前(節)へ   次(節)へ
平成16年度 観光の状況に関する年次報告

第3章 訪日促進を中心とする国際観光交流促進施策

第7節 外国人旅行者の出入国手続の円滑化

1 出入国の現状等


我が国を訪れる外国人旅行者のため、主要空港の上陸審査場に場内整理員を配置し、また、成田国際空港において、審査待ち時間の表示を実施するなど、より一層の行政サービスの向上に努めた。
平成17年1月4日には出発港から目的国へ乗員、乗客に関する電子情報を送付し、事前の予備的審査を実施することにより円滑な上陸審査を可能とするAPIS(事前旅客情報システム)を導入するとともに、スカイ・マーシャル(航空機の飛行中におけるハイジャック犯の制圧等を任務とする警察官)の導入による航空機の安全及び安心な海外渡航の確保を図った。
また、大型観光船について、あらかじめ入国審査官を乗船させ航海中に上陸審査を済ませる洋上審査を引き続き実施するなど、出入国手続の円滑化に資する諸施策を実施した。
日本人の出帰国の手続に際しては、機械読み取り式旅券(MRP)の読み取り機(MRPリーダ)により出帰国の記録を取得することとしたことから、より一層の円滑な出帰国手続が行われるようになっている。
  COLUMN 9 APISの導入  

平成17年1月4日から、警察庁・法務省・財務省において、事前旅客情報システム(APIS、Advance Passenger Information System)を導入、運用している。
本システムは、航空会社の協力の下、外国からの航空機が我が国に到着する前に旅客等の情報を電子データで提供を受け、各省庁が保有するデータベースと照合することにより、事前に我が国にとって好ましくない者を特定し、空港到着後の入管による上陸審査、税関による検査及び警察による取締りをより的確・確実に行う一方、他の旅客については、専用レーンの設置等によって迅速な入国審査を可能とするものである。
本システムによりテロリストや不法入国者の上陸阻止、輸入禁制品等の密輸阻止、指名手配被疑者の逮捕等、水際における取締りが強化されるとともに、大多数の問題のない入国者等にとっては、空港における上陸審査等の迅速化により、到着時の空港の利便性が向上した。:
前(節)へ   次(節)へ
All Rights Reserved, Copyright (C) 2003, Ministry of Land, Infrastructure and Transport