4.5.1.4.1 交通(徒歩道)モデル(LOD3)の概要

交通(徒歩道)モデル(LOD3)では、道路の形状を面により表現し、面を車道部、車道交差部、歩道部及び分離帯等に区分する。交通(徒歩道)モデル(LOD3)は、「徒歩道内の区分」と「高さの取得方法」の組み合わせが異なるLOD3.0、LOD3.1、LOD3.2、LOD3.3及びLOD3.4に区分する。

標準製品仕様は、原則としてLOD3.0とする。ただし、ユースケースの必要に応じて、LOD3.1、LOD3.2、LOD3.3又はLOD3.4を採用できる。

4-227 — LOD3.0、LOD3.1、LOD3.2、LOD3.3及びLOD3.4の「徒歩道内の区分」

交通(徒歩道)モデル(LOD3)に含むべき地物

対応するCityGMLの地物型

LOD3.0

LOD3.1

LOD3.2

LOD3.3

LOD3.4

徒歩道

Track

車道部

TrafficArea

車道交差部

TrafficArea

車線

TrafficArea

すりつけ区間、踏切道、軌道敷、待避所、副道、自動車駐車場(走路)、自転車駐車場(走路)

TrafficArea

非常駐車帯、中央帯、側帯、路肩、停車帯、乗合自動車停車所、自動車駐車場(駐車区画)、自転車駐車場(駐車区画)

AuxiliaryTrafficArea

歩道部

TrafficArea

歩道部上の植栽

AuxiliaryTrafficArea

歩道、自転車歩行者道、自転車道

TrafficArea

AuxiliaryTrafficArea

交通島、分離帯、植樹帯、路面電車停車所

AuxiliaryTrafficArea

必須

条件付必須

任意(ユースケースに応じて要否を決定してよい)

4-228 — LOD3.0、LOD3.1、LOD3.2、LOD3.3及びLOD3.4の「高さの取得方法」

取得方法

LOD3.0

LOD3.1

LOD3.2

LOD3.3

LOD3.4

徒歩道の横断方向の高さは一律とし、車道の高さとする。

徒歩道の横断方向に15㎝以上の高さの差が存在した場合に、車道部、歩道部、島それぞれの高さを取得する。

徒歩道の横断方向に2㎝以上の高さの差が存在した場合に、車道部、歩道部、島それぞれの高さを取得する。

a)

交通(徒歩道)モデル(LOD3)の取得イメージを4-229及び4-230に示す。

4-229 — 交通(徒歩道)モデル(LOD3)の取得イメージ(徒歩道内の区分)

LOD3.0

LOD3.1

LOD3.2及びLOD3.3

LOD3.4

車道部、車道交差部、島及び歩道部を区分する。

LOD3.0の区分を細分する。
車道部のうち、車線を区分する。

LOD3.1の区分を細分する。
歩道部のうち、植栽を区分する。

LOD3.2の区分を細分する。細分はユースケースに応じて決定する。

4-230 — 交通(徒歩道)モデル(LOD3)の取得イメージ(高さの取得方法)

LOD3.0及びLOD3.1

LOD3.2

LOD3.3及びLOD3.4

徒歩道内(車道、歩道、分離帯)の高さは、横断方向に同一(全て車道の高さ)となる。

立体交差が表現できる。

徒歩道の横断方向に存在する15㎝以上の高さの差を取得する。

  1. 15㎝以上の段は、段の形状を取得する。

  2. 15㎝以上のスロープは、スロープの形状を取得する。

  3. 高さの差が15㎝未満の段が複数あり、合計15㎝以上の高さの差がある場合は、スロープとして取得する。

歩道と車道との間や車道と島との間に存在する縁石による段を表現できる。

徒歩道の横断方向に存在する2㎝以上の高さの差を取得する。

  1. 2㎝以上の段は、段の形状を取得する。

  2. 2㎝以上のスロープは、スロープの形状を取得する。

  3. 高さの差が2㎝未満の段が複数あり、合計2㎝以上の高さの差がある場合は、スロープとして取得する。

歩道に設けられた切り下げ部に存在する段が表現できる。