があり、対策の選定にあたっては、施工の難易度、コストなどの比較検討を行い、既存構造物への影響、港湾利用への影響等に配慮し、個々の港湾ごとの特性に応じた最適な対策を選定する必要がある。
(4)モニタリング
底質ダイオキシン類対策の実施にあたっては、工事着手前、工事中、工事完了後の各段階毎にモニタリング計画を策定して、モニタリングを行い、ダイオキシン類による汚染の防止に努めなければならない。
工事着手前調査は、工事を行う前の対象海域の状況を把握するために行う。工事中のモニタリングは汚染の拡散が発生していないかを監視するために行う。工事完了後のモニタリングは対策の効果を確認するために行う。
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