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2010/4/7 第375号
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◇目 次◇
1新着情報
・本日の報道発表
2現場レポート
96年ぶりに全面的に架け替え
~周辺の景観に合わせた肱川(ひじかわ)橋の検討~
3お知らせ
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◆現場レポート
○96年ぶりに全面的に架け替え
~周辺の景観に合わせた肱川(ひじかわ)橋の検討~
(四国地方整備局 大洲河川国道事務所)
大洲市は、愛媛県の南予地方に位置し、「伊予の小京都」と呼ばれる人口約
5万人の城下町です。市の中心部には一級河川の肱川が流れ、明治以降、大き
な戦災も受けなかったため、今も数多くの木造建築や旧来の町並み、更には大
洲城の復元など、歴史・文化の薫り高い風土が育成されています。
1966年から1年間放送されたNHK連続テレビ小説の「おはなはん」(主演
:樫山文枝)は最高視聴率56.4%を記録し、市内には「おはなはん通り」
があり、名所となっています。
現在では、松山市より鉄道、高速道共にほぼ40分で往き来できるため、年
間約200万人の観光客が訪れます。
直轄国道56号の一部である肱川橋は大洲市の中心部に位置し、地域交通の
要であり観光の拠点でもあります。現在の肱川橋は、上流側にケーソンで補強
するなどしているものの、大正2年(1913年)に完成した煉瓦造りの基礎
をそのまま流用しているため、地震時の耐震性能の不足が指摘されています。
そのため、完成以来96年ぶりに全面的に架け替えることになりました。
肱川橋周辺には、大洲城をはじめ大洲市を代表する観光地が点在し、景観計
画区域にも指定されています。そのため9月8日には周囲の景観と調和した整
備のあり方を、学識経験者、地域住民、行政関係者から構成する「肱川橋周辺
まちづくり検討委員会」(委員長:柏谷増男愛媛大学教授)の初会合を開催し、
設計条件、デザインの方針を確認しました。
第2回目の委員会ではCGや模型を用い、橋梁形式を総合的に評価した結果、
「歴史と緑に囲まれた河畔を引き立てる控え目な橋」に最も合致する形式とし
て「桁橋」を選定しました。
肱川橋の架け替えに併せて、大洲の魅力を高める絶好の機会であると考え、
今後は地域の方々をはじめ、学識経験者や行政関係者と連携した周辺のまちづ
くりについて検討を行っていきます。
<参考:肱川橋>
●橋長:180.0m ●橋種:鋼鈑桁橋 ●交通量:19,505台/日
●歩行者:296人/日 ●自転車:1,113台/日(H17センサスより)
●デザインコンセプト
風景:歴史と緑に囲まれた河畔を引き立てる控え目な橋
橋上:どこからも安心して景色や雰囲気を楽しめる橋
街路:地域の大動脈に相応しい風格と憩いのある道