国土交通省
 「第三回次世代シャーシ管理システムに関する調査検討
 委員会」の開催について

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平成15年3月12日

<問い合わせ先>

政策統括官付政策調整官付
(内線53341)
TEL:03-5253-8111(代表)

 

 交通分野における諸問題を解決するための方策として、鉄道や海運を活用することによる複合一貫輸送の推進(モーダルシフト)が進められている。海運によるモーダルシフトを担うフェリー、RORO船による貨物輸送では、主にシャーシが使われていることから、フェリーターミナル等におけるシャーシ管理の効率化は関係者の関心の高いところである。
 国交省では平成12年度よりスマートプレート※の開発を進めており、スマートプレートや無線タグといった無線識別技術を活用することにより、シャーシ管理の効率化を図ることが期待されている。
 こうした動向を踏まえ、国交省では『次世代シャーシ管理システムに関する調査検討委員会』において、シャーシ管理システムのあるべき姿(次世代シャーシ管理システム)について検討を進めている。その調査の一環として、苫小牧港において実証実験(平成15年1〜3月実施)を行っているところであるが、その結果とこれまでの議論及び関係業界のニーズを踏まえた報告書を取りまとめるべく、第三回(最終)の委員会を下記の通り開催する。
 最終回となる本委員会においては、次世代シャーシ管理システムモデルの評価を中心に議論する予定である。

※スマートプレート:
 現行ナンバープレートの情報及び自動車登録ファイルに記載されている車両の諸元情報をナンバープレート上のICチップに記録したもの。

  1. 日時 平成15年3月13日(木)10:00〜12:00
  2. 開催場所 (財)運輸政策研究機構 2階第二会議室(東京都港区虎ノ門マリンビル)
  3. 議事
    1. 実証実験結果について
    2. 次世代シャーシ管理システムモデルの評価について
    3. その他

  4. 構成員 別紙1参照
     参考
    • 別紙2に第二回委員会の議事要旨を示す。
    • 苫小牧港における実証実験は3月21日(金)まで実施予定

    以上


(別紙1)

「次世代シャーシ管理システムに関する調査検討委員会」構成員

 

(順不同・敬称略)

原田  昇   東京大学 新領域創成科学研究科 (環境学専攻) 教授
田中 辰雄   慶応義塾大学 経済学部 助教授
酒井 康雄   石川島播磨重工業株式会社 技術開発本部総合開発センター制御システム開発部長
早野 裕康   王子製紙株式会社 物流部長
百瀬 祐二   商船三井フェリー株式会社 貨物営業一部副部長
時津 直樹   株式会社デンソー ITS開発部長
大野  仁   凸版印刷株式会社 生産・技術・研究本部 生産・技術開発部長
星  孝二   苫小牧港開発株式会社 船舶ターミナル部 副部長
五十嵐喜久夫   苫小牧港シャーシ輸送連絡協議会長(苫小牧北倉港運株式会社 物流部長)
佐々木定男   日本信号株式会社 交通情報システム事業部 ITS担当部長
宮田 芳典   富士通株式会社 パブリックセキュリティソリューション本部
ソリューション統括部第一ソリューション部長
糟谷 祐一   株式会社ブルーハイウェイエクスプレス 貨物営業一部 課長代理
岡野 直樹   総務省総合通信基盤局電波部移動通信課マルチメディア移動通信推進室長
石指 雅啓 国土交通省自動車交通局技術安全部管理課長
松隈 宣明 国土交通省港湾局環境・技術課長
辻村 邦康 国土交通省政策統括官付政策調整官
東井 芳隆 北海道運輸局企画振興部長
梶山  修 東京都港湾局港湾整備部長


(別紙2)

次世代シャーシ管理システムに関する調査検討委員会(第2回)議事要旨

平成14年12月18日(水)開催

 

議事次第

  1. 次世代シャーシ管理システムのモデルについて
  2. 実証実験について
  3. 評価について
  4. その他

議事要旨
 各議題の説明内容と主な議論は以下のとおり

  1. 次世代シャーシ管理システムのモデルについて
    •  シャーシを共同管理するシャーシプールについては、管理効率を上げるにはよいが、そのコスト負担、事故等の管理責任、シャーシ情報管理等、実現上の難点がある。
    •  シャーシの総数は13万台とのことであるが、共同管理を推進するには、その種類を明確にしておくことが必要である。また、シャーシの車検証記載事項に関連して、シャーシを区分する情報について整理する。
    •  シャーシ輸送はそのシャーシを牽引する運送事業者が複数かかわることが一般的であるので、運送指示を行う運送事業者間の情報ネットワークやタグやスマートプレート等を使って牽引するヘッドそのものの管理も別途行うことが必要となってくる。
    •  タグに記録する情報については今後の検討事項となっているが、その内容については、タグに必要な情報を全て記憶させておく考え方と、タグにIDのみを記録し、その他はサーバで管理をして、必要とする情報をネットワークを介して取得する、との考えもある。
    •  1つの考えとして、国がタグを全車につけるといったインフラを構築することを行い、その利用のしかたについては民間事業者に任せるというのもよいのではないか。
    •  船内ロケーションの自動作成は、シャーシの長さ情報のみでは、実際はできない。(長さ、幅等が超過している場合がある、積荷・重量を勘案する必要がある、電源の要否、港へのシャーシ到着時間がバラバラである、優先下船への対応、予約の変更が多い等)
    •  船内ロケーション関係では、自動化できる範囲で何のメリットがあるかを整理することが必要。
    •  船内ロケーション情報は下船の時には必要で、シャーシが積載されている位置から下船する時間を推定することにより、運送事業者の引き取り配車の利便性を向上できる。
    •  下船したシャーシの駐車位置情報は、安全でスムーズな引き取り作業には必要な情報である。その駐車位置情報の把握のしかたには、下船時に下船作業を行うヘッドに、駐車位置を指定する方法、下船したあとに、今回の実験のように駐車位置を計測把握する(精度の検証も必要である)、2つの方法があるがあるが、後者の方が効率的である。
    •  駐車位置を把握する方法は、GPSの誤差を考えると、車速パルス方式が有効と考えられる。
    •  タグの読取距離は、今回の実験のように電池レスタグの場合は2mが限界である。

  2. 実証実験について
    • タグ等に雪、氷、ドロがついた状態での検証については、ドロは問題ないとの見通しであり、雪、氷については読取状態を記録しているビデオにより、読取不可時のタグの状態をみることで対応する。
    • タグの読取可能距離が最大2mであることから、特に乗船口での検知が難しいとの見通しがあった。(シャーシ乗船作業のヘッドの運行ルートを指定する等で対応することも難しい)
    • タグ周波数の免許基準等についての議論があった。

  3. 評価について
    • ヒアリング/アンケートの対象は、実験に参加いただく事業者、トラック事業者、フェリー会社を想定している。
    • ヒアリングは実験に参加いただいている事業者を対象として、現在行われているシャーシ管理、実証実験、次世代シャーシ管理システムモデル等について詳細に調査する。
    • アンケートについても実施する予定であり、内容も今後詰める状態であるが、フェリーを利用している運送事業者にお願いするなど対象をできるだけ広げて行う。
    • アンケートで導入経費についての設問は、「あなたが出す場合は」という聞き方がよい。また、具体的なメリットが見えない今回のような実験の段階だと正確な答えが返ってこない恐れがあるので設問には工夫が必要である。
    • ヒアリングでは、具体的にこういう作業手順で人数がこのくらいで、これだけの時間がかかってというのを出していただき、タグが入った場合には、これがこのくらい圧縮できるのではないかを引き合いに出して、大体全体として時間が何割くらい、コストが何割くらい削減できそうだというのを推測することが、費用対効果評価としては精度が高くなると考えられる。
    • 導入前の所見と導入してからの所見を比較することも重要であるので、ヒアリング、アンケートは、一部でも実験を始める前に行う必要がある。

    以上

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