上下水道

健水発第0327003号 「水質基準に関する省令の一部改正について」 厚生労働省健康局水道課長通知

健水発第0327003号
平成14年3月27日


都道府県
保健所設置市
特別区


水道行政担当部(局)長 殿
厚生労働省健康局
水道課長

水質基準に関する省令の一部改正について(通知)

 水質基準に関する省令の一部を改正する省令(平成十四年厚生労働省令第四十三号)については、平成十四年三月二十七日に公布され、平成十五年四月一日から施行されることとなった。
 ついては、下記に留意の上、貴下の認可水道事業者等関係者に対する周知方、よろしくご配慮願いたい。

1.改正の内容
 今回の改正は、鉛に係る水質基準を「0.05mg/L」から「0.01mg/L」に改正するものであり、この基準は平成15年4月1日から適用されることとなる。

2.改正の趣旨

(1)鉛に係る水質基準については、平成4年12月、生活環境審議会水道部会水質専門委員会において、
ア.連続的な摂取をしても人の健康に影響を生じない水準として、日本における水道水中の鉛の基準を0.05mg/Lとすること、
イ.鉛の毒性は蓄積性のものと考えられることから、長期的には水道水中の鉛濃度の一層の低減化を推進する必要があり、概ね10年後の長期的目標として 0.01mg/Lを達成すべく、鉛管の布設替えを基本とした対策を実施すべきであること、
との報告がとりまとめられた。

(2)このため、当省においては、同年12月、鉛に係る水質基準をそれまでの 0.1mg/Lから0.05mg/Lに改正するとともに、概ね10年後の長期目標値を0.01mg/Lと設定し、水道事業者等に対し、鉛管の布設替え及びpHの調整などによる鉛低減化対策並びに利用者に対する広報の実施等を指導してきたところである。

(3)その結果、多くの水道事業者において配・給水管の布設替え対策等が進められてきているところであるが、これら対策の一層の促進を図り、もって、安全な水の供給の目的を達成するため、水質基準の改正を行うこととしたものである。

3.給水管等に係る衛生対策の推進
 給水管等に係る衛生対策については、平成元年6月27日付厚生省水道環境部水道整備課長通知、平成4年12月21日付厚生省水道環境部長通知及び平成13年7月16日付厚生労働省健康局水道課長通知に示してきたところであるが、今回の改正を機に、鉛管の布設替え、pHの調整、広報活動の実施等の一層の強化・促進に努め、鉛に係る水質基準の確保に万全を期されるようお願いする。

4.その他
 給水装置の構造及び材質の基準に関する省令(平成九年厚生省令第十四号)及び水道施設の技術的基準を定める省令(平成十二年厚生省令第十五号)において定めている鉛に関係する基準については、現在、改正案を検討しているところであるので、結論が得られ次第改正する予定である。

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