国土交通省 Ministry of Land, Infrastructure and Transport Japan
大型トラックのスピードリミッターの効果・影響評価の結果について

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 大型トラックのスピードリミッターの効果・影響評価の結果について

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平成19年8月21日
<問い合わせ先>
自動車交通局技術安全部
 技術企画課
(内線42252、42255)
TEL 03-5253-8111(代表)

 

 国土交通省では、高速道路における大型トラックの事故防止を目的として、平成15年9月1日より義務付けられました速度抑制装置(スピードリミッター)について、その効果・影響評価を行ってきました。その結果、一時期、インターチェンジから流入する車両と大型トラックとの事故が増加する傾向が見られたものの、交通事故及び二酸化炭素の排出量について一定の低減効果があると推測されます。

 国土交通省としては、今後とも交通事故低減のため、交通事故実態の的確な把握に努め、必要な車両安全対策を講じていくこととしています。

(効果及び影響)

(1)事故低減効果
 大型トラックの交通事故への影響変化を見ると、高速道路での事故発生件数は全体的に減少傾向にあり、平成17年の大型トラックの死亡事故件数は、平成9年から平成14年の平均件数より約40%低減している。

(2)二酸化炭素の排出量低減効果
 スピードリミッターを装着して走行速度が低下することにより、燃費向上の効果があることが認められる。今後大型トラック全車にスピードリミッターが装着された場合には、高速道路を走行する全体の自動車から年間55.5〜118.5万トンのCO2排出量が削減されると推計される。
 ※これは、京都議定書目標達成計画(平成17年4月28日閣議決定)で定められた運輸部門における削減量(2,450万トン)の約3%に相当するもの。

(3)交通流等に与える影響
 スピードリミッター装着車の混入率が高くなると、平均車速が低下する傾向にあるが、渋滞の増減や高速道路の走りやすさに与える影響について明確な傾向はみられなかった。
 また、輸送の長時間化などの影響が一部に見られたが、物流体系や大型トラックドライバーの勤務体系に大きな変化は認められなかった。

 本検討会は、平成15年9月より大型トラックに装着が義務付けられましたスピードリミッターについて、その規制の導入による効果及び影響を評価することを目的として、平成15年度から以下の5項目について検討を進めてきました。

 このように高速道路での交通事故低減効果のある大型トラックのスピードリミッターについて、今後とも、警察庁、自動車検査独立行政法人をはじめとした関係者と協力して、不正改造の防止を徹底するとともに、適正な使用を推進することにより、一層の交通事故の削減に取り組んでいきます。

 なお、スピードリミッターの装着台数は、平成19年6月末時点で大型トラック約78万台中、約52万台(約67%)に装着されています。今後、年式が古いためスピードリミッターの装着が困難であるため規制の対象外となっている大型トラックについても、新型車(スピードリミッター装着車)への代替により減少していくこととなります。


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