国土交通省は、「2050年カーボンニュートラル」等の政府目標の下、脱炭素化に配慮した港湾機能の高度化や水素・アンモニア等の受入環境の整備等を図るカーボンニュートラルポート(CNP)の形成を推進しており、令和7年3月、「CNP認証(コンテナターミナル)」を取りまとめ、制度を創設しました。
本認証制度は、CNPの形成に向けたターミナルにおける脱炭素化の取組の透明化を図り客観的に評価することにより、当該取組を促進することを目的とするものです。
新着情報
港湾ターミナルの脱炭素化の必要性
- 脱炭素化を企業経営に取り込む動きが世界的に進展する中、国内外の企業がサプライチェーンの脱炭素化に取り組んでおり、船社や物流事業者は、こうした荷主ニーズへの対応が必要となっています。
- 海上サプライチェーンの拠点となる港湾のターミナルにおいても、こうしたニーズに対応して、脱炭素化に配慮した港湾機能の高度化(港湾施設の脱炭素化等)に取り組むことが求められています。
- このような状況を踏まえ、国土交通省では、「2050年カーボンニュートラル」等の政府目標の下、脱炭素化に配慮した港湾機能の高度化等を図るカーボンニュートラルポート(CNP)の形成を推進しています。
CNP認証の目的
- 本認証制度は、CNPの形成に向けたターミナルにおける脱炭素化の取組の透明化を図り客観的に評価することにより、当該取組を促進することを目的とするものです。
CNP認証の意義
- ターミナルの脱炭素化の評価項目・指標が示されることにより、ターミナルの脱炭素化の道筋が具体的になり、取組を進めやすくなります。
- 港湾のターミナルにおける脱炭素化が進むことで、サプライチェーンにおいてターミナルを利用する荷主、船社、背後圏輸送を含めた物流事業者等の脱炭素化の取組に貢献することができます。
- 港湾のターミナルの脱炭素化の取組に係る客観的な評価結果を、荷主、船社等の港湾ユーザー若しくはターミナルの関係事業者の資金調達先又は社会全体に訴求することにより、荷主、船社等から選ばれる、競争力のある港湾の形成に寄与します。
- 本認証制度を評価軸とする港湾ターミナルの脱炭素化の海外への発信・普及拡大等により、世界レベルで港湾及び海運の脱炭素化を進める「グリーン海運回廊」について、我が国が主導した実現に寄与します。
認証取得のメリット
- 脱炭素化の取組の成果について、国土交通省港湾局による客観的な評価として示すことができます。
- 認証の取得は、脱炭素化による企業価値の向上に取り組む港湾ユーザー(荷主、船社、物流事業者等)や資金調達先(投資家、金融機関等)、社会全体に対するPRツールとして活用可能となります。
- ターミナルの評価を通じ、港湾全体でのCNP形成に向けた機運醸成が図られ、CNPに取り組む企業等や港湾自体のブランド力の向上等の相乗効果が期待できます。
- 認証制度の海外における認知度向上とともに、認証の取得が国際的な評価の獲得にも寄与します。