| 平成１６年９月１０日 |
| ＜問い合わせ先＞ |
| 自動車交通局旅客課 |
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(内線41232)
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TEL：03-5253-8111（代表）
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- 平成１５年度は、収入について引き続き減少傾向にあり、前年度と比べ２．７％の減少。支出につい ては、人件費の圧縮により４．１％減少。これにより経常収支率は前年度と比べ１．３ポイント改善 し、９２．０％となり、全体の赤字額は、１４８億円の縮減。
- 民営バスの収支率は、平成になって最高水準の９５．６％に改善。
- 黒字事業者については、前年度と比べ６事業者増え７４事業者に。
- 輸送人員については、引き続き減少傾向にあるものの、緩やかな減少にとどまり前年度と比べ１．７ ％減少。
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- 収支状況について
平成１５年度の調査対象事業者全体の経常収支は、収入面で、収入全体の減少率が対前年度2.7％（前年度減少率3.3％）と緩やかなものとなり、さらに、支出面で、原価の66％を占める人件費が、分社等による合理化・効率化などに伴う従業員数の減少及び平均給与の抑制により前年度と比べ7.0％減少（前年度減少率7.2％）したことが大きく寄与し、支出全体で前年度と比べ 4.1％の減少（前年度減少率4.3％）となった。
また、調査対象事業者全体における黒字事業者が７４者（前年度６８者）、黒字事業者率が28.7％（前年度26.3％）と増加。黒字事業者の黒字総額は前年度より１１億円増加し１４７億円となり、赤字事業者の赤字総額は、１３７億円減少し８４５億円となった。
この結果、全体の赤字額が１４８億円改善され６９８億円となり、経常収支率も92.0％(前年度90.7％)と前年度より 1.3ポイント改善した。
- 民営バスの経常収支について
- 収入額 ６，０３８億円〜対前年度減少率2.2％（１４年度：６，１７３億円〜対１３年度減少率3.2％）
- 支出額 ６，３１７億円〜対前年度減少率2.3％（１４年度：６，４６４億円〜対１３年度減少率4.4％）
- 黒字事業者 民営事業者２２７者中７３者
- 全体の赤字額 ２７９億円〜前年度と比べ１２億円改善（１４年度：２９１億円〜１３年度と比べ９１億円改善）
- 経常収支率 ９５．６％〜前年度と比べ0.1ポイント改善（１４年度：９５．５％〜１３年度と比べ1.1ポイント改善）
- 公営バスの経常収支について
- 収入額 ２，０２０億円〜対前年度減少率4.2％（１４年度：２，１０８億円〜対１３年度減少率4.2％）
- 支出額 ２，４３９億円〜対前年度減少率8.5％（１４年度：２，６６４億円〜対１３年度減少率2.6％）
- 黒字事業者 公営事業者３１者中１者
- 全体の赤字額 ４１７億円〜前年度と比べ１３９億円改善（１４年度：５５６億円〜１３年度と比べ４３億円改善）
- 経常収支率 ８２．８％〜前年度と比べ3.7ポイント改善（１４年度：７９．１％〜１３年度と比べ0.6ポイント改善）
- 輸送人員について
平成１５年度の輸送人員は、民営バスで対前年度比 0.9％の減少（前年度2.5％減）、公営バスで対前年度比 3.7％の減少（前年度3.2％減）、乗合バス全体として、対前年度比1.7％の減少（前年度2.7％減）と前年度と比べやや改善された。
（参考）
- ［都市バスの活性化対策］
- （１）都市部における乗合バスは、モータリゼーションの著しい進展とともに慢性化する道路混雑等による走行環境の悪化に伴い、定時運行の確保が難しくなっていることもあり、輸送人員は減少を続けている。しかし、バス交通は国民にとって最も身近な交通手段であり、また、環境保全、省エネルギー、交通混雑の緩和等を推進していくうえで有効なものであるため、その復権を図っていく必要がある。
- （２）このため、バスレーンの拡充、交差点での優先信号の改善、バスベイの設置、バス停の改善、バスレーンのカラー舗装化、バスロケーションシステムの導入等について、都道府県警察、道路管理者、地方公共団体等関係者と連携をとりながらその設置を働きかけ、走行環境の改善を進めることが重要であり、平成４年からこれらの関係者と定期的に協議を行う場として都道府県単位にバス活性化委員会を設置し、地域ごとに具体的な走行環境の改善方策について検討が行われている。
- （３）平成１３年度から「快適で環境にやさしい都市交通」の実現を目指し、地域が関係機関と連携して実験的取組み（交通需要マネジメント（ＴＤＭ）実証実験）を行い自動車交通を調整しようとする場合について、国は、公共交通のサービス水準向上、都市内物流の効率化、自動車交通の流れの転換、環境自動車の計画的導入等、実験実施に要する経費の一部助成を行っており、平成１５年度からは、公共交通への利用転換を促進するために交通事業者が行う先進的な利便性向上策の実験的取組み（広域的な公共交通利用転換に関する実証実験）についても経費の一部助成を行っている。（平成16年度予算額4億53百万円）
- （４）バス利用促進等のための財政支援としては、
バスを中心とした総合的なまちづくりを推進するオムニバスタウン整備総合対策事業、
パークアンドバスライドやコミュニティバス導入等の交通システム対策事業、
バスロケーションシステムの導入等の個別対策事業等について、バス利用促進等総合対策事業（平成16年度予算額17億21百万円）により、地方公共団体と協調してバス事業者等の取り組みに対して所要の補助を行っているところである。
- ［低公害バスの普及促進］
- （１）改正自動車ＮＯｘ法が成立するなど、自動車に起因する環境問題に対する取組みは着実に進められているところであるが､大都市地域等における大気汚染問題は依然として厳しい状況にあり、その解決を図る必要がある。
- （２）このため、バス事業者等を対象として、地方公共団体等と協調して、ＣＮＧバス、ハイブリッドバス、ディーゼル微粒子除去装置（ＤＰＦ・酸化触媒）等の導入に対する補助を実施（低公害車普及促進対策費補助金：平成16年度予算額65億7百万円の内数）し、低公害バスの普及の促進を図っているところである。
- ［バリアフリー対策］
- 高齢者、身体障害者等が公共交通機関を利用しやすくするため、標準仕様車への重点的な補助によるノンステップバスの一層の普及促進及びバス・鉄道相互の共通ＩＣカードシステムの導入促進を図るとともに、外国人観光客が利用しやすいバス交通の実現に向けた実証実験の実施等により、公共交通機関のバリアフリー化を推進する（公共交通移動円滑化事業等平成16年度予算額15億52百万円）。
- ［地方バス路線の維持対策］
- 地方バスについては、過疎化の進行、マイカーの大幅な普及等により利用者の減少が続いているが、地元住民の生活にとって不可欠な公共交通機関であることから、乗合バス事業者に対し、フリー乗降制の導入やサービスの多様化による利用者の確保等自主的な経営努力を指導するとともに、事業者に対して国と都道府県が協調して所要の補助を行うこととしている。
なお、平成１３年度から国と地方の適切な役割分担のもとに、生活交通の確保を図る新しい補助制度を創設しており、当該制度のもとで、都道府県、市町村との密接な連携を図ることにより、地域が必要とする生活交通の確保に努めていくこととしており、平成１６年度予算においては、72億64百万円の国庫補助金が計上されている。
- ［１００円運賃の設定］（通称 ワンコインバス）
- 鉄道駅から１Kmなどの近距離区間で運賃を１００円に引き下げ、割安感とワンコインの便利さによりバスの利便性と利用者増を図ろうとするもので、平成１６年４月１日現在、全国２６６の地域で２１９事業者（うち公営事業者１３者）が実施している。
- ［高齢者向け定期券の実施］（通称 シルバー定期券）
- ６５歳又は７０歳以上の高齢者を対象として発行される低廉な全線定期券で、小銭の心配をせずに自由に乗り降りでき高齢者のバス利用促進を図るもので、平成１６年４月１日現在、１１８事業者（うち公営事業者３者）が実施している。
- ［環境定期券の実施］（通称 エコ定期券）
- 通勤定期券の持参人と共に乗車する同居家族について、土日祝日に大人１００円、小人５０円といった格安な運賃とすることにより、マイカーからバスへの転換を図り、環境保全に寄与するもので、平成１６年４月１日現在、１８５事業者（うち公営事業者２０者）が実施している。
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