2.4.2.4 i-URやCityGMLに存在しない地物型を追加する場合

標準製品仕様書に定義されておらず、i-UR及びCityGMLにも定義されていない地物型を追加する場合には、CityGMLに定義されているgen:GenericCityObjectを使用し、以下の手順により拡張する。

  • 【手順】

  • 手順1.様式に示される汎用都市オブジェクトの名称リスト(GenericCityObject_name.xml)に、追加する地物型のコード及び説明を追加する。2-14に例を示す。

    汎用都市オブジェクトの名称リストは、以下の事項を守り作成すること。

    • 「コード」は、20以上の半角数字とする。

    • 「説明」に、追加する地物型の名称を記述する。

    • 追加する汎用都市オブジェクトのコード及び説明は、汎用都市オブジェクトの名称リストの中で一意でなければならない。

      2-14 — 汎用都市オブジェクトの追加例

      ファイル名

      GenericCityObject_name.xml

      コード

      説明

      20

      通学区域

  • 手順2.追加する地物型の応用スキーマ文書を作成する。応用スキーマ文書の作成は、A.3.5に示すgen:GenericCityObjectの応用スキーマ文書を加工する。 これは、 追加する地物型ごとに行う。

    汎用都市オブジェクトの応用スキーマ文書は、以下の事項を守り作成すること。

    • 汎用都市オブジェクトの定義欄に、追加したい地物型の定義を記述する。

    • 「gml:name」は必須とし、定義域に追加したい地物型に該当するコードを記述する。

    • その他の地物属性/地物関連のうち、作成対象とするものは、その定義を記述する。特に、空間属性は、使用する幾何オブジェクトの型(幾何型)及び取得基準を必ず記述する。

      • 幾何型の詳細な定義は、標準製品仕様書の空間スキーマ及び本書の附属書Bを参照すること。

    • 作成対象としないものは、作成対象としないことが分かるように記述する。

      • 作成対象としない属性及び関連役割は、属性名称及び関連役割名称を括弧で囲む。

        汎用都市オブジェクトの応用スキーマ文書の作成例を、2-15に示す。
        属性名又は関連役割名が括弧で囲まれているものは、本データ製品仕様書の対象外とする属性又は関連役割である。

        2-15 — 汎用都市オブジェクトの応用スキーマ文書の作成例

        型の定義

        CityGMLに定義されていない地物を定義するための汎用的な地物型。

        • 属性gml:nameは、汎用都市オブジェクトを識別する名称とする。コードリスト(GenericCityObject_name.xml)より選択する。 汎用都市オブジェクトを使用する場合は、コードリストを作成すること。

        上位の型

        core:_CityObject

        ステレオタイプ

        << FeatureType >>

        継承する属性

        属性名

        属性の型及び多重度

        定義

        gml:description
        [ _Feature ]

        gml:StringOrRefType [0..1]

        都市オブジェクトの概要。

        gml:name
        [ _Feature ]

        gml::CodeType [0..1]

        都市オブジェクトを識別する名称。文字列とする。

        gml:boundedBy
        [ _Feature ]

        gml::Envelope [0..1]

        都市オブジェクトの範囲及び適用される空間参照系。
        CityModelの場合のみ必須とする。

        core:creationDate
        [ _CityObject ]

        xs::date [0..1]

        データが作成された日。運用上必須とする。

        core:terminationDate
        [ _CityObject ]

        xs::date [0..1]

        データが削除された日。

        core:relativeToTerrain
        [ _CityObject ]

        core::RelativeToTerrainType [0..1]

        地表面との相対的な位置関係。標準製品仕様書では使用しない。

        core:relativeToWater
        [ _CityObject ]

        core::RelativeToWaterType [0..1]

        水面との相対的な位置関係。標準製品仕様書では使用しない。

        自身に定義された属性

        属性名

        属性の型及び多重度

        定義

        gen:class
        [ GenericCityObject ]

        gml::CodeType [0..1]

        汎用都市オブジェクトの区分。コードリストより選択する。この属性を使用する場合は、コードリストを作成すること。

        gen:function
        [ GenericCityObject ]

        gml::CodeType [0..*]

        汎用都市オブジェクトの機能。コードリストより選択する。この属性を使用する場合は、コードリストを作成すること。

        gen:usage
        [ GenericCityObject ]

        gml::CodeType [0..*]

        汎用都市オブジェクトの用途。コードリストより選択する。この属性を使用する場合は、コードリストを作成すること。

        継承する関連役割

        関連役割名

        関連役割の型及び多重度

        定義

        core:externalReference
        [ _CityObject ]

        core:ExternalReference [0..*]

        外部への参照。標準製品仕様書では使用しない。

        gen:dateAttribute
        [ _CityObject ]

        gen:dateAttribute [0..*]

        日付型属性。属性を追加したい場合に使用する。

        gen:doubleAttribute
        [ _CityObject ]

        gen:doubleAttribute [0..*]

        実数型属性。属性を追加したい場合に使用する。

        gen:genericAttributeSet
        [ _CityObject ]

        gen:genericAttributeSet [0..*]

        汎用属性のセット。属性を追加したい場合に使用する。

        gen:intAttribute
        [ _CityObject ]

        gen:intAttribute [0..*]

        整数型属性。属性を追加したい場合に使用する。

        gen:measureAttribute
        [ _CityObject ]

        gen:measureAttribute [0..*]

        単位付き数値型属性。属性を追加したい場合に使用する。

        gen:stringAttribute
        [ _CityObject ]

        gen:stringAttribute [0..*]

        文字列型属性。属性を追加したい場合に使用する。

        gen:uriAttribute
        [ _CityObject ]

        gen:uriAttribute [0..*]

        URI型属性。属性を追加したい場合に使用する。

        uro:pointCloud
        [ _CityObject ]

        uro:AbstractPointCloud [0..1]

        ポイントクラウドへの参照。

        自身に定義された関連役割

        関連役割名

        関連役割の型及び多重度

        定義

        gen:lod0Geometry
        [ GenericCityObject ]

        gml:_Geometry [0..1]

        LOD0の形状。点、線又は平面により記述する。

        gen:lod0ImplicitRepresentation
        [ GenericCityObject ]

        core:ImplicitGeometry [0..1]

        繰り返しオブジェクト(LOD0)への参照。標準製品仕様書では使用しない。

        gen:lod1Geometry
        [ GenericCityObject ]

        gml:_Geometry [0..1]

        LOD1の形状。平面又は平面に一律の高さを与えた立体とする。

        gen:lod1ImplicitRepresentation
        [ GenericCityObject ]

        core:ImplicitGeometry [0..1]

        繰り返しオブジェクト(LOD1)への参照。標準製品仕様書では使用しない。

        gen:lod2Geometry
        [ GenericCityObject ]

        gml:_Geometry [0..1]

        LOD2の形状。主要な構造を単純な立体図形(球、円柱、円柱、角柱等)の組み合わせにより記述する。

        gen:lod2ImplicitRepresentation
        [ GenericCityObject ]

        core:ImplicitGeometry [0..1]

        繰り返しオブジェクト(LOD2)への参照。標準製品仕様書では使用しない。

        gen:lod3Geometry
        [ GenericCityObject ]

        gml:_Geometry [0..1]

        LOD3の形状。主構造及び詳細構造の外形により構成する。

        gen:lod3ImplicitRepresentation
        [ GenericCityObject ]

        core:ImplicitGeometry [0..1]

        繰り返しオブジェクト(LOD3)への参照。標準製品仕様書では使用しない。

        gen:lod4Geometry
        [ GenericCityObject ]

        gml:_Geometry [0..1]

        LOD4の形状。主構造及び詳細構造の外形及びその内部形状により構成する。

  • 手順3.前項において、コード型の属性を選択する場合には、拡張コードリスト(2-16)を作成する。

    2-16 — 汎用都市オブジェクトのためのコードリスト作成例

    ファイル名

    genericCityObject_function.xml

    コード

    説明

    1

    小学校

    2

    中学校

  • 手順4.新しく追加した地物型に、gen:GenericCityObjectに定義されていない地物属性及び地物関連を追加する場合には、次項に示す地物属性/地物関連を追加する手順に従う。