国土交通省
 「設計の総点検」の実施について
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平成15年7月25日
<問い合わせ先>
大臣官房技術調査課

(内線22333、24294)

TEL:03-5253-8111(代表)


 

 

 国土交通省では、平成15年3月に策定した「国土交通省公共事業コスト構造改革プログラム」に基づき、平成15年度に、直轄事業の設計におけるコスト縮減への取り組みを一斉に点検する「設計の総点検」を実施します。

  1. 目的
     「設計の総点検」とは、現時点でストックされている予備設計から施工段階に至る直轄事業の設計等について、コスト縮減の観点から、一斉に総点検を行います。これによりコスト縮減への取り組みの促進及び精度の向上を図ります。

  2. 実施のポイント
    (1)直轄事務所等、国土交通省の各発注機関において現時点でストックされている全ての設計を対象とします。
    (2)予備設計から詳細設計、契約、施工まで、様々な設計の段階に応じた点検項目により、設計の見直しを図ります。
      (点検項目の例)
       予備設計段階「支障となる物件の回避等、十分な検討をなされているか」
       施工段階「効率的な工程となっているか、関係機関との協議調整は確認したか」
    (3)14年度の試行を踏まえた主な点検事項は以下のとおりです。
    • 暫定計画のチェック:暫定計画のある事業について、完成計画と手戻りが生じない設計となっているかを確認する。
    • 周辺施設の配慮:事業実施場所において周辺施設や環境との調整・確認を行うことを確認する。
    • 残土処理地の確認:資材の有効利用の観点、土の利・活用、残土処分費用が大きいことから、適切な残土処理について確認を行うこととする。

  3. 実施体制について
     基本的に整備局の職員等(インハウスチーム)により実施します。より専門的な検討が必要である場合については、インハウスチームの他に、学識経験者、設計者等の外部のメンバーによる委員会を設置することができます。 さらに、詳細な技術検討(応力計算等)については、コンサルタントの活用も可能として、効果を高めてまいります。

  4. 平成14年度試行概要
     今年度の実施に先立ち、平成14年度に行った試行事例は別紙のとおり。


別紙

平成14年度に実施した「設計の総点検」の試行事例

[予備設計]
(キーワード) 交差部の道路構造の見直し(橋梁→函渠構造)
(計画額)    101→88(▲12)億円
(概要)
 道路の交差部構造を橋梁から函渠構造にすることでコスト縮減を図る
 【構造の工夫によりコスト縮減を図るものとして効果が高い事例】

[詳細設計]
(キーワード) 新技術(SW橋)の活用(国営公園整備)
(計画額)    3,140→2,740(▲400)万円
(概要)
 景観にやさしい木造橋を、SW橋としての新技術を活用し、同時にコスト縮減を図る
 【各工法の短所を新技術で解決しコストを縮減する事例】

[発注段階]
(キーワード) 事業間の連携(防波堤整備)
(計画額)   7.1→6.3(▲0.8)億円
(概要)
 築堤工事に必要な起重機船を他の大型起重機船使用事業と連携を図ることによりコスト縮減を図る
 【事業間の連携や調整によりコストを縮減する事例】

[施工段階]
(キーワード) 技術指針の改訂に伴う新工法の活用(ダム本体工事)
(計画額)   19.8→17.4(▲2.4)億円
(概要)
 新たな技術指針により、コンソリデーショングラウチングを用いコスト縮減を図る
 【所要の性能を満足しつつコスト縮減を図る事例】

 ※端数処理により、当初計画額と修正計画額の差が縮減額に一致しない場合がある


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