D.4 tran:TrafficArea

tran:TrafficAreaは、車道や歩道のように通行可能な領域(交通領域)を示す。CityGMLでは、地物型として車道や歩道は用意されておらず、tran:TrafficAreaの属性tran:functionを用いて区分する。3D都市モデルでは、LODに応じて交通領域を区分するために、LODごとに属性tran:functionの定義域を定めている。この定義域は、道路基盤地図情報(整備促進版)製品仕様書(案)において道路面を構成する地物の区分との整合を考慮している。

D-14 — 要件D-8: 交通領域の区分方法

ID

/req/tran/8

主題

妥当な交通(道路)データセットの要件

分類

要件分類D-1: 妥当な交通(道路)オブジェクト

条文

LODに応じた交通領域の区分には、属性tran:functionを用いる。

LOD2及びLOD3.0では、交通領域は、車道部、車道交差部及び歩道部に区分する(D-15)。

D-15 — LOD2及びLOD3.0での交通領域の区分

ファイル名

TrafficArea_function.xml

ファイルURL

https://www.geospatial.jp/iur/codelists/3.2/TrafficArea_function.xml

大分類

小分類

定義

コード

説明

コード

説明

1000

車道部

主として自動車が利用する道路の部分。

1020

車道交差部

十字路、丁字路、その他二つ以上の車道が交わる部分。

2000

歩道部

自転車や歩行者のために供される道路の部分。歩道上の植栽を含む。

出典: 道路基盤地図情報(整備促進版)製品仕様書(案)

車道部(コード1000)は、車道内の車道交差部(コード1020)以外の全ての部分となる。LOD2及びLOD3.0では、車道部には、車線だけではなく車線と一体的に舗装されている路肩や非常駐車帯のように、本来は車両の通行の用に供されない場所が含まれる。また、歩道部(コード2000)には、歩道上に設けられた植栽が含まれる。

LOD3.1では、LOD3.0の区分に加え、車道内の車線を区分する(D-16)。車線を区分することで、車両が通行可能な範囲が明らかとなる。

D-16 — LOD3.1での交通領域の区分

ファイル名

TrafficArea_function.xml

ファイルURL

https://www.geospatial.jp/iur/codelists/3.2/TrafficArea_function.xml

大分類

小分類

定義

コード

説明

コード

説明

1000

車道部

主として自動車が利用する道路の部分のうち、自動車の通行の用に供される部分。

1010

車線

一縦列の自動車を安全かつ円滑に通行させるために設けられる帯状の車道の部分。

1020

車道交差部

十字路、丁字路、その他二つ以上の車道が交わる部分。

2000

歩道部

自転車や歩行者のために供される道路の部分。歩道上の植栽を含む。

なお、車道部(コード1000)は、車道内の車線(コード1010)、車道交差部(コード1020)以外の全ての部分となる。つまり、LOD3.0と同様に、車線と一体的に舗装されている路肩や非常駐車帯のような、本来は車両の通行の用に供されない場所が含まれる。また、歩道部には歩道上の植栽が含まれる。

LOD3.2及びLOD3.3では、LOD3.1の区分に加え、歩道上の植栽を区分する(D-17)。歩道部から植栽の範囲が除かれることで、歩道上の通行可能な領域が明らかとなる。

D-17 — LOD3.2及びLOD3.3での交通領域の区分

ファイル名

TrafficArea_function.xml

ファイルURL

https://www.geospatial.jp/iur/codelists/3.2/TrafficArea_function.xml

大分類

小分類

定義

コード

説明

コード

説明

1000

車道部

主として自動車が利用する道路の部分のうち、自動車の通行の用に供される部分。

1010

車線

一縦列の自動車を安全かつ円滑に通行させるために設けられる帯状の車道の部分。

1020

車道交差部

十字路、丁字路、その他二つ以上の車道が交わる部分。

2000

歩道部

自転車や歩行者のために供される道路の部分。植栽を含まない。

出典: 道路基盤地図情報(整備促進版)製品仕様書(案)

車道部(コード1000)は、車道内の車線(コード1010)、車道交差部(コード1020)以外の全ての部分となる。

さらに、LOD3.4では、より詳細に道路内を区分できる(D-18)。この区分は、道路基盤地図情報(整備促進版)製品仕様書(案)において道路面を構成する地物の区分に一致する。どこまで詳細な区分を行うかは、ユースケースに応じて決定してよい。

D-18 — LOD3.4での交通領域の区分

ファイル名

TrafficArea_function.xml

ファイルURL

https://www.geospatial.jp/iur/codelists/3.2/TrafficArea_function.xml

大分類

小分類

定義

コード

説明

コード

説明

1000

車道部

主として自動車が利用する道路の部分のうち、自動車の通行の用に供される部分。
車線やすりつけ区間等区分されている以外の場所を全て車道部として取得する。

1010

車線

一縦列の自動車を安全かつ円滑に通行させるために設けられる帯状の車道の部分。

1020

車道交差部

十字路、丁字路、その他二つ以上の車道が交わる部分。

1030

すりつけ区間

車線の数が増加もしくは減少する、又は道路が接続する場合に設けられる車道の部分。

1040

踏切道

鉄道と交差する道路の部分。

1050

軌道敷

路面電車が走行する道路の部分。

1070

待避所

一車線の道路において、車両のすれ違いのために車道の幅員を拡げる部分。

1130

副道

道路の構造により沿道との出入りが妨げられる場合に、沿道への出入りを確保するために本線車道に並行して設置される道路。

2000

歩道部

自転車や歩行者のために供される道路の部分。

2010

自転車歩行者道

自転車及び歩行者の通行の用に供される道路の部分。

2020

歩道

歩行者の通行の用に供される道路の部分。

2030

自転車道

自転車の通行の用に供される道路の部分。

6000

自転車駐車場

自転車駐車場のうち、走路部分。

7000

自動車駐車場

自動車駐車場のうち、走路部分。

出典: 道路基盤地図情報(整備促進版)製品仕様書(案)

車道部(コード1000)は、車道内の通行可能な範囲のうち、車線(コード1010)や車道交差部(コード1020)等、細分された道路の範囲以外の全てとなる。例えば、車両が転回するために設けられた、中央分離帯の切れ目などの部分がこれに該当する。