国土交通省
 「総合保養地域整備法第一条に規定する整備に関する
 基本方針」の変更について

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平成16年2月24日
<問い合わせ先>
都市・地域整備局地方整備課

(内線33251、33253)

TEL:03-5253-8111(代表)


 

  1. 基本方針の位置付け
     総合保養地域整備法(以下「法」という。)第四条では、総務大臣、農林水産大臣、経済産業大臣及び国土交通大臣(以下「主務大臣」という。)は、法第一条に規定する整備に関する基本方針(以下「基本方針」という。)を定めなければならないこととなっている。
     基本方針は以下の点で総合保養地域の整備の根幹をなすものである。
    1都道府県が、法第一条に規定する整備に関する基本構想(以下「基本構想」という。)を作成する際には、基本方針に基づくこととされている点
    2主務大臣が、基本構想に同意をする場合には、「基本方針に適合するものであること」、「基本方針に照らして適切なものであること」が要件に含まれている点
    3法に基づく支援措置が行われるのは、基本構想が同意を得ている場合(以下同意を得た基本構想を「同意基本構想」という。)に限られている点

     (注)平成16年2月現在、41道府県で42の同意基本構想が作成されている。

  2. 基本方針変更の背景等
     法に基づき総合保養地域の整備が進められ、ゆとりある国民生活の実現や地域の振興に一定の役割を果たしてきている。
     ただし、社会経済情勢の変化により、企業の開発意欲が減退したこと、国民の滞在型余暇活動に対する潜在的需要が顕在化しなかったこと等のため、同意基本構想に位置付けられた特定施設の整備は予定どおりには進んでいない。また、体験型の余暇活動に対するニーズの高まり等、余暇活動についての質的な変化も生じている。
     こうした社会経済情勢の変化に対応するため、国土交通省における政策評価「総合保養地域の整備−リゾート法の今日的考察−」(平成15年3月)等も踏まえ、基本方針を17年ぶりに変更するものである。今後は、基本方針の変更を受けて、都道府県の同意基本構想の見直しが進むことが期待される。

  3. 変更後の基本方針で示した今後の施策の方向(総合保養地域の整備の再スタート)
    (1)都道府県の現行の同意基本構想の抜本的な見直し
    • 都道府県において、これまでの総合保養地域の整備について政策評価を行い、現行の同意基本構想を抜本的に見直す必要がある。
    • 見直しにおいては、特定施設や重点整備地区のニーズを再検討し、絞り込みを含めた整備の重点化を図るとともに、ソフト面の一層の充実を行うことにより、同意基本構想の実現性を高めることが重要である。
    • 見直しの結果、特定地域全体として実現性が見込まれない場合には、同意基本構想は廃止するものとする。
    (2)時間管理概念の導入・徹底により今後は着実に進行管理
    • 総合保養地域の整備は、需要の見通しを踏まえ、整備の工程を明らかにした上で、時間管理概念を持って計画的に進めるものとする。
    (3)今後も政策評価を行い、同意基本構想の適時・適切な見直し(チェック機能の強化)
    • 同意基本構想において目標時期を明示するとともに、総合保養地域における利用者数及び雇用者数等で地域として適当と考える指標を、国民生活に直接結びつく政策目標として設定し明示する。
    • 総合保養地域の整備は、社会経済情勢の変化に常に適切に対応しつつ進める必要がある。このため、都道府県においては、今後も政策評価を適切に行い、同意基本構想を適時・適切に見直すものとする。
    (4)ソフト面の一層の充実及び地域間交流促進
    • 地域の実情に応じ、関係地方公共団体、関係事業者、地域住民、NPOや住民組織等からなる推進連絡協議会その他関連の協議会を活用すること等により、これらの者の間の連携の確保に努めるものとする。
    • 総合保養地域の来訪者に対して、自然体験、農林漁業体験等の指導や、地域の自然や歴史、文化等の紹介が適切に行われるよう、人材の育成及び組織化並びに来訪者に対しインストラクター、案内人を紹介する体制の整備に努める。
    • 総合保養地域の整備に当たっては、景観は地域の重要な価値であることにかんがみ、条例やガイドラインの制定、建築や看板設置における配慮等により、優れた景観の保全及び形成に努める。
    • 社会経済情勢の変化を踏まえ、総合保養地域の整備を促進することにより都市等と総合保養地域との交流を進め、ゆとりある国民生活の利便の増進並びに当該地域及びその周辺地域の振興を図ることが引き続き必要である。

  4. その他
     変更後の基本方針は、国土交通省HPにおいても公開する。

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