【令和5年9月20日】 令和5年都道府県地価調査を公表しました

【令和5年9月20日】 令和5年都道府県地価調査を公表しました

 9月20日に、令和5年都道府県地価調査(7月1日時点の地価)を公表しました。
 令和4年7月からの1年間の地価動向は、全国平均では、全用途平均・住宅地・商業地のいずれも2年連続で上昇し、上昇率が拡大しました。
 三大都市圏では、全用途平均・商業地は、東京圏では11年連続、大阪圏では2年連続、名古屋圏では3年連続で上昇し、上昇率が拡大しました。住宅地は、東京圏、名古屋圏では3年連続、大阪圏では2年連続で上昇し、上昇率が拡大しました。地方圏では、全用途平均・住宅地は31年ぶり、商業地は4年ぶりに上昇に転じました。地方四市(札幌市・仙台市・広島市・福岡市)では、全用途平均・住宅地・商業地のいずれも11年連続で上昇し、上昇率が拡大しました。その他の地域では、全用途平均は30年続いた下落から横ばいに転じ、商業地は32年ぶりに上昇に転じました。
 
<特徴的な動きを示した地点の紹介>
 
【岐阜県高山市】

〇 高山5-1(令和5年基準地地価:154,000円/㎡ 変動率:+5.5%)
〇 高山5-4(令和5年基準地地価:303,000円/㎡ 変動率:+9.8%)
 
 高山市では、コロナ禍でインバウンドが減少したこともあり、地価は下落が継続していましたが、外国人観光客の受け入れ再開以降は、「古い町並み」や「高山陣屋」等を訪れるインバウンドを含む観光客が回復しており、地価は上昇に転じました。

 

岐阜県高山市「古い町並み」

【北海道千歳市】
〇 千歳-3(令和5年基準地地価:98,000円/㎡ 変動率:+30.7%)地価上昇率(住宅地)全国1位
〇 千歳5-3(令和5年基準地地価:102,000円/㎡ 変動率:+30.8%)地価上昇率(商業地)全国2位
〇 千歳9-1(令和5年基準地地価:8,800円/㎡ 変動率:+29.4%)地価上昇率(工業地)全国3位
 
 千歳市では、自衛隊や空港関係者を中心とする安定した住宅需要に加え、札幌市からの住宅需要の波及による地価の上昇が継続していたところですが、本年2月に大手半導体メーカー(ラピダス)の工場建設が決定したことにより、関連企業も含めた従業員向けの住宅用地のほか、関連企業の事務所用地等の需要も旺盛となったことから、地価は高い上昇を見せております。

 
北海道千歳市「ラピダスの工場建設地」

【熊本県菊池市】・【熊本県大津町】・【熊本県菊陽町】
〇 菊池9-1(令和5年基準地地価:15,500円/㎡ 変動率:+29.2%)地価上昇率(工業地)全国4位
〇 大津5-1(令和5年基準地地価:90,000円/㎡ 変動率:+32.4%)地価上昇率(全用途)全国1位
〇 大津9-1(令和5年基準地地価:24,000円/㎡ 変動率:+31.1%)地価上昇率(工業地)全国1位
〇 菊陽5-2(令和5年基準地地価:132,000円/㎡ 変動率:+25.7%)地価上昇率(商業地)全国10位
 
 菊陽町では、熊本市へのアクセスに優れていることなどから、JR光の森駅を中心に、底堅い住宅・店舗等の需要による地価の上昇が継続していたところですが、令和3年11月に台湾の大手半導体メーカー(TSMC)の子会社(JASM)が工場建設を決定したことにより、周辺の菊池市や大津町を含めた一帯で、関連企業を含めた従業員向けの住宅用地のほか、関連企業の事業所や倉庫用地などの需要も旺盛となったことから、地価は高い上昇を見せております。

 

熊本県菊陽町「建設中のTSMC熊本工場JASM」

令和5年都道府県地価調査の詳細はこちら
http://www.mlit.go.jp/totikensangyo/totikensangyo_fr4_000044.html
 
令和5年都道府県地価調査のプレスリリースはこちら

https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo04_hh_000001_00037.html

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