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 平成16年度自動車のリコール届出内容の分析結果について
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平成17年12月2日
<問い合わせ先>
自動車交通局技術安全部
審査課リコール対策室

       (内線42351、42352)

TEL:03-5253-8111(代表)


 

 国土交通省では、自動車の設計又は製造ミスの防止並びにリコール対象車の回収・修理の適切な実施に資するため、リコール届出内容とその傾向を分析し、その結果を公表しています。
 この度、平成16年度の分析結果がまとまりましたので、公表するとともに関係業界に通知することとしました。

平成16年度の分析結果概要
1  リコール届出件数は、438件(204件・115%増)で過去最高の平成15年度を更新した。これは、三菱自工及び三菱ふそうのリコール届出の影響及びこの問題を受けてユーザーからの不具合情報が増加し、各メーカーからの届出が増加したこと、部品の共通化により同一部品の不具合品が幾つかのメーカーの車両にまたがったことや車両の開発期間の短期化などが一因として考えられる。
 リコール対象台数は、7,565千台(4,416千台・71%増)で過去最高の平成15年度を更新した。これは、上記@による要因と相まって増加したものと考えられる。

2  車種(用途)別のリコール届出件数は、乗用車185件(118件・57%増)、貨物車139件(61件・128%増)、二輪車38件(34件・12%増)、乗合車64件(23件・178%増)、特殊車67件(23件・191%増)であり、全車種にわたり増加が顕著である。特殊車の増加が大きいのは、トレーラメーカー8社が共通の輸入アクスルを使用したことによるリコール届出やホイールクレーンの逆ステアリングのリコール届出などによるものである。

3  国産車については、331件(123件・169%増)、7,072千台(4,235千台・67%増)、輸入車については、107件(81件・32%増)、493千台(181千台・172%増)であり、国産車、輸入車ともにリコール件数及び対象台数の増加が顕著である。
 国産車については、三菱自工(48件)及び三菱ふそう(78件)のリコールの届出の影響、特殊車の増加が顕著であった他、全体的にリコール届出が増加している。

4  装置別のリコール届出件数は、制動装置76件(30件・153%増)、動力伝達装置67件(26件・158%増)、燃料装置58件(27件・115%増)、原動機53件(31件・83%増)、電気装置46件(16件・188%増)、かじ取装置42件(23件・83%増)、灯火装置35件(22件・59%増)、走行装置32件(13件・146%増)、緩衝装置28件(14件・100%増)、乗車装置25件(14件・79%増)、車枠・車体23件(9件・156%増)、排出ガス発散防止装置23件(9件・156%増)の順となっており、全装置にわたり増加している。

5  国産車の不具合発生原因は、設計に係るものが265件(82件・223%増)と急増し全体の69%(60%)を占め、製造に係るものが118件(55件・115%増)で31%(40%)となっており、設計に係る不具合発生原因の増加が著しい。これらの要因では、評価基準の甘さの割合が全体の51%(48%)と約半数以上を占めており、一例を示すと、かじ取装置の構成部品の強度が不足しているため、ハンドルの据え切り操作等を繰り返すと構成部品が折損し操舵不能となるなどの事例がある。

6  不具合の初報からリコール届出までの期間は、平均33.3ヶ月(10.3ヶ月)で大幅に長期化しているが、これは三菱自工及び三菱ふそうからのリコール案件について、遡及したリコールの届出に影響したものであり、これを除くと平均10.1ヶ月となり、僅かではあるが前年に比べ短縮している。

(注)カッコ内は、前年度の数字又は前年度からの増減を示す。

1.国産車・輸入車別リコール届出件数及び対象台数の年度別件数

2.自動車のリコール制度の概要
 自動車の不具合による事故の未然防止を図るため、昭和44年度にリコール制度が開始され、平成7年からは、道路運送車両法においてリコールの勧告制度、罰則の適用等の規定が整備されました。また、自動車のリコールに関する不正事案が発生したこと等から、平成14年7月に道路運送車両法を改正し、リコール命令、罰則の強化、後付装置リコール制度の規定を設けたところです。
 リコールが届出された場合、自動車メーカー等は、リコール届出直後から、ダイレクトメールでのユーザーへの通知等により、早期に回収・修理のための措置を講じることとされています。
 また、国土交通省においては、車検時等の機会を捉えて電算機を使用して警告文を出力し、ユーザーに注意喚起するなど、回収率の向上が図れるようにしています。

3.自動車のリコール情報の周知
 リコール届出を受けて、国土交通省は、リコール内容を広く周知するため、その都度公表するとともに、国土交通省ホームページにリコール検索システム(https://www.mlit.go.jp/RJ/)を設けて情報提供をしています。

4.自動車の不具合情報の収集システム等の設置
 国土交通省は、自動車の不具合情報の収集の充実を図るため、
124時間情報受付システム(電話番号:03−3580−4434)
2自動車不具合情報ホットライン(フリーダイヤル:0120−744−960、受付時間:9時〜12時、13時〜17時)
3国土交通省のホームページの自動車不具合情報コーナー
 (https://www.mlit.go.jp/RJ/)を設置し、情報受付を行っています。

5.収集した不具合情報の公開
 平成13年4月より、国土交通省に寄せられた不具合情報について、月毎にとりまとめ、 国土交通省のホームページ
 (https://www.mlit.go.jp/RJ/)で公開(プライバシーに係る情報等を除く。)しています。


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