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平成13年度観光の状況に関する年次報告

第9章 観光に係る安全確保対策

第5節 ●気象等の情報の提供

2 地震・火山対策の強化



  (1) 地震対策

地震・津波に関する的確な防災情報を提供するため,津波予報区を全国66に細分化し,予想される津波の高さをメートル単位の具体的な数値で発表する津波予報を実施しているほか,地方公共団体が整備した震度計のデータの地震情報への活用の推進など,防災情報の充実,地震監視体制の強化を図った。
「地震防災対策特別措置法」に基づき設置された地震調査研究推進本部の方針の下に,全国的な地震調査観測網の整備,全国的な活断層調査の推進,海底地殻変動観測システムの高度化等を行うとともに,観測強化地域等において海底地形・地質構造調査,海底地殻変動観測,験潮,地磁気・地電流観測等を行うほか,南海トラフにおいて海底活構造調査及び精密海底反射強度観測を,また沿岸海域の秋田-本荘沖及び宇部南部において海底活断層調査を実施した。

  (2) 火山噴火対策

気象庁では,本庁をはじめ全国4箇所に火山監視・情報センターを設置し,関係機関の火山観測データもあわせて,一元的に監視・解析して,火山の活動状況の監視を強化するとともに,火山活動の異常時などには適切な火山情報の発表に努めている。
三宅島(東京都)の火山活動の活発化に伴い,地震計,空振計等火山観測施設の増強を行った。また,現地対策本部に気象庁職員を派遣し,火口周辺等危険地域における観測等,監視体制の強化を図ってきた。
平成12年に噴火した有珠山において,周辺に堆積した火山噴出物の流出による土砂災害を防止するため,光ファイバ網の整備等,警戒避難体制の充実を図った。
海底火山等の活動を的確に把握するため,航空機による南方・南西諸島海域の温度分布・火山性変色水の分布等の調査並びに磁気測量を行ったほか,精密海底地形,地質構造等の調査を実施した。また,三宅島近海に設置した海底基準局により,海底地殻変動観測を実施した。
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