|
||||||||||||
|
平成17年8月2日 |
<問い合わせ先> |
自動車交通局技術安全部 |
審査課 |
(内線42354) |
TEL:03-5253-8111(代表) |
自動車事故対策機構 |
国土交通省では、独立行政法人自動車事故対策機構の協力の下、平成17年6月16日(木)から6月30日(木)までの期間において、平成17年度自動車アセスメント実施要領(案)に対する意見の募集を行いました。
その結果、2件のご意見を頂きました。頂いたご意見につきましては、内容を集約し、これに対する国土交通省の考え方を別添のとおり取りまとめましたので公表いたします。
なお、頂きましたご意見については、今後の施策の推進にあたって参考とさせて頂きたいと考えております。皆様方のご協力に厚く御礼申し上げます。
(別添)
平成17年度自動車アセスメント実施要領(案)意見募集の結果について
幼児用チャイルドシートの評価において、衝突によって頭部に生じる力(頭部合成加速度)に対し、
|
(国土交通省の考え方)
答1: | アセスメントにおける評価法において頭部合成加速度(ダミー頭部重心で測定される三軸方向の合成加速度)を測定しているのは、衝突時に子供の頭部に生じる衝撃の大きさを評価するためであり、頭部と車部分の接触を想定しているものではありません。なお、後部座席にチャイルドシートを装着した場合は衝突時に子供の頭部と前席シートバック後部とが接触して子供が傷害を受けるおそれがあるため、ダミーの頭部移動量を評価項目とし移動量の大きいものは「×」と評価しています。 |
答2: | 安全基準では、衝突試験の速度50km/hにおける頭部合成加速度は、3msを超える間連続して784m/s2(80G)を超えないことと規定されています。 アセスメントにおいては、安全基準における衝突試験速度の1割増しの55km/hで試験を実施し、頭部合成加速度が80G以下の優秀な製品には、全体の評価で「優」評価を受けられる「◎」を、80Gを超えたものには全体の評価で「優」評価とならないよう差をつけて「○」としたものです。 |
答3: | 答1,答2のように衝突によって頭部に過大な衝撃力が生じないようにアセスメントにおいては、頭部合成加速度と頭部移動量をもって判定しています。このような評価方法は安全基準と整合しているものです。米国法規においても頭部合成加速度を指数化したHICと頭部移動量で判断しており、一概に米国法規による方が合理的であるとはいえません。 |
フルラップ衝突試験において、前席のみならず後席にもダミーを乗せて、乗車定員分のダミーを搭載した状態で試験をされてはいかがか。 |
(国土交通省の考え方)
乗用車の平均乗車人数は全国平均で1.3人程度であり、10台のうち7台は1人で乗っていることになります。また、平成16年度の警察庁交通局統計によると、前席の死亡者数が1,604人に対し、後席の死亡者数は303人であり、圧倒的に前席に乗車している場合が多いことがうかがえます。
アセスメントでは、衝突による乗員傷害の低減、特に死者数の低減を目標にしていることから、前席乗員の傷害値による試験・評価を行っています。今後とも事故実態を踏まえ事故被害低減効果が大きく期待できる分野に焦点をあてて、アセスメントを実施してまいります。
All Rights Reserved, Copyright (C) 2005, Ministry of Land, Infrastructure and Transport