持続的都市政策とはなにか
社会的共通資本としての水と緑の視点から
【概要】
21世紀初頭の今日、私たちは、百年というスケールで考えなければならない問題に直面している。
第一は、地球温暖化問題である。
大気中の二酸化炭素濃度の排出を逓減していくためには、自動車依存型の拡散的都市構造の抜本的転換が必要である。
第二は、生物多様性の回復である。長い農耕社会の中で、人間の暮らしとともにあった自然環境は、多様な生物を育んできた。人間中心の都市から、人間も自然の一部であるという基本に立ち返った都市の再編が必要である。 第三は、地域固有の文化の復権である。大量生産、大量消費、そして均一化の時代から、地域固有の多様な文化の掘り起こしが行われている。水と緑は、このような次世代の社会的共通資本の基盤となるものである。その実現には、持続的都市政策の遂行が不可欠である。
世界の都市は、世紀を越えて、社会的共通資本としての水と緑をどのようにして、維持・創出してきたのだろうか。私たちの都市は、どのような道を選択すべきであろうか。
近代都市計画の歩みを振り返り、持続的都市政策とは、何かについて考える。
講師 慶應義塾大学 環境情報学部 教授 石川 幹子(いしかわ みきこ)
【日時】
平成15年1月31日(金) 14:00〜16:00
【場所】
中央合同庁舎3号館10階 共用会議室
〒100−8918 千代田区霞ヶ関2−1−3
交通 (地下鉄)
丸ノ内線・日比谷線・千代田線「霞ヶ関」駅下車
有楽町線「桜田門」駅下車
銀座線「虎ノ門」駅下車
【参加要領】
Eメール・FAXいずれかで応募フォームにて必ず事前にお申し込みください
(人数が定員になり次第締切らせていただきます)
また、当日名刺をご持参の上、受け付けでお渡しください
Eメール:kataoka-t2px@mlit.go.jp
FAX:03−5253−1678 (担当:片岡)
【講演内容】
1.社会的共通資本としての水と緑
2.持続性の概念
3.世界の都市は、どのようにして、社会的共通資本としての水と緑を創ってきたのか
(1)都市の肺(19世紀中葉〜末)
(2)都市と田園の共生(20世紀初頭〜中葉)
(3)都市の安全(1950〜1970年)
(4)都市の活力(1970〜2000年)
4.広域レベルの都市政策と持続性の検証
(1)世界の大都市圏広域緑地計画
(2)日本における広域緑地計画
5.基礎自治体における取り組み
(1)持続的都市政策を、どのように立ち上げるか
(2)マスタープランからプログラム・プランニングへ
6.文化の持続性と水・緑 − 都市再生の視点の転換
7.展望
尚、上記講演内容については変更の可能性がありますことをご了承ください。
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