国土交通省 Ministry of Land, Infrastructure and Transport Japan
建築物防災週間において行った各種調査結果の公表について


 

 




 建築物防災週間において行った各種調査結果の公表について
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平成19年12月19日
<問い合わせ先>
住宅局建築指導課
(内線39569)
TEL:03-5253-8111(代表)

 

 建築物防災週間(平成19年8月30日から9月5日)において実施した建築物に関する以下の調査結果が取りまとまったので公表する。

  1. 民間建築物における吹付けアスベストに関する調査結果について
  2. 既存建築物における窓ガラスの地震対策に関する調査結果について
  3. 既存建築物における外壁材の落下防止対策に関する調査結果について
  4. 大規模空間を持つ建築物の天井の崩落対策に関する調査結果について

なお、既存建築物における広告板の落下対策に関する調査も実施しており(報告期限は12月14日)、取りまとめ次第公表する予定。
建築物防災週間
 建築物防災週間は、火災、地震、がけ崩れ等による建築物の被害や人的被害を防止し、安心して生活できる空間を確保するために、広く一般の方々を対象として、建築物に関連する防災知識の普及や、防災関係法令・制度の周知徹底を図り、建築物の防災対策の推進に寄与することを目的として、昭和35年以来毎年2回実施している。
 上期は8月30日から9月5日までで、9月1日の防災の日にからめて地震対策を中心に、また下期は3月1日から7日まで、消防庁の行う春の火災予防運動と同調して建築物の防火・避難対策を中心に防災指導を行っている。

  1. 民間建築物における吹付けアスベストに関する調査結果
    (1) 調査概要
    ・調査対象 昭和31年〜平成元年までに施工された民間の建築物のうち大規模(概ね1,000平方メートル以上)な建築物。
    ・調査建材 吹付けアスベスト及びアスベスト含有吹付けロックウール
    ・調査方法 地方公共団体から建築物所有者に報告を求めること等により実施

    (2) 調査結果概要(報告)※19年9月14日時点の都道府県からの報告件数
    ( )書きは、前回(19年2月14日時点)の都道府県からの報告件数
    ・調査対象の建築物の数 253,132棟(253,086棟)
    ・調査報告のあった建築物の数 214,050棟(210,961棟)  
    ・露出してアスベストの吹付けがされている建築物の数 14,774棟( 14,890棟)
    ・指導により対応済みの建築物の数 7,734棟( 7,313棟)  
    ・指導により対応予定の建築物の数 1,191棟( 1,331棟)  
    前回から減少したのは、調査対象建築物の除却、詳細調査の結果、アスベストの吹きつけがされていなかったことが判明したこと等による。

  2. 既存建築物における窓ガラスの地震対策に関する調査結果
    (1) 調査概要
    ・調査対象  都市計画法第4条第1項に規定する都市計画において定められた容積率の限度が400%以上の地域内、災害対策基本法第40条又は第42条に基づき地方公共団体が定めた地域防災計画に位置付けられた避難路沿い等、ガラスの落下による災害の危険性の高い地域内における、昭和54年3月31日以前に着工された建築物で、地階を除く階数が3以上のもの。
    ・調査内容  対象建築物の道路、避難路等に面しているはめ殺し窓ガラスの設置状況
    ・調査方法  地方公共団体から建築物所有者に報告を求めること等により実施

    (2) 調査結果概要(報告)※19年9月14日時点の都道府県からの報告件数
    ( )書きは、前回(19年2月14日時点)の都道府県からの報告件数
    ・調査を要求した建築物の数 37,832棟(37,976棟)
    ・調査報告のあった建築物の数 35,913棟(36,008棟)
    ・告示の基準に適合していない建築物の数 1,220棟( 1,226棟)
    ・改修済みの建築物の数 663棟( 642棟)  
    ・改修予定の建築物の数 67棟( 72棟)  
    前回から減少したのは、調査対象建築物の除却等による。

  3. 既存建築物における外壁材の落下防止対策に関する調査結果
    (1) 調査概要
    ・調査対象  都市計画法第4条第1項に規定する都市計画において定められた容積率の限度が400%以上の地域内、災害対策基本法第40条又は第42条に基づき地方公共団体が定めた地域防災計画に位置付けられた避難路沿い等の建築物で、地階を除く階数が3以上であり、かつ、竣工後おおよそ10年以上経過したもので、外壁タイル等の落下した場合、危害を与える恐れのある部分に傾斜した外壁を持つもの。
    ・調査内容  外壁タイル張り、モルタル下地吹仕上げ等の外壁の落下の危険性を調査する。
    ・調査方法  地方公共団体から建築物所有者に報告を求めること等により実施

    (2) 調査結果概要(報告)※19年9月14日時点の都道府県からの報告件数
    ( )書きは、前回(19年2月14日時点)の都道府県からの報告件数
    ・調査を要求した建築物の数 20,454棟(20,594棟)
    ・調査報告のあった建築物の数 10,870棟(10,957棟)
    ・落下のおそれがあるとされた建築物の数 933棟( 928棟)
    ・落下防止対策済みの建築物の数 518棟( 477棟)  
    ・落下防止予定の建築物の数 167棟( 177棟)  
    前回から減少したのは、調査対象建築物の除却、詳細調査の結果、落下のおそれがないことが判明したこと等による。

  4. 大規模空間を持つ建築物の天井の崩落対策に関する調査結果
    (1) 調査概要
    ・調査対象  体育館、屋内プール、劇場、ホール、ターミナル(空港など)、展示場等(500u以上の大規模空間を有するもの)のつり天井。
    ・調査内容  クリアランスの状況や振れ止めの設置の有無等を調べ、屋根の落下の危険性を調査する。
    ・調査方法  地方公共団体から建築物所有者に報告を求めること等により実施

    (2) 調査結果概要(報告)※19年9月14日までの都道府県からの報告件数
    ( )書きは、前回(19年2月14日時点)の都道府県からの報告件数
    ・調査対象の建築物の数 21,492棟(21,673棟)
    ・調査報告のあった建築物の数 18,989棟(18,991棟)
    ・技術指針と比較して問題のある建築物の数 4,911棟( 4,858棟)
    ・崩落対策済みの建築物の数 624棟( 557棟)  
    ・崩落対策予定の建築物の数 645棟( 544棟)  
    前回から減少したのは、調査対象建築物の除却、詳細調査の結果、つり天井ではない、問題がないと判明したこと等による。

  5. 今後の対応
    • 吹付けアスベストに関しては、吹付けが露出している建築物の所有者等に対し、除去、封じ込め、囲い込みの対策の実施について指導するよう地方公共団体に要請します。
    • 窓ガラスの地震対策に関しては、告示の基準に適合していない建築物の所有者等に対し、改修の実施について指導するよう地方公共団体に要請します。
    • 外壁タイル等の落下対策に関しては、落下のおそれがあるとされた建築物の所有者等に対し、適切な落下防止対策等の措置の実施について指導するよう地方公共団体に要請します。
    • 天井の崩落対策に関しては、技術指針と比較して問題のある建築物の所有者等に対し、適切な崩落防止対策等の措置の実施について指導するよう地方公共団体に要請します。
    • 報告の無かった所有者等への継続調査を地方公共団体に要請します。
    • 今後も毎年度2回(9月、3月)実施される建築防災週間においてその後の改善状況をとりまとめ、公表する予定です。


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