1.貴社においては、令和6年11月9日に函館線砂川駅構内で、滝川保線管理室の職員が保安体制をとらずに線路内に立ち入りレール締結装置の交換作業中に貨物列車から気笛吹鳴を受ける待避不良を発生させた。 貴社は、保守作業等を行う従事員の触車事故を防止するため、安全上必要な措置等について安全管理規程第43条の関係規程として「工務関係触車事故防止マニュアル」(以下「触車事故防止マニュアル」という。)を策定しているが、11月9日の作業において以下の事実を確認した。 (1)列車見張員関係 触車事故防止マニュアルでは、建築限界内の移動を伴わない作業において、線路閉鎖工事以外で作業を行う場合、列車見張員を配置することを規定しているが、列車見張員を配置していなかったこと。また、他の作業班においても、列車見張員の指定を受けた者がレール締結装置の交換作業に従事しており、結果として列車見張員を配置していない状態で作業を行っていたこと。 (2)作業責任者関係 ① 触車事故防止マニュアルでは、作業責任者は作業等の開始前に従事員に対して保安体制について指示を行うことと規定しているが、可搬式特殊信号発光機の使用や列車見張員の指定等、必要な保安体制の指示を行っていなかったこと。 ② 触車事故防止マニュアルでは、作業開始前に駅長等と運転状況の確認を行うこと、また、一旦線路から離れたり、運転状況を確認した区間が変わるとき等の場合においては、再度、駅長等と当該区間の運転状況を確認することを規定しており、さらに社内通達において、線路内に立ち入る際の具体的な確認方法等を定めているが、作業責任者は触車事故防止マニュアル及び社内通達に定められた運転状況の確認を行っていなかったこと。 ③ 触車事故防止マニュアルでは、運転状況を確認した際、確認時刻や内容等を「列車運転状況確認簿」に記録することとしているが、作業責任者は「列車運転状況確認簿」に記録を行っていなかったこと。 ④ 触車事故防止マニュアルでは、作業責任者は作業の開始前に従事員に対して、可搬式特殊信号発光機の設置位置や列車見張員の立哨位置、待避箇所及び待避禁止箇所等について指示等を行うことと規定しているが、触車事故防止マニュアルに規定されている指示等を行っていなかったこと。また、社内通達において、当日の作業内容や役割分担等を記載した「作業計画表」及び「現場点呼簿」を作成し、従事員に対して具体的に周知することとしているが、作業責任者は、口頭での周知のみで、作業前までに「作業計画表」及び「現場点呼簿」を作成していなかったこと。
(3)本事象に係る虚偽の報告関係 ① 作業責任者が、見張員の配置など適切な保安体制をとらずに線路内に立ち入っていたにもかかわらず本事象を発生させたことに対し、作業責任者の上司に対して、「列車待避をしていたが自分が工具を取りに線路内に立ち入り、列車を止めた」と虚偽の報告を行ったこと。 ② 作業責任者の上司も、同日、当該箇所とは別の作業現場において自身が列車見張員に指定されたにもかかわらずレール締結装置の交換作業に従事していたことから、本事象と自身の作業の事実を隠すため、適切な保安体制で作業を行っていた内容の虚偽の「作業計画表」及び「現場点呼簿」等を作成し、滝川保線管理室の上部組織である岩見沢保線所に報告していたこと。