C.3.2.5 建築物の識別属性(uro:BuildingIDAttribute)
uro:BuildingIDAttributeは、3D都市モデル内の建築物オブジェクトを識別するための属性である。そのため、3D都市モデル内の全ての建築物オブジェクトには、uro:BuildingIDAttributeを与えなければならない。
uro:BuildingIDAttributeには五つの属性がある。このうち、uro:buildingID及びuro:cityを必須とする。
ID |
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主題 | 妥当な建築物データセットの要件 |
分類 | |
条文 | 全ての建築物オブジェクトは、uro:buildingID及びuro:cityをもたなければならない。 |
uro:buildingIDは、3D都市モデル内の建築物オブジェクトを区別・特定するための識別子である。gml:idがデータ集合内におけるデータの識別子であることに対し、uro:buildingIDは、現実世界に存在する建築物の識別子となる。
uro:buildingIDは、建築物の存続期間(建設から取り壊されるまで)において永続的に利用される識別子となる(データ更新においても、建築物の建て替わりがない場合にはこの識別子を引き継ぐ)。
建物IDは、以下の規則により付与する。
XXXXX-YYY-ZZZZZZZZZZZZ
| 当該地物オブジェクトが存在する市区町村のコード。複数の市区町村に跨る場合には、データセットの市区町村のコードとする。先頭の0は省略せず、5桁で記述する。 前2桁:JIS X0401による都道府県コード 後3桁:JIS X0402による市区町村コード |
| 地物型の区分を示す3桁又は4桁のコード 建築物の場合は、bldg |
| オブジェクト連番(先頭の0は省略する) |
ZZZZZZZZZZZZ
は連番を基本とするが、町字や街区等により細分し、エリア内における概ねの場所が分かるように設定することもできる。
ここで、建築物に、ゴミ集積所や集会所といった付帯的な建築物があった場合には、一つの建築物とみなされるとして、uro:buildingIDの値は、同じものを付与してもよい。なお、これらは汎用属性「枝番」により主たる建築物と付帯的な建築物の区分を行うことができる。このとき、付帯的な建築物には空間属性のみを記述し、その他の属性は原則不要とする。属性を記述する場合には、属性uro:noteにゴミ集積所や集会所といった情報を補足的に記述する。
uro:cityは、3d都市モデル内の建築物オブジェクトの空間的な範囲を特定するために使用する識別子である。一つのデータ集合には、数多くの建築物オブジェクトが含まれる。これを効率的に検索・表示するためにuro:cityを使用する目的でこの属性を必須とする。
なお、uro:cityには、JIS X0401に示される2桁の都道府県コードと
JIS X0402に示される市区町村コードを加えた5桁を記載するが、政令指定都市においては「区」に該当する市区町村コードとする。
なお、行政界を跨ぐ建築物の場合、その建築物の住所又は建築物モデル(LOD3)の面積が最も多く含まれる市区町村の市区町村コードとする。また、行政界が確定しておらず、いずれの市区町村に含めるべきかが確定していない場所(境界未確定部)に立地する建築物の市区町村コードは、整備対象となる市区町村の都市計画基本図(数値地形図データ)での取り扱いに準じる。数値地形図データが広域で整備されている等により判断できない場合は、発注者との協議により決定する。