建設省道交発第二二号
昭和四九年六月二〇日

各地方建設局長・北海道開発局長・沖縄総合事務局長・都道府県知事・九大都市市長三道路公団総裁及び理事長・道路公社理事長あて

道路局長通達


道路現況の変更に伴う道路情報便覧の拡充等について


道路法第四十七条の二第一項に規定する許可のための審査にあたっては、道路情報便覧を使用することにより、その的確かつ迅速な処理を図るよう努めているところであるが、より一層の活用が図られるようにするため、今回資料の拡充を行うとともに、便覧所収の資料に変更が生じたものについては、これを修正することとしたので、左記事項に留意のうえ、別紙「道路情報便覧資料調査要領」により資料を作成し提出されたい。

1 便覧の内容充実を図るため、様式―8を追加したこと。
2 今後は別紙調査要領により定期的に資料を提出されたいこと。
3 その他

(1) 資料調査の基準日

(a) 既掲載の修正については、特に基準日は定めないが、できるだけ最新の資料によること。
(b) 新しい資料を追加する場合は原則として

昭和四十九年三月三十一日現在の資料によること。

(2) 提出期限

昭和四十九年七月三十一日(必着)

(3) 提出部数 資料及び付図 各二部
(4) 提出先 〒一〇〇 東京都千代田区霞が関二の一の三

建設省道路局路政課
道路交通管理室 技術係


別紙

道路情報便覧資料調査要領

道路情報便覧の資料の調査及び報告は次に示す要領により行なうものとする。
I 便覧既掲載分の資料修正

1 対象範囲

既刊の情報便覧に収録されている資料に変更が生じた箇所及び編集上又は印刷製本の過程で修正が生じた箇所とする。

2 修正方法

修正を要する当該頁を複写機(ゼロックス)で複写し修正部分を抹消し、原則として修正後の字句を朱書きで記入するものとする。
ただし、橋梁箇所調書については、上記によるほか、別紙様式1〜2を別添として添付すること。
〔参考〕

曲線部及び交差点については、特殊車両通行許可限度算定要領の第2章並びに道路情報便覧の“各分冊の表の見方について”を参照し、修正の是非を各箇所について検討すること。

3 制限標識

便覧の制限標識欄については、現地の状況を勘案し、修正の是非を検討すること。
なお、高さ制限標識については、昭和47年7月15日付建設省道交発第31号「高さ制限標識の設置について」を参照し、制限値をきめること。

4 編綴の方法

編綴は橋梁、幅員等各項目別に別綴とすること。

5 付図の修正

付図の修正は当該頁をゼロックスするほか、又は別途に管内図を用いて指定の色で修正を行なうものとする。
なお、道路管理者の管理境界は必ず記入すること。

II 拡充に伴う資料の収集

1 対象範囲

調査の対象とする道路は次のとおりとする。
ただし、Iにより、調査ずみのものは除く。
1) 高速自動車国道:全路線
2) 一般国道:全路線
3) 主要地方道(含む主要市道):全路線
4) 一般都道府県道:平均車道幅員5.5m以上の規格改良済道路
5) 市町村道:平均車道幅員5.5m以上の規格改良済道路のうち、特殊車両の通行の多い道路
(注) 1 2)〜5)に該当するもので日本道路公団及び地方道路公社が管理する道路を含む。

2 2)のうち、県知事又は指定都市々長管理の道路で、建設大臣の工事施行区間については、原則として、建設省地方建設局および北海道開発局、沖縄総合事務局がとりまとめを行なうものとし、相互に連絡調整を図り脱漏のないよう注意すること。
3 5)の市町村道については、関係道路管理者間で、調整を図り、当該市町村(指定都市を除く)は、管理都道府県に資料を提出する。管轄都道府県では関係市町村から提出された資料を取りまとめるものとする。

2 項目毎調査対象箇所

調査は次の項目毎に各々の対象箇所を調査するものとする。
1) 橋梁調査

a) 橋長20m以上の橋梁(桟道を含む。)
b) 橋長20m未満であっても荷重制限をしているもの及び特殊車両の通行の頻度や損傷の程度から荷重制限を要する橋梁

2) 車道幅員調査

前記第1の対象範囲に掲げる1)〜5)の調査対象道路が交差する交差点間、(以下「分岐点間」という。)において車道の幅員が7.0m以下(ただし方向別に区分されている道路又は一方通行の道路(以下「一方通行道路」という。)にあっては、3.5m以下)の通路を調査の対象とし、そのうちで最も狭小な車道幅員を調査計上する。
なお非分離道路と一方通行道路が同一分岐点間にある場合は、各々1ケ所あて記入するものとする。

(注) 調査対象範囲の拡大により従来の主要地点間(主要地方道以上の分岐点間)が変ってくる場合、既に便覧に掲載されている一般国道又は、主要地方道の調査を追加して実施する必要がある。

このため従来の障害箇所の対照番号が変ってくることに注意を要する。
なお、この点については、高さ、曲線部、交差点の各障害箇所調査も同じ。

3) 上空障害調査

上空障害に関する調査は1)トンネル(ボックスカルバートを含む)2)下路式橋梁(トラス橋等)3)跨道橋(道路橋 鉄道橋)4)横断歩道橋等の構造物の建築限界が、道路横断方向に、車道中心線から3.5mの範囲内で空間高が4.5m未満の箇所を調査の対象範囲とし、このうちで前記第1の対象範囲に掲げる1)〜5)の調査対象道路の分岐点間における最悪の箇所の1ケ所を調査記入するものとする。
〔例示〕

4) 曲線部調査

前記第1の対象範囲に掲げる1)〜5)の調査対象道路の分岐点間において次に示す箇所を対象該当範囲とし、分岐点間で2ケ所以上が該当する場合は原則として該当箇所のうち曲線半径が最も小さい箇所を調査計上するものとする。
◎ 曲線部調査の対象該当箇所

○非分離道路で8.0m未満(一方通行道路で4.0m未満)でかつ曲線半径が200m以下の場合
○ 〃 8.5m〃( 〃 4.25m〃) 〃 100m 〃
○ 〃 9.0m〃( 〃 4.50m〃) 〃 80m 〃
○ 〃 10.0m〃( 〃 5.0m〃) 〃 50m 〃
○ 〃 11.0m〃( 〃 5.5m〃) 〃 35m 〃
○ 〃 12.0m〃( 〃 6.0m〃) 〃 25m 〃
○ 〃 14.0m〃( 〃 7.0m〃) 〃 20m 〃
○ 曲線半径が15.0m以下の場合は車道の幅員に関係なくすべて調査対象範囲とする。

また、ここで、曲線半径は、道路中心線上での曲線半径とし、車道幅員は曲線部の中央地点における車道の幅員をいうものとする。

5) 交差点および屈折部調査

イ) 前記第1の対象範囲に掲げる調査対象道路が相互に交差している道路および単独であっても屈折している屈折部(以下「交差点部」という。)において算定要領の車両分類Iの車両が当該交差点においていずれの交差道路においても対向車線をおかさず左折できる交差点以外の箇所を調査対象とする。

(注) 具体的には算定要領の交差点における車両寸法による分類別軌跡図のIの定規図(縮尺1/500)を当該交差点平面図(縮尺1/500)と照合して各交差道路においてIの定規図が対向車線をおかさなければ通行できない箇所がある交差点を調査対象とする。

ロ) 調査該当交差点の資料の調査及び計上する道路は交差する道路の種類が異なる場合は、当該上位の道路の道路管理者が、また、同一種類の道路の交差点の場合は、当該道路の路線番号の若い道路側で調査計上するものとする。

3 調書の作成

1) 調書は別添〔調書の作成要領〕によることとするが、調査表様式3〜7の挿入箇所を明確にするため情報便覧の当該頁を複写機で複写し挿入箇所を明示するものとする。なお、その他詳細については次に示す既通達を参考にし作成するものとする。

1 昭和46年7月7日 建設省道交発第70号

特殊車両の通行許可事務処理に係る橋梁現況調査(第1次)について

2 昭和46年9月20日 建設省道交発第87号

特殊車両の通行許可事務処理に係る橋梁の特認荷重算定資料の提出について

3 昭和46年11月9日 建設省道交発第93号

特殊車両の通行許可事務処理に係る幅、高さおよび長さに関する資料の提出について

4 昭和47年3月8日 建設省道交発第10号

特殊車両通行許可に係る許可資料の再提出について

5 昭和48年3月16日 建設省道交発第7号

道路情報便覧の修正及び拡充に伴う資料の提出について

(注) 上記1及び2による橋梁部材のうち横桁の有無について一部判断に誤りがあるので、別図の判別式を参考のうえ資料を修正されたい。
2) 調書の用紙はB4版とし、ゼロックスにより複写したものを提出する。

4 付図の作成

付図は次の要領により作成するものとする。
1) 使用する図面は、縮尺1/100,000〜1/250,000程度の管内図(できるだけ白地図)又は車両制限令用の1/250,000の道路地図を使用するものとする。

ただし、市町村道分については、別の図面(縮尺はできるだけ小さいもの)に記入するものとする。

2) 調査表(様式1〜7)の調査箇所の事務所コード番号(市町村道にあっては市町村名)、路線名、対照番号、管理担当事務所(市町村道は除く。)境界および迂回路があればその必要事項を同一の管内図に記入する。
3) 2)における調査項目毎の対照番号を次の記号で各々の対照番号をかこみ区分する。

調査項目
記号
橋梁調査
道路幅員調査
上空障害調査
 
 
曲線部調査
( )
交差点部調査
< >

4) 道路の種類を次の色別けにより区分する。

対象道路
色別
一般国道 指定区間内
一般国道 指定区間外
主要地方道及び都道府県道
市町村道
高速自動車国道及び首都高速道路、阪神高速道路

なお、文字および数字はてきるだけ各々の色別によること。

III 資料の調査基準日及び報告等

1 調査の基準日及び報告

調査基準日は9月30日及び3月31日とし、調査要領により報告書を作成し、毎年10月及び4月の各末日までに報告するものとする。

2 提出部数 資料及び付図 各2部
3 提出先 〒100東京都千代田区霞が関2の1の3

建設省道路局路政課道路交通管理室
(担当 技術係)



別添

〔調書の作成要領〕

調書は事務所別、路線別に別葉で作成するものとし、各様式各欄の記入は、次の共通事項および各様式別記載事項の記入要領によるものとする。ただし、市町村道分については、路線別に別葉で作成するものとする。
1 共通事項

(1) 事務所コード番号:昭和48年3月16日付け、建設省道交発第7号道路交通管理室長名、「道路情報便覧の修正及び拡充に伴なう資料の提出について」により作成した際に用いた番号と同一番号とする。

ただし、市町村道については、事務所コード番号は不要である。

(2) 対照番号:事務所別(除く市町村道)路線別に箇所毎に対照番号を附する。
(3) 下り、上り方面:当該路線名の起終点の地先名を記入する。
(4) 公安委員会等の規制(交通規制)の有無:規制のある場合は「有」、ない場合は「無」とする。
(5) 日交通量:原則として全国道路交通情勢調査結果による日交通量とするが、12時間交通量の場合は欄の右上に12と明記する。

2 項目別記載事項

1 様式―1の記入について

適用示方書等の記入については、昭和46年9月20日付建設省道交発第87号を参照のこと。

2 様式―2の記入について

(1) 様式―1の主要部材の諸元をもとに「昭和47年3月8日付、建設省道交発第14号建設省企発第10号「特珠車両通行許可限度算定要領」」の基本補正係数表から部材毎、車両別、通行条件別等の係数を読みとり、記入整理するものとする。
(2) k5については、昭和47年3月8日付建設省道政発第13号道路局長通達橋梁等における車両の重量の限度についての記1項及び2項を参照して算出するものとし、当該路線の重要性および特殊車両の通行状況等を勘案してきめるものとする。

3 様式―3の記入について

(1) 特定適用示方書、橋格:適用示方書、橋格が昭和14年、2等橋、大正15年、2等橋、3等橋及び木橋、石橋を※印で表示する。
(2) 橋梁名欄の下段に( )で橋長を記入するものとする。
(3) k5欄の下段には様式―2の係数k5を記入する。また上段には適用示方書橋格を次に示すアルファベットの記号で表示する。

適用示方書
昭和31年
 
昭和14年
 
大正14年
 
 
橋格
1
2
1
2
1
2
3
記号
A
B
C
D
E
F
G

(4) 制限標識の標示トン数については、調査基準日、現在既に標示しているものを表示する。
(注) 制限標識の標示重量は、標準車(幅2.5m、最遠軸距5m、隣接軸距1.2m、α=2.5)がA条件で通行する場合について求めた当該車両の総重量に係る値である。

4 様式―4の記入について

(1) 上り、下りの別:下り車線とは路線の起点から終点に向うものをいう。
(2) はみ出しの可否:区分及びその記号は次のとおりとする。

×:中央分離帯があって物理的に対向車線にはみ出すことができない箇所、又は中央分離帯はないが他の条件(例えばチャックーバーなど)により実質的に対向車線にはみ出すことを許さないもの、並びに上り、下り線が別ルートとなっている箇所
○:対向車線にはみ出すことを通行上の条件(たとえば誘導車付)を附すことにより許す場合

ただし、車道幅員が狭く、中央区画線が設置されていない箇所については記号の記入は要せず、上り線側幅員欄に?梔コり共通??と記入すること。

(注) 様式5―6についても共通

なお、例を示せば次のとおり。
〔例示〕

 
下り線側車道幅員
はみ出しの可否
上り線側車道幅員
1)
3.00
3.00
2)
4.50
 
下り共通
3)
3.25
×
3.25
4)
3.5
×
3.5
5)
3.5
×
下り一方通行
1)の場合(はみ出し可)
2)の場合(はみ出し可)
 
 
 
 
3)の場合(はみ出し不可)
4)の場合(はみ出し不可)
 
 
 
 
5)の場合(はみ出し不可)
 

一方通行になっており、反対方向には迂回路又は他路線を使用する場合

注:迂回路又は他路線を迂回路欄に記入する。

5 様式―5の記入について

(1) 高さ制限標識の有無:既に設置されている制限標識の数値を記入するとともに今後設置を計画しているものは( )書きで表示すること。なお、制限標識の設置については、昭和17年7月15日付建設省道交発第31号、「高さ制限標識の設置について」を参考にされたい。

6 様式―6の記入について

(1) 分類:調査対象該当において曲線半径と車道幅員をもとに、算定要領の図―2「道路の曲線部における車両占有幅図表」から、2.50m、3.00m、3.50mの区分(I〜IV)のどの車両まで通行できるかを読みとり、通行可能な範囲の最大の車両の記号を該当欄に記入するものとする。

なお、この場合はみ出しを認めない場合、及びはみ出しを認める場合の各々について行なうものとする。

以下に例を示せば次のとおり。

曲線半径
交角
右廻り左廻りの別
下り線側車道幅員
はみ出しの可否
上り線側車道幅員
分類
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
はみ出しを認めない場合
 
 
 
 
 
はみ出しを認める場合
 
 
 
 
 
 
 
 
下り
 
 
上り
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
2.50
3.00
3.50
2.50
3.00
3.50
2.50
3.00
3.50
60
86
4.25
4.50
I
I
II
I
I
I
I
I
I
30
95
3.50
3.25
IV
IV
IV
IV
IV
IV
I
I
I
70
45
3.00
3.00
III
IV
IV
III
IV
IV
I
I
I
20
132
5.80
 
下り共通
I
I
II
30
115
3.00
3.00
IV
IV
IV
IV
IV
IV
I
I
I

7 様式―7の記入について

(1) 交差点の形状および番号

(a) 交差点の平面線形を図示し各交差道路の方向別に各々整理番号を付すものとする。

当該道路の起点側から交差点に向うものを1、当該道路が交差点から終点に向うものを2とする。当該道路に交差する他の道路の番号については、1から右廻りに順次3、4、5……の番号を付すものとする。
なお、交差点の平面線形は、地図の表示のごとく北を上にしてかくものとする。

(b) 起点(または終点)が他の道路と交差している場合は、下記の通り2)(または3))より時計廻りの順に3)、4)……という様に附すこと。

なお、調書は原則として交差する上位の道路の管理者が調査調整することとする。

(2) 分類

(a) 車両の幅、長さおよび最小旋回時の車両占有幅等から、各区分の代表的な車両の軌跡図(算定要領の第2章2、3「許可車両の長さの算定」の別紙(1)図―1 交差点における車両寸法による分類別軌跡図参照のこと。)を当該交差点部の平面図(法:軌跡図の縮尺は1/500であるから当該交差点の平面図の縮尺1/500することに注意)を照合し、各方向別路線相互に通行できる車両分類の記号I〜IVで上記1)に付した当該欄に記入するものとする。

なお、1〜2、1〜3……の欄については1から2、1から3に向うものの照合のみではなく、反対方向からの2から1、3から1に向う場合の照合も必要であり、1から2と、2から1等で車両の区分の記号が異なる場合は、車両寸法の小さい方の区分の記号を記入すること。
また交差する道路が5以上の場合は1〜5、2〜5等は欄外に記入すること。
なお例を示せば次のとおり。

(b) 分類欄の1〜3、1〜4欄の上段には、当該道路に交差する道路の種類および路線名を記入するものとする。
(c) 交差点部において、右左折禁止、直進制限等、禁止又は規制のある場合は当該欄に((キ))を記入すること。



様式―1(橋梁調査表)
<別添資料>



様式―2(橋梁調査表)
<別添資料>



様式―3(橋梁調査表)
<別添資料>



様式―4
<別添資料>



様式―5
<別添資料>



様式―6
<別添資料>



様式―7
<別添資料>



様式―8
<別添資料>



別図
<別添資料>


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