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 IMO・インドネシア共催マラッカ・シンガポール海峡に
 関するジャカルタ会議の結果について

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平成17年9月9日
<問い合わせ先>
海事局外航課
国際機関条約対策室
(内線43361)

TEL:03-5253-8111(代表)


 

 9月7日−8日にインドネシアにおいて、IMO及びインドネシア政府の共催により、マラッカ・シンガポール海峡の航行安全、セキュリティ、環境保護の推進のための国際会議(ジャカルタ会議)が開催されましたので、その結果をお知らせいたします。

 

1.日程等
日時: 2005年9月7日(水)−8日(木)
場所: インドネシア共和国(ジャカルタ)、リッツカールトンホテル内会議場
出席者: 当省: 丸山国土交通審議官 他
外務省: 山本国際テロ対策担当大使 他
関係国等: インドネシア、マレーシア、シンガポール、
ARF(ASEAN地域フォーラム)参加各国等34ヶ国、
ICS(国際海運会議所)の代表、IMO事務局長 等

2.主な議事概要
 開会式の後、「海峡沿岸国の考え方」、「海峡利用国の考え方」、「民間業界関係者の考え方」、「MEH(海洋電子ハイウェイ)デモンストレーションプロジェクトとマ・シ海峡の通航」、及び「国際的協力のあり方」の各セッションが開かれ、それぞれにおいて主要関係国・団体の代表がプレゼンテーションを行った後、意見交換が行われた。
 その後、会議の成果として、マ・シ海峡の航行安全、セキュリティ、環境保護の推進のための今後の国際協力の枠組みづくりの方向性等を示した別紙の「マラッカ・シンガポール海峡の安全、セキュリティ、環境保護の推進に関するジャカルタステートメント」が採択された。

(1)「利用国の考え方」のセッションにおいては、日本、中国、韓国がプレゼンテーションを行った。

  各プレゼンテーションの主要なポイントは、以下のとおり。

  • 中国及び韓国から、マ・シ海峡の航行安全、セキュリティ、環境保護の推進のために協力していく旨の表明があった。
  • 日本からは、丸山国土交通審議官及び山本国際テロ対策担当大使がプレゼンテーションを行い、マ・シ海峡の航行安全、セキュリティ、環境保護の推進に係る、これまで及び今後の日本の貢献、国際的協力の枠組みについての考え方等について述べた。

    丸山国土交通審議官からは、

    • 航路標識の整備、維持管理や人材育成等の日本の貢献のアピール
    • 沿岸国の主権及び国際条約を尊重しつつ、沿岸国と幅広い利用国がそれぞれ応分の協力を行うための国際的協力の枠組みに関する我が国の考え方の説明
    • IMOに対し、引き続き国際的協力の枠組みの構築に向けて積極的な役割を果たし、また、船舶の自主警備対策の強化のために、マ・シ海峡利用船舶における改正SOLAS条約等に基づく海賊襲撃リスクの評価、必要な保安措置の実施を推奨する行動を採ることの提案
    等について述べた。

また、米国からも本件に関し、積極的に協力していきたい旨の発言があった。

(2)MEHデモンストレーションプロジェクト※の実施に必要な覚え書がインドネシア、マレーシア、シンガポール、IMO、IHO、INTERTANKO及びICSの間で交わされた。

※MEH(海洋電子ハイウェイ)デモンストレーションプロジェクト 
電子海図情報表示装置(ECDIS)の活用や自動船舶識別位置情報(AIS)、リアルタイムの海象及び気象データ、海図補正等の支援情報の提供を通じて、船舶の航行安全と運航効率化を図るIMO主導のプロジェクト。当該プロジェクトの効果を検証するためにマラッカ・シンガポール海峡においてデモンストレーションプロジェクトが実施されることになっている。

(3)本会議で採択された「ジャカルタステートメント」において、会議参加国の間で合意した主要な事項は以下のとおり。
  • マ・シ海峡の航行安全及び環境保護の推進に関するTTEG(三カ国技術専門家グループ会合)の取り組みを支援し、促進すること。
  • 沿岸国、利用国、海運業界及びその他の関係者が定期的に集まり、負担分担のあり方も含め、マ・シ海峡の安全、セキュリティ、環境保護 に関する問題を議論する場を沿岸三カ国が設けること。
  • 沿岸三カ国を通じて、海峡における海上の状況把握を強化し、もって安全、セキュリティ、環境保護の分野における協力的措置の強化に貢 献するため、各国内及び各国間において情報を交換するメカニズムを 構築し、強化するための努力がなされるべきであること。
  • 沿岸国において海運への保安上の脅威に対処する能力を構築すること を目的として、海上セキュリティに関するTTEG、海峡における連 携海上パトロール、海上保安訓練プログラム及び共同海上演習等の沿 岸三カ国の協力的かつ実践的措置を促進し、積み重ね、拡大すること。

 また、IMOに対し、沿岸国が自身のニーズを特定し、優先順位を付 け、また利用国が、それらのニーズに対応し、情報交換、キャパシティ ・ビルディング、訓練、技術支援及び沿岸国の海上法執行機関に対する 演習を含む可能な支援を特定するため、沿岸三カ国と協議の上、一連の 追加会合の開催を検討することを求めた。


(別紙)

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