平成14年度観光の状況に関する年次報告
第4章 国民の観光旅行促進施策
第3節 多様な旅行商品の提供
2 公共交通機関,高速道路における多様な商品の提供
国内航空運賃については,平成12年2月の改正航空法の施行を受けて,各種割引運賃が相次いで設定され,運賃の更なる多様化・低廉化が進んでいる(表4-3-1,図4-3-2)。
表4-3-1 運賃体系の現状について
図4-3-2 国内航空運賃(平均運賃)の推移(大手3社)
また,利用者が自らの判断により自由かつ的確に選択できるよう,国土交通省のホームページ上などにおいて,航空輸送サービスに係る情報公開を行っている。
乗合バス事業においても,14年2月より需給調整廃止等を含む改正道路運送法が施行され,割引運賃制度の導入が着実に進展する等事業者のサービス改善努力が行われている。たとえば,鉄道駅,市街地や市町村内の主要施設等を結ぶ循環型バスとして,最低運賃を100円に設定したワンコインバスの運行等が全国的に拡大している(全国213地域,民営179事業者,公営11事業者)。
ワンコインバス(駿府城を背景に走る「駿府浪漫号」)
鉄道事業においても,平成12年3月に旅客輸送の需給調整廃止等を含む改正鉄道事業法が施行され,たとえば,フリー区間一日乗り放題の乗車券,テーマパークやイベント入場券つき割引切符,週末や休暇期間中等のファミリー向け割引等,多様な商品の販売がより一層進展している。
観光地における主要施設(最寄駅,主要宿泊施設等)を拠点とした名所旧跡等を巡るルートに沿った運送を行う場合において,事前に定額を定めた運賃(観光ルート別運賃)を設定する取組みが行われている。
観光需要等を誘発し,地域経済の活性化及び利用者サービスの向上に寄与し,併せて高速道路の利用を促進することにより公団の増収にも資する「高速道路料金スーパー割引(平成13年9月,扇国土交通大臣の発案により導入)」について,平成14年度は「超特北海道スーパー割引(北海道内の高速道路を5日間乗り放題 普通車で10,000円)」,「さわやか信州スーパー割引(東京周辺エリアを発着地として長野県内の周遊区間を3日間乗り放題 普通車10,000円)」など,13券種のチケットを発売(平成15年3月31日現在)した(表4-3-3)。
表4-3-3 高速道路料金スーパー割引
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