平成16年4月21日 |
<問い合わせ先> |
航空局管制保安部保安企画課 |
管制情報処理システム室 |
(内線51181) |
保安企画課 |
(内線51112) |
TEL:03-5253-8111(代表) |
平成16年4月8日、東京航空交通管制部にあるRDPシステム(航空路レーダー情報処理システム)が2系統ともダウンし、その後も再起動とダウンとを繰り返す状況が続き、RDPサブシステムによる管制運用を行ったため、航空機の運航に遅延が発生しました。
航空局内において原因究明を行ってきたところ、次のとおり判明したので、原因と対策についてお知らせします。
*統括席の管制官が播磨・山陽セクター(管制卓)を2つのセクターに分割する旨の命令を入力。
分割される山陽管制卓では自動的に初期化動作が始動。(約2秒で終了)
その間、山陽管制卓の管制官がその卓で取り扱わない航空機を非表示とする命令を入力。
管制卓の状態が初期化中には、航空機を非表示とする命令を拒否すべきであったが、プログラムの不具合でこの命令を受け付けてしまったことにより、不正なデータが発生。
今回の障害は、平成9年度にRDPプログラムを性能向上した際、プログラムミスが混入したが、これまで上記の命令が同時に入力されることがなかったため、顕在化しなかった。
初期化中に航空機を非表示とする命令が入力されても、重複して処理されないようプログラムを改修する。
RDPシステム障害の間、RDPサブシステムを使用した管制運用を行ったが、管制官が航空機の引継ぎ等を手動で行わざるを得なかったことから、通常よりも時間間隔をとった出発制限を行い、定期便に遅延が生じた。
このことに鑑み、今後、RDPサブシステムの機能向上を検討する。
RDPシステムは、航空機の位置情報を管制官へ提供するシステムで、「間違ったデータをレーダー画面に表示しないために、システムを一旦停止させて即時に再起動する措置が必要である。」との考え方に基づいているが、この考え方を再検証し、不正なデータを原因としてシステム全体が一旦停止することなく、運用を継続することが可能かどうか検討を行う。
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