国土交通省メールマガジン

国土交通省メールマガジン 平成20年12月3日

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                                  2008/12/3 第53号
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◆現場レポート
○戦時の面影を平和のために利用する
 ~良好な観測環境で世界中の地震活動を監視~ (気象庁精密地震観測室)

 長野県長野市松代に位置する精密地震観測室では、世界中で起きた中規模
以上の地震の精密な観測や地震や地殻変動などに関する調査業務などを行っ
ています。現在は、特に、インド洋地域の津波情報のための観測にも力を入
れています。また、包括的核実験禁止条約(*)に基づく核実験を監視するた
めの国際監視制度による観測網の観測点のひとつに指定されています。

 観測室の施設は、終戦直前に日本陸軍が大本営と皇室の避難場所として建
設したもののうち、2つの「地下施設」と「3棟(現在の1~3号庁舎)の建物」
からなる一群を活用しています。戦時中、長野市松代地区に大規模な地下壕
群建設が三カ所計画されました。約11ヶ月間工事が行われましたが、どれも
完成に至らないまま終了しました。このうちの一カ所を気象庁が地震観測に
利用しています。

 建物は、当時山土を被った半地下構造物でしたが、気象庁が昭和22年から
使用を始めた後、採光のためや通気性を良くするために屋根を堀り出し、一
部には窓を作っています。この屋根のコンクリートの厚さは1m近くあり、
くり貫き工事が大変であったと伝え聞いています。天皇陛下の御座所にある
天皇の間(現1号庁舎)には、床の間周りの柱や床板が当時のものとして残
っていますが、天井板には秋田杉の最高品が使われています。また、皇后の
間(現2号庁舎)は、現在は研究室として使われています。きれいな木目模
様を出した壁板、格子目の天井、欄間などに当時の面影を残しています。

 2つの地下施設では、国内有数の良好な地震観測環境を利用し、現在は多
くの精密観測機器が設置されています。一つは、建物列の山側地下にあり、
小坑道と呼んでいます。ここは、通称、地下御殿と呼ばれる場所で、1号庁
舎と2号庁舎から避難できるように通路で結ばれています。

 また、もうひとつの大規模トンネル(大坑道)への通路にもなっていました。
この大坑道は、最長400mの直線状のトンネルが格子状に設けられ、総延
長は2km余りです。一部崩落した場所もありますが、現在、坑道内には、
各種地震計をはじめ100m歪計(岩盤の伸び縮みを測定する計測機器)、
100m水管傾斜計(岩盤の傾動を測定する計測機器)を山体の中央部に設
置し、気温変化や振動による乱れをほとんど受けない良好な環境下で、精度
の高い地震観測を行っています。

*あらゆる核兵器の実験的爆発(大気圏内、宇宙空間、水中及び地下での核
 爆発実験含む)及びその他の核爆発を禁止した条約。

気象庁地震火山部
 地震津波監視課精密地震観測室: http://www.grn.janis.or.jp/~matu-jma/

◆新着情報[12月3日発表分]
【報道発表】※各URLで内容を見ることができます。
○第46回アジア太平洋航空局長会議(DGCA)日本開催決定
  http://www.mlit.go.jp/report/press/cab01_hh_000008.html

○リコールの届出について
  http://www.mlit.go.jp/jidosha/recall/recall08/recall_.html

【人事異動】
○国土交通省人事異動(平成20年12月3日付)
  http://www.mlit.go.jp/about/h20jinji.html

【大臣会見要旨】
○金子大臣会見要旨(平成20年11月28日付)
  http://www.mlit.go.jp/report/interview/daijin081128.html

○金子大臣会見要旨(平成20年12月2日付)
  http://www.mlit.go.jp/report/interview/daijin081202.html

◆募集してます
○「島の宝100景」公募してます
 日本の島々には、海とのつながりの中で育まれた文化や産業を受け継ぐ
人々の暮らしが息づいています。海とかかわる島々ならではの自然や歴史
・文化、暮らしなどを反映する景観を、島に暮らす人々に「島の宝」とし
て再認識していただくとともに、日本の「宝」として多くの人々に知って
もらい、より多くの人々により多くの島を訪れてもらうきっかけとするた
め、一般公募によりお薦めの100景候補地を募集しています。詳細は以下
をご覧ください。(公募期間:21年1月15日まで)
 http://www.mlit.go.jp/report/press/city11_hh_000002.html

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