平成15年度観光の状況に関する年次報告
第2章 観光立国、この1年の動き
第4節 国際観光交流の意義の再認識
2 日本人の訪日外国人旅行者増大に関する意識
一方,日本人の訪日外国人旅行者の増大に関する意識は様々である。
平成15年8月の内閣府の世論調査によると,国民の外国人旅行者が増えることについての意識は,「増えて欲しい」と答えた国民が約48%いる一方,「増えて欲しくない」と答えた国民も約32%いる。
これを属性別にみると,女性は男性より増えて欲しくないと答えた者が多く,年齢別には高齢者で増えて欲しくないと答えた者の比率が高い(図2-4-1)。
また,回答者の今後の国内旅行・海外旅行への意欲によっても差が見られ,海外旅行に行きたい者には,外国人旅行者が増えることについて抵抗感が少ない(図2-4-2)。このことは,平成15年10月に行われた「JATA世界旅行博」(海外旅行に関する情報を展示するイベント。基本的に海外旅行に関心のある者が参加しているものと思われる。横浜市で実施)への来訪者に対するアンケート調査を行ったところ,外国人旅行者の訪日促進政策に対しプラスの評価が94%もあったことからもうかがえる。
図2-4-1 海外からの観光客が増えることについての国民の意識
図2-4-2 海外からの観光客が増えることについての国民の意識(旅行の意欲別)
ちなみに,外国人旅行者が増えて欲しくない者の理由(複数回答)は,「犯罪の増加につながることが心配」が9割を超え圧倒的であり,この点に関する課題の克服に努める必要性が認識できる。
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