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平成17年度観光の状況
第4章 国民の観光旅行促進施策
第3節 多様な旅行商品の提供
1 旅行業者における多様な旅行商品の開発
近年の旅行商品のインターネット取引の進展等に代表される流通構造の変革は、旅行者にとって自らのニーズに合った旅行商品の選択を可能とした。その結果、時間やお金の浪費を省き、利便性を追求する効率指向の旅行需要を増大させ、一方では、潜在的な旅行の欲求の掘り起こしにつながり、本物の価値を追求し、感動や快適さを得るために時間やお金を贅沢に消費する旅行者層を生んだ。こうした旅行市場における消費者行動の2極化に合わせて、旅行業者においても旅行者のニーズを捉えた旅行商品の開発に従来以上に積極的に取り組むようになった。
(1) 海外商品
1)熟年向け等のターゲット商品
旅行の大きな牽引役となっている熟年を取り込もうと、世界遺産を巡るツアーや、旅先の歴史や文化等を学習体験する要素を拡充した内容のツアー等、知的好奇心を満足させることを意識した商品が数多く用意されている。他にもOL向けツアーや小さな子供連れ専用のツアー等の開発が進んでいる。
2)ブームをとらえた商品
ドラマから始まった「韓流ブーム」に対応し、ドラマの撮影ポイントを巡るツアーや俳優に会えるツアー等様々な内容の商品が企画された。
(2) 国内商品
1)カテゴリー、テーマ重視
「一人でも泊まれる宿」や「お部屋代金だけで泊まれる宿」等、宿泊施設のカテゴリー商品だけでなく、「女性限定の旅」や「一人参加の旅」等新たな商品の開発が見られる。
また、世界遺産を巡る商品や、エコツアー商品が増え気軽に参加できるようになっているものも多い。
2)地域(ブランド)の魅力づくり支援商品
自治体振興課等の専門組織体制の構築や、地域と連携してツアー造成を行うなど、地域の魅力づくりの一助となるような地域支援型の企画旅行商品が増加している。
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