国土交通省
 DC-9-80系列型機のエンジンに対する繰り返し点検の
 指示について

ラインBack to Home

平成16年2月24日
<問い合わせ先>
航空局技術部航空機安全課

(内線50232)

TEL:03-5253-8111(代表)

 

 

  1. 経緯

     日本エアシステム(JAS)のDC-9型機において本年1月6日及び1月7日に発生した2件のエンジン故障をうけて、航空局は1月19日付けで、JASに対し、DC-9-81型機及びDC-9-87型機について次の飛行までに高圧圧縮機第8段静翼の内視鏡検査を指示する耐空性改善通報(TCD)を発出した。
     JASによるTCDに基づく検査の結果、予備エンジンを含む52台中21台に亀裂が見つかり取り卸された。

  2. 繰り返し検査の指示

     航空局では、米国連邦航空局(FAA)に対し本事案を通知し、早急な原因の究明と対策の検討を求めている。原因については、FAAとエンジンのメーカーであるプラット・アンド・ホイットニー(P&W)社により未だ調査中であるが、今後もJAS機のエンジンの健全性を維持するため、航空局ではFAAとも協議の上、本日付けでTCDを改訂し、外側ボックスにろう付け修理が実施された高圧圧縮機第8段静翼について500時間毎に内視鏡検査を繰り返し実施(亀裂が発見された場合は、一定の大きさに達するまでは、その大きさに応じて検査間隔を短縮して繰返し検査を実施)するよう指示した。


別紙

○耐空性改善通報(TCD-6373-1-2004)の概要

 適用航空機
:プラット・アンド・ホイットニー式JT8D-200系列型発動機(高圧圧縮機第8段の静翼の外側ボックスにろう付け修理がされているものに限る。)を装備した航空機

 指示概要
:高圧圧縮機第8段のすべての静翼の亀裂の有無について前回検査後の使用時間が500時間を超えない間隔で、繰り返し内視鏡検査を実施すること。検査の結果静翼の翼舷長の50%以上の亀裂が発見された場合には、次回の飛行までに使用可能な発動機と交換すること。長さが静翼の翼舷長の25%未満の亀裂が発見された場合は繰り返し検査の間隔を250時間、25%以上50%未満の亀裂が発見された場合には100時間にそれぞれ短縮するものとする。

 ※耐空性改善通報(TCD)
:航空機又はその装備品等の安全性又は環境適合性を確保するため、検査、修理、交換、改造等が必要な場合に航空局長が航空機の使用者宛に発する通報。TCDによる検査、修理、交換、改造等が実施されないときには、耐空証明の効力の停止等の措置がとられる場合がある。


 PDF形式のファイルをご覧いただくためには、Adobe Acrobat Readerが必要です。右のアイコンをクリックしてAcrobat Readerをダウンロードしてください(無償)。
 Acrobat Readerをダウンロードしても、PDFファイルが正常に表示されない場合はこちらをご参照下さい。

アクロバットリーダーホームページへ
(ダウンロード)

ライン
All Rights Reserved, Copyright (C) 2004, Ministry of Land, Infrastructure and Transport