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 不動産の証券化実態調査
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平成17年6月10日
<問い合わせ先>
土地・水資源局土地情報課

(内線30212、30213)

TEL:03-5253-8111(代表)


 

  1. 不動産証券化の市場規模 16年度は約7.5兆、累計で約20兆円

      平成16年度中に証券化された不動産資産額は約7.5兆円で、平成15年度に比べると約1.9倍と大きく伸びている。平成16年度末までの単純累計は、約20兆円となっている。
      ただし、証券化の出口を迎えた案件も出てきており、アンケート調査で確認できたリファイナンスまたは転売が、平成15年度で約4,200億円、平成16年度で約1.1兆円程度ある。Jリート物件もファンドからの転売が含まれること等があるので、実際の額はこれよりも大きいと予想される。

    図表 不動産証券化の実績の推移

    図表 不動産証券化の実績の推移

  2. スキーム別の実績 有限会社と匿名組合(YK+TK)等が過半

      信託受益権を有限会社・株式会社等を通じて証券化する方法(「その他スキーム」)がもっとも多く、平成16年度においては、4兆1,770億円で全体の約55%を占めている。Jリートは8,950億円、 SPCは2兆1,960億円となっている。
      また、信託受益権と実物の比率では、信託受益権が約8割、実物が約2割となっている。

      H9〜H16の累計(10億円)

    H16年度分(10億円)

    実物 信託受益権
    Jリート 633.1 1,854.7 2,487.8 895.4
    不動産特定共同事業 1,067.8 - 1,067.8 250.3
    S PC 2,421.9 1,850.7 4,272.6 2,195.5
    その他スキーム - 12,359.3 12,359.3 4,177.1
    4,122.8 16,064.7 20,187.5 7,518.3

    注:スキーム不明の約500億円を含まないため累計値とは不突合がある。

    スキーム別 不動産証券化の実績

    スキーム別 不動産証券化の実績
    注:平成16年度分の内訳は速報値。

  3. 不動産の用途別実績

      H16年度はオフィスが全体の3割でもっとも多い。資産額ベースでは、いずれの用途も増えている。また「その他」に分類した物件には、住宅とオフィス、住宅と商業施設が多く含まれており、「住宅」を対象とした証券化が増加している。累計では、オフィスが約4割となっている。

    不動産証券化の実績の推移

    不動産証券化の実績の推移

    証券化された不動産の用途別資産額の割合

    証券化された不動産の用途別資産額の割合

      注1:「その他」に含まれるものは以下のとおり。   
      • オフィス、住宅、商業施設、工場、倉庫、ホテル以外の用途のもの(駐車場、研修所等)
      • 対象となる不動産が複数の用途に使用されているもの
      • 用途の異なる複数の不動産を対象としているもの

      注2:平成13年度以降は、SPC法に基づく実物不動産の証券化について、内訳が不明のため除いてある。

    リースバックの割合は年々大きく減少

      原保有者(オリジネータ)が、自ら利用する不動産を証券化し、引き続き賃借するリースバック(サブリースを含む)は、平成13年度は62件、1兆500億円、平成14年度は62件、7,700億円、平成15年度は64件、6,000億円、平成16年度は62件、4,400億円と、年々額が減少しており、割合では大きく減少している。

    開発型は約6,000億円で推移

      開発中の物件を証券化・流動化することで調達した資金を当該物件の開発事業そのものに充当する、いわゆる開発型の証券化については、平成13年度は44件、2,900億円、平成14年度は76件、 4,000億円、平成15年度は84件、5,500億円、平成16年度は123件、5,800億円と着実に増加している。

    ※ 集計方法

      不動産流動化の全体的なボリュームを把握する観点から、証券を発行したもの(狭義の証券化)に限定せず、借入れ等により資金調達を行ったもの(広義の証券化)も対象としている。SPC法に基づくSPC(一部推計)、不動産特定共同事業、不動産投資法人の実績に、信託銀行による証券化の実績を加えた。

    • 不動産特定共同事業(実物)       ・・・不動産業課調べ
    • 不動産投資法人(実物・信託受益権)  ・・・不動産業課調べ
    • SPC(実物・信託受益権)         ・・・土地情報課推計
    • 上記以外の信託受益権          ・・・土地情報課アンケート調査

      調査対象は、不動産又は不動産の信託受益権が、原保有者(オリジネータ)からSPV(特別目的ビークル)に譲渡された際に、証券発行やノンリコースローン等により投資家から資金調達したもの。信託協会を通じて各信託銀行に対してアンケート調査を実施し、その結果を集計している。

 

国土交通省土地・水資源局土地情報課 笹原・山口

пF03−5253−8375(直通)

 


(印刷用)

 

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