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第II部 平成24年度に講じた施策(平成24年度施策)

第5章 国際競争力の高い魅力ある観光地域の形成

第3節 観光旅行者の来訪の促進に必要な交通施設の総合的な整備

1 国際交通機関の整備



  (1) 国際拠点空港の整備等

 成田国際空港については、平成25年3月にB滑走路西側誘導路及び横堀地区エプロンが供用され年間発着枠が平成25年3月末に27万回まで拡大し、オープンスカイを実現した。羽田空港については、再拡張事業によるD滑走路及び国際線地区の供用開始(平成22年10月)により、段階的に年間発着枠が拡大し、平成25年3月末には、年間発着枠が国際線・国内線合わせて41万回(昼間37万回+深夜早朝4万回)へ拡大した。関西国際空港については、国際拠点空港としての機能の再生・強化を図ること等を目的として、平成24年4月に新関西国際空港株式会社が設立され、同年7月に同社の下で、大阪国際空港との経営統合が行われた。さらに、各地域における拠点的な空港については、東アジアをはじめとする諸外国との直接交流を促進するため、内外の広域的な交流拠点として必要な機能強化を図っている。

  (2) 空港・港湾の旅客ターミナル等の整備

 成田国際空港については、旺盛なLCCの就航に対応するため、平成26年度中の完成を目指してLCC専用ターミナルを整備する方針が平成24年4月に示された。羽田空港については、平成22年10月に供用開始した国際線旅客ターミナルについて、平成25年度末の国際線9万回への拡大に対応した拡張を行うこととしており、平成24年11月に着工した。関西国際空港については、LCCの新規就航・増便等に伴い、国内初となるLCC専用ターミナルが整備され、平成24年10月28日に供用が開始された。また、那覇空港においては、出入国手続等のためのCIQ(Custom Immigration Quarantine)施設を含む国際線旅客ターミナルの機能向上のための施設整備を進めている。
 港湾においても旅行者の乗降、待合い等の利便性快適性を向上させるため、観光圏の玄関口となる旅客ターミナルの整備を推進している。

  (3) 航空交通システム・海上航路の整備

 航空交通の安全確保を最優先としつつ、航空交通容量の拡大を図り、より多くの観光旅行者の往来を可能とするため、平成24年度においても、更なる首都圏空港の容量拡大により増大する航空機の安全かつ効率的な管制の実施を図るとともに、航空交通管理(ATM)センターの機能の充実・強化、統合管制情報処理システムの整備等を進めた。また、航空機運航の効率性向上のため、新たな飛行方式の導入・展開等を図った。
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