小湊鉄道株式会社
(法人番号8040001053928)
違反行為の概要
- 処分等年月日
- 2023年1月20日
- 事業者名
- 小湊鉄道株式会社(法人番号8040001053928)
- 本社住所
- 千葉県市原市
- 根拠法令
- 鉄道事業法鉄道に関する技術上の基準を定める省令
- 処分等の種類
- 行政指導
- 処分等の期間
- 違反行為の概要
- 令和4年10月19日から10月21日まで、貴社に対して保安監査を実施したところであるが、監査の結果、改善を要する事項が認められたことから、下記の事項について、改善措置を講ずるよう指示する。
講じた措置については、令和5年3月31日までに報告されたい。
以下の事項の改善措置を講ずるにあたっては、発生した背後要因を含めて原因を究明した上で、再発防止のための措置を講ずること。
記
1.列車又は車両の運転に直接関係する作業を行う係員への教育訓練に関する年間計画について、平成28年10月12日付け小湊16第104号「保安監査の結果について」の【改善指示事項2】において、年度初めに鉄道部長が作成するとともに安全推進委員会を通じて決定すると報告があったもののこれらが実施されておらず、通達「鉄道に関する技術上の基準を定める省令等の制定に伴う取扱いについて」(平成14年3月11日付け関鉄運第344-2号、関鉄技一第237-2号、関鉄技二第192-2号)に規定されている年間計画を定めずに実施していることを確認した。
よって、管理者においては、教育訓練について年間計画を定め、適切な管理のもと実施されるよう必要な体制を構築すること。
2.施設の保全の実施について、次の(1)から(3)のことを確認した。
(1)軌道土木施設実施基準第39条に規定する線路巡回検査について、「10日に1回、徒歩又は列車により実施する。」と規定されているが、令和2年度の線路巡回点検において、点検周期が最大21日超過していた。
(2)同実施基準第39条に規定する軌道変位検査及び構造物検査について、令和3年度の軌道変位検査及び令和元年度の構造物検査を定められた基準期間内に実施していなかった。
(3)同実施基準第40条に規定する施設の定期検査の結果の記録の保存について、レール、道床路盤及び線路諸標の定期検査の結果の記録が作成または保存されていなかった。
よって、施設の保全については、線路巡回及び定期検査の結果に基づき措置を講ずる必要があることから、線路巡回及び定期検査を同実施基準に定める期間内に確実に実施するとともに、実施結果の記録及び保存が確実に行われるよう必要な体制を構築すること。
3.電気保安設備実施基準第89条に規定する電力線設備の定期検査について、定められた基準期間内に高圧配電線のケーブルの絶縁の検査を実施していないことを確認した。
よって、同実施基準に基づき高圧配電線のケーブルの絶縁の検査を速やかに実施するとともに、必要な措置を講ずること。
4.整備実施基準第7条に規定する車両の月検査について、検査周期を超えて実施している車両があること、また、平成28年10月12日付け小湊16第104号「保安監査の結果について」の【改善指示事項9】により報告のあった措置のうちデータベースでの管理及び検査予定作成者以外の者の確認を実施してないことを確認した。
よって、車両の定期検査について、整備実施基準に規定する検査周期で確実に実施するとともに、その管理が徹底できるよう必要な体制を構築すること。
5.整備実施基準第8条に規定するトロッコ車両の重要部検査について、作業に係る業務を委託しているところ、整備実施基準第23条に基づく検査成績等に関する記録のうち、委託に関するものが保存されていないことを確認した。また、委託先に保存されている検査成績等に関する記録には、走行装置における「軸箱守と軸箱との透き間(測定)」の検査について記録がないことを確認した。
よって、車両の定期検査の検査結果を適切に記録及び保存するとともに、検査結果の記録及び保存が適切に管理できるよう必要な体制を構築すること。
6.所属している動力車操縦者(16名)に対して、令和3年4月8日~同年5月18日に掛けて適性検査(精神機能検査)を実施していたが、鉄道事業動力車操縦者資質管理報告規則第2条第1項の規定に基づく「動力車操縦者資質管理報告書」が当局に提出されていないことを確認した。
よって、所属する動力車操縦者に対して適性検査(精神機能検査)を実施した後に報告することとなる同規則に基づく「動力車操縦者資質管理報告書」を当局に対し提出するとともに、同規則を関係者に正しく理解させ、当該報告が適正に行われる体制を構築すること。
7.動力車操縦者に対する適性検査(身体機能検査)及び乗務前に行う点呼に関して、次の(1)から(4)のことを確認した。
(1)運転取扱実施基準第11条に規定する適性検査(身体機能検査)のうち視機能(視力)に関して、片眼に係る検査は実施していたものの、両眼に係る検査を実施していなかったこと。
(2)貴社の社内規程である「運転に関係のある従事員の適性検査規程」(以下「社内規程」という。)第9条において、所属課長は身体機能検査の結果の判定を行うこととなっているが、その判定を動力車操縦者運転免許に関する省令第8条の2(別表2)に定める基準に照らして実施していなかったこと。
(3)社内規程第11条において、所属課長は、同規程で定める適性考査の経過及び結果を記録し、整備することとなっているが、その記録及び整備をしていなかったこと。
(4)動力車操縦者運転免許証の運転免許の条件で「矯正眼鏡を使用すること」となっている動力車操縦者に関して、運転取扱実施基準第13条に規定する乗務前の点呼の際に眼鏡の着用の有無の確認を行わずに乗務させていたこと。
よって、動力車操縦者(動力車操縦者運転免許を有し、列車又は車両(以下「列車等」という。)として現に業務を行っている者のほか、列車等の操縦業務が予定されている職務に就いている者を含む。)に対する両眼に係る検査を速やかに実施し、検査の結果が作業を行うのに支障がないことを確かめるとともに、その結果に基づき動力車操縦者に対する乗務前の点呼において眼鏡の着用の有無の確認を行った上で列車等に乗務させること。
また、動力車操縦者に対する適性検査(身体機能検査)について、適切な実施と確実な適性の有無の確認が行えるよう管理体制の見直しを行うこと。
8.平成31年2月1日に乗務員に係る点呼執行者を統一するため、社内の組織変更を行った際、次の(1)及び(2)に関して、当局に対し、関係法令に基づく手続きを行っていないことを確認した。
(1)安全管理規程第4条第1項で定める鉄道事業の安全確保に関する管理体制の変更を行ったが、鉄道事業法第18条の3及び鉄道事業法施行規則第36条の2第4項に基づく安全管理規程変更届出書を提出していないこと。
(2)運転取扱実施基準第13条で定める係員に対する点呼の実施体制に変更があったにもかかわらず、鉄道に関する技術上の基準を定める省令第3条第4項の規定に基づき、運転取扱実施基準の変更に関して届け出ていないこと。
よって、速やかに安全管理規程及び運転取扱実施基準の変更について、当局に対し提出するとともに、法令に基づく手続きが確実に行われるよう必要な措置を講ずること。
【関東運輸局】