平成16年6月7日 |
<問い合わせ先> |
航空局飛行場部環境整備課 |
騒音防止技術室 |
(内線49401、49433) |
TEL:03-5253-8111(代表) |
(1)調査結果
平成11年の調査時と比べ、全地点平均でWECPNL値が1.0増加した。
H11平均W値:73.8→H15平均W値:74.8 |
(参考)発着回数データ
H11.11 | H15.11(増減) | |
ジェット機枠 | 230回 | 250回(+20回) |
プロペラ機枠 | 34回 | 66回(+32回) |
(うちCRJ機 | 0回 | 30回(+30回)) |
(2)機材構成による影響
今回の増加分(1.0)について、ジェット機とプロペラ機(CRJ機を含む)のそれぞれの寄与度を分析すると、0.9がジェット機によるもの、0.1がプロペラ機によるものという結果となった。
したがって、この4年間の騒音値の増加において、CRJ機を含めたプロペラ機による影響は軽微であることがわかった。
(3)平均騒音値と発着回数による影響
また、WECPNL値については、平均騒音値と発着回数をもとに計算されることから、今回の増加分(ジェット機による0.9、プロペラ機による0.1)のそれぞれについて要因を分析すると、下記のような結果となった。
平均騒音値 の増加 |
発着回数の増加 (YS代替枠の活用を含む) |
合計 | |
ジェット機 | 0.4 | 0.5 | 0.9 |
プロペラ機 (CRJ機を含む) |
▲0.2 | 0.3 | 0.1 |
したがって、この4年間の騒音値の増加において、CRJ機を含めたプロペラ機については平均騒音値が減少している一方、ジェット機については、平均騒音値と発着回数の双方が増加の方向で影響していることがわかった。
(注)ジェット機の中で騒音値の大きいB−747について発着回数を見ると、平成11年11月は22発着、平成15年11月は36発着となっており、こうした大型機材の増加がジェット機の平均騒音値の増につながっていると考えられる。
ジェット機の発着回数の増加(230回→250回(+20回))は、その全てがYS代替枠の活用によるものである。
CRJ機を含めたプロペラ機の平均騒音値が減少しているのは、プロペラ機の中では騒音の大きいYS−11機の退役が、騒音を引き下げる方向で作用しているためと考えられる。
(参考)ジェット機枠における機種別dB(A)平均値
B747 : 82.14
B747−400 : 80.21
B777−200 : 77.80
B767 : 77.50
B737−400 : 78.46
(注)dB(A)値は、全測定点における実測値を単純平均したもの。
大阪国際空港にプロペラ機枠として就航している4機種(YS−11、SF340、DHC−8、CRJ)について比較すると、YS−11機の騒音が最も大きく、他の機材(CRJ、SF340,DHC−8)は、ほぼ同等であり、仮に現在就航中のCRJ機を全てDHC−8に置き換えたとしても、WECPNL値はほとんど変わらないとの結果となっている。
したがって、CRJ機をプロペラ機枠で運航することによる騒音上の問題はほとんど生じていないということがわかった。
(参考)プロペラ機枠における機種別dB(A)平均値
YS−11 : 74.71
CRJ : 71.59
DHC−8 : 70.64
SF340 : 70.96
(注)dB(A)値は、全測定点における実測値を単純平均したもの。
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