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第II部 平成23年度の観光の状況及び施策

第2章 国際競争力の高い魅力ある観光地の形成

第3節 観光旅行者の来訪の促進に必要な交通施設の総合的な整備

3 国内の幹線交通に係る施設の整備



  (1) 空港の整備

 羽田空港については、再拡張事業によるD滑走路の供用開始(平成22年10月)以降、段階的に発着容量が拡大し、平成23年3月末現在国内線発着枠も約2万回増の33万回まで増加した。
 一般空港については、継続中の滑走路延長等の事業を着実に実施するとともに、既存空港の施設の機能保持を行っている。
 また、航空輸送サービスの質の向上を図り、観光立国の実現等に資するため、旅客ターミナルの整備、空港アクセスの改善、空港施設のバリアフリー化等、既存ストックを活用した空港等の機能高質化を図っており、引き続き、このような取組を推進する。

  (2) 幹線鉄道の整備

 観光旅行者の広域的な移動の高速化・円滑化を図るため、高速鉄道ネットワークの拡充を進めている。
 整備新幹線については、平成22年12月に東北新幹線(八戸-新青森間)、平成23年3月に九州新幹線鹿児島ルート(博多-新八代間)が新たに開業したところである。現在、北海道新幹線(新青森-新函館間)及び北陸新幹線(長野-白山総合車両基地間)の建設が着実に進められている。
 今後、上記の建設区間については予定どおりの完成・開業を目指して着実に整備を進め、新たな3区間(新函館・札幌間、白山総合車両基地・敦賀間、武雄温泉・長崎間)については、「整備新幹線の取扱いについて(平成23年12月26日政府・与党確認事項)」に従い、いわゆる「着工5条件」が整い、かつ各線区の課題について対応が示されていることを確認した区間から、所要の許認可を経て着工する。
 在来幹線鉄道については、平成21年度から平成23年度において、JR北海道の札沼線(桑園・北海道医療大学間)の、電力設備新設、信号・通信設備改修等の高速化工事を実施し、平成24年度に全面電化開業される予定であり、引き続き幹線鉄道の整備を進めていくこととしている。

  (3) 高速道路の整備等

 高規格幹線道路をはじめとする幹線道路ネットワークの整備を促進し、観光旅行者の来訪の促進や利便性の向上を図った。なお、高規格幹線道路の延長については、平成23年度に北海道横断自動車道根室線(夕張~占冠)等、新たに197kmを供用し、10,052km(平成23年度末現在)となった。
 また、既存の高速道路を有効活用し、地域経済の活性化や渋滞の軽減等に寄与することを目的とした「スマートインターチェンジ(ETC専用インターチェンジ)」については、平成23年度に新たに4箇所を供用し、59箇所で供用中、18箇所で事業中(平成24年3月末現在)である。
 さらに、高速道路の利便増進事業として、土日祝日の普通車以下(ETC車に限る)の高速道路利用を対象に終日5割引等の施策を実施し、地域の観光振興を図った。
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