国土交通省
 輸出入・港湾関連手続のシングルウィンドウ・システムの
 開発に関するパブリックコメントに対する国土交通省の考
 え方について
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平成14年6月14日
<連絡先>
港湾局環境・技術課
 シングルウィンドウ推進室
(内線46614)

電話:03-5253-8111(代表)


 

 国土交通省では、平成14年3月29日から4月30日までの期間において、輸出入・港湾関連手続のシングルウィンドウ・システムの開発に関するパブリックコメントの募集を行いました。
 その結果、物流関連企業や関連団体等7団体の方々から、約60件の御意見を頂きました。
 皆様から頂いた御意見の概要及び御意見に対する国土交通省の考え方を別添の通りとりまとめました。
 国土交通省としましては、頂いた御意見を踏まえ、関係省庁と調整を図り、シングルウィンドウ・システムが利用者にとって使いやすいものになるよう、可能な限りシステム開発に反映していきたいと考えています。


(別添)

 輸出入・港湾関連手続のシングルウィンドウ・システムの開発に関するパブリックコメントに対する国土交通省の考え方について

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(1)シングルウィンドウ・システムのグランドデザイン(対象業務等)に関する意見

(国土交通省(関係省庁全体も含む)に対する意見)
  •  1回の入力・送信で関係府省庁に対する全ての必要な輸出入・港湾関連手続きを完全実施する真のシングルウィンドウ・システムを構築していただきたい。(3件)
  •  通関業務、錨地指定照会等もシングルウィンドウ化の中に取り込んでいただきたい。(1件)
  •  全ての手続を電子化して、窓口へ出向くことが無いようしていただきたい。(3件)
  •  インターネットを主体としたシステムとしていただきたい。(1件)
  •  システム更改は今日の急速な技術進歩に歩調を合わせるため、適当な間隔で行うべき。(1件)
  •  各システムの上に超省庁的存在の共通システムを置き、各システムがその共通システムより必要なデータを取り込むようなシステムとしていただきたい。(1件)
  •  純粋な民々の業務は、官民申請業務との区別を明確にする為、別扱いとする。(1件)
  •  貿易手続の電子化後は電子申請と書類申請が並存すると考えられますが、並存する場合却って効率性が落ちることも予想されるため、電子申請利用に一本化される方向で検討していただきたい。(1件)
(国土交通省の考え方)
 シングルウィンドウ・システムは、現行の港湾EDI、NACCS、乗員上陸許可支援システム(仮称)等を完全に連携・接続することで、1回の入力・送信で関係府省庁に対する全ての必要な輸出入・港湾関連の行政手続きを行えるものであります。したがって、ほとんどの場合、シングルウィンドウ・システムにより、窓口へ出向く必要が無くなるものと考えています。
 シングルウィンドウ・システムが対象としている業務は、純粋な官民手続のみであり、民民の手続の電子化に関する支援については、別途検討していきたいと考えています。
 通関業務等をシングルウィンドウ・システムに取り込んで欲しいというご指摘については、船舶代理店が通関代理店をかねているケースが存在すること、BPRの実現に当たり、社内システムの接続が、シングルログインでシームレスにできる必要があることは、認識しております。平成15年度の供用を目指しているシングルウィンドウ・システムにおいて港湾EDIから行うことができるNACCS業務の開発は、予算・スケジュール等の制約もあることから、現在の港湾EDIの利用者である船社・船舶代理店が行う官民業務を優先的に進めております。また、港湾EDIから行うその他のNACCS業務(通関業務等)の開発につきましては、利用者のニーズを把握し、システム構築によるメリット等を十分に検討した上で、引き続き関係府省と協議を行っていき、必要に応じシステムの改良をしていきたいと考えています。
 いずれにしてもクライアントソフト(輸出入・港湾手続パック(仮))の無償提供によるか、各種ネットワークのホスト間接続によるかを含め検討した上で、1回の入力・送信で関係府省に対する全ての手続を行うシステムの導入に向けて調整を進めていきます。 港湾EDIシステムは従来からインターネットによるオープンなネットワークとなっており、NACCSにおいても、現状の専用回線に加え、今年度中にインターネットに対応する予定であることから、シングルウィンドウ・システムにより全ての業務においてインターネットとNACCSの専用回線とを利用者が自由に選択できるようになり、利用者にとって選択の幅が広がり、利便性も良くなるものと期待しています。
 シングルウィンドウ・システムにより、利用者が電子的に申請を行うのか、従来通り紙での申請を行うのかは、自由に選択できるようになりますが、電子化による業務の効率化など利便性を考えれば、電子化を義務づけなくとも、全ての方が電子申請を行っていただけるものと期待しています。特に、今回のシングルウィンドウ化により、1本化された入通報報、入・出港届、乗員名簿及び乗客名簿については、効率化されておりますので、電子申請を行っていただきたいと考えています。
 また、シングルウィンドウ・システムは、手続の見直しや情報技術の革新にあわせ、利用者のニーズを踏まえながら、随時更新していきたいと考えています。

(他省庁に対する意見)
  •  シングルウィンドウ・システムにより、無線検疫電報送達書及び電文、明告書の提出、上陸許可書の発行はできるのか。(2件)
  •  輸出通関申告に際して提出する輸出許可非該当証明資料の提出(所謂パラメータシートの提出)が、手続のシングルウィンドウ化でどのように取り扱われるか明示いただきたい。(1件)
  •  JETRASとNACCSを相互接続し、外国為替及び外国貿易法に基づく輸出許可並びに許可数量の消化状況をNACCS側で電子的に確認できるようにし、許可証書面での確認無しで通関できるようにしていただきたい。(2件)
  •  手続きのシングルウィンドウ化の中で、今後CuPESがどのように位置付けられていくのか開示いただきたい。(1件)
  •  シングルウィンドウ・システムと民間ネットとの接続、さらには各企業の社内ネットとの接続もご検討いただきたい。(1件)
(国土交通省としての対応方針)
 他省庁に対する意見については、所管の省庁に対し、質問内容等をお送りしております。
 特に、国際競争力強化に繋がる御意見等については、国土交通省としても協力して検討していきたいと考えています。

(2) 検討体制に関する意見
  •  関係府省庁、関連民間企業(利用者)、システム開発業者等で検討体制を設立し作業を、開始されることを提案します。(1件)
  •  関係府省の権限を超越した「貿易手続を包括的に主管する」組織をもってプロジェクトを推進する。先に手続の簡素化を行い、その後、システム構築を行う。(1件)
  •  「必要最小限の項目」の設定は官民のWGで現行法に拘らずに行う必要がある。(1件)
(国土交通省の考え方)
 システムの開発に当たっては、関係府省庁、利用者、システム開発事業者等との調整を十分図りながら進めていきます。また、手続きの簡素化については、別途検討していきたいと考えています。

(3) 手続の見直し、簡素化に関する意見
(国土交通省(関係省庁全体も含む)に対する意見)
  •  危険物荷役、夜間入港、停泊、移動届、荷役関連申請書等、船の入出港手続きの見直し(3件)
  •  各省庁に必要な共通書類の書式の統一(1件)
  •  すべての申請手続きを見直し、必要ないもの、各省重複するものを徹底的に削減し、全体的に簡素化していただくようお願いいたしたい。(1件)
  •  入港管制申請窓口の一本化(1件)
  •  改善・改革には必ず法令等の改正なくしては一歩も前進はない(1件)
  •  手続の電子化の前提として、貿易手続きにかかわる法制度、運用の合理化と簡素化が伴わなければ目的を達成することはできません。(1件)
(国土交通省の考え方)
 手続の見直しについては、国土交通省内関係部局において、別途システム開発と並行して検討中であり、簡素化された手続等については、シングルウィンドウ・システムに反映していきたいと考えています。

(他省庁に対する意見)
  •  輸入・積荷目録の訂正の簡略化。(1件)
  •  長期蔵置貨物の届け・記録の簡略化。(1件)
  •  コンテナの蔵置期間延長申請・許可等の簡略化。(1件)
  •  本船の夜間荷役に係わる時間外申請・許可の廃止。それらの申請に係る印紙税の扱い。(1件)
  •  外貨でターミナルに搬入確認されたコンテナ貨物になぜ「船積完了登録」、「船積完了変更」、「積荷目録」等が必要か。また、内貨でCY搬入後「ヤード通関」されたら同様である。なぜ諸手続が必要か?関税法の抜本的改正が必須である。(1件)
  •  手続の電子化の前提として、貿易手続きにかかわる法制度、運用の合理化と簡素化が伴わなければ目的を達成することはできません。(1件)
  •  グローバルサプライチェーンが一般化している現状では、受注から客先への納入まで48時間以内で処理するケースも増えており、現行の予備審査制度、搬入前申告制度、簡易申告制度を再度見直し、輸出入届出制等の導入も含めた制度改善のための検討をお願いいたしたい。(1件)
  •  通関・輸出入手続体系・法制度の抜本的見直し。(1件)
(国土交通省としての対応方針)
 他省庁に対する意見については、所管の省庁に対し、質問内容等をお送りしております。
 特に、国際競争力強化に繋がる御意見等については、国土交通省としても協力して検討していきたいと考えています。

(4) 国際標準への対応に関する意見
  •  G7の合意に基づき検討が進められているデータエレメントの標準化は、今回の貿易手続電子化による申告書等のフォーマット様式にどう反映されるのか、明らかにしていただきたい。(1件)
  •  わが国の手続きシングルウィンドウ化においても、UNEDIFACT等の標準メッセージや、インターネット・プロトコールにおけるebXML言語など国際標準に対応したものとしていただきたい。(1件)
(国土交通省の考え方)
 港湾EDIシステムを入口とするシングルウィンドウ・システムの開発に当たっては、国際標準(BERMAN、PAXLST、IFTDGN等)に対応していきたいと考えています。

(5) 各手続の個別入力項目に関する意見
  •  船舶所有者、船舶運航者の詳細な情報や請求先関連項目について、届出を出すたびに入力するのは非常に手間がかかるため、官側システムにてデータベースを持つなどして、都度の入力はさけてほしい。(2件)
  •  船籍港名称については、LOCODEの入力だけにして頂きたい。必要ならばシステム内部で船籍港コードより変換して名称を取得していただきたい。(1件)
  •  入港目的コードを1本化していただきたい。(1件)
  •  船舶に対してのロイズコードを調べるのは困難であるため、ロイズコードの入力は、見直していただきたい。(1件)
  •  乗員、乗客及び前港、次港に関する情報については、NACCSの運航情報(共通・港情報及び乗組員情報、旅客情報)から引用し、再度、同じ内容のデータを入力する必要がないようにしていただきたい。(1件)
  •  いろいろな書類に船長名等を入れるようになっていますがMASTER OF MV XXXXXX, だけではいけないのでしょうか。(1件)
  •  入港後に提出される入出港届に喫水や航行速力の記載は不要ではないか。(4件)
  •  DEAD WEIGHT TON (重量トン)が必須入力として加えられていますが、GROSS TON(総トン)ではいけないのでしょうか。(1件)
  •  積載貨物等に関する項目について、詳細な情報の入力は困難である。見直していただきたい。(1件)
  •  NACCSで入力した項目以上の追加入力項目がないようご配慮下さい。(1件)
(国土交通省の考え方)
<コードと名称の併記について>
 船舶所有者や船舶運航者の詳細な情報や請求先の入力については、現行の港湾EDIシステムにおいても、申請者と違う場合に入力できるようにしています(申請者と同じ場合はチェックボックスをONにするだけ)。都度の入力と言うことはありませんが、極力、入力に手間がかからないような方法を検討していきたいと考えています。さらに、港湾管理者等関係機関との調整を行い、詳細な情報の必要性等を検討していきたいと考えています。
 なお、船籍港名称や船舶所有者の名称等を入力する場合であっても、現状の港湾EDIシステムの場合でも、LOCODEやSCACコード等が入力されれば、自動で名称を取得しています。コードが無い場合にテキスト入力ができるようにしています。
<各種コードについて>
 入港目的コードについては、関係府省で検討した結果、求めている目的が異なるため、統一が不可能であり、税関だけ別としましたが、今後、表現等も含め扱いについて検討していきます。
 ロイズコードについては、ロイズコードがあれば船舶基本情報が入手可能と考えられるため、入力の手間を軽減できることから入力項目として残していきたいと考えています。
<入力手間の軽減について>
 現状の港湾EDIシステムでは、同じ項目を再度入力する必要がないように、以前入力した手続きはどれであっても、参照が可能なシステムとなっております。シングルウィンドウ・システムにおいても同様の方法で入力を可能とする方向で検討しております。その他、入力の手間を軽減する方法(サブメニューの一覧表からの引用等)について、利用者の意見を聞きながら検討していきたいと考えています。
<入力項目について>
 入港船舶の諸元につきましては、今後の港湾行政(港湾整備計画等)を検討する際の港湾の利用状況を把握する基礎資料とするため、また、港内における船舶交通の安全及び港内の整頓を図るために入港した船舶の概要を把握する為の必要最小限の項目として、船舶の種類、総トン数、長さ、喫水、航行速力の提出を求めているところであります。
 入力項目の削減に関する意見に対しましては、各行政機関が必要としている項目もあることから、関係省庁及び利用者等と調整し、入力項目を検討いたします。

(6) クライアントソフトに関する意見
  •  クライアントソフトパックについては、より使い易いものにするために、仕様を一般公開し、民間で開発させることを検討いただきたい。(1件)
  •  無料ソフトウェアの提供に際しては、パソコンで作成・利用可能な一般的なデータ形式のファイル(テキストファイル等)をアップロード出きるような汎用的な仕組みを含むことが必須。当該ソフトウェアに関わる仕様・プログラムソースを公開し、関連する質問への回答を行う必要がある。(1件)
(国土交通省の考え方)
 クライアントソフトの開発に関しては、より使い易いものにするため、仕様の公開もふくめ民間技術の活用について検討いたします。

(7) 料金に関する意見
  •  「シングルウィンドウ・システム」について、利用料は、無料とする。(開発費、運営費とも国庫負担)(1件)
  •  各省共通サーバ・データベースの構築・利用・運用費は国庫にて負担する。(1件)
  •  NACCSと港湾EDIの相互接続によるシングルウィンドウ化により、有料システムと無料システムが並存することになります。無料で統一される方向で検討いただきたい。(1件)
(国土交通省の考え方)
 関係府省の申し合わせにおいて、開発費については、全額国費としており、利用料金についても、追加的負担は求めないこととしています。今後、システムの運用について関係省庁で調整・検討を進めていきます。なお、当省としては、財務省が表明している「一般個人等の利用が考えられる通関手続を付加的機能なしで単に電子的に無料で受け付ける方策」がシングルウィンドウ・システムへの接続を念頭においたものになるよう働きかけていくことにしたいと考えております。

(8) その他
(国土交通省(関係省庁全体も含む)に対する意見)
  •  港湾EDIの入出港届け等の入力画面において、テキストボックスにカーソルがない場合、バックスペースキーを操作すると、初期画面に戻ってしまい、今まで入力したデータが消去されてしまいます。BSキーはワープロ操作時等に訂正キーとして多用される為、ついうっかり操作して初期画面に戻ってしまい、作業に手間取ることが多々ありますので、是非とも、改善していただきますようお願い申し上げます。(1件)
(国土交通省の考え方)
 インターネットエクスプローラーの機能が原因でおこる現象のため、システムでの改善は不可能であります。ホームページ上で「操作上の注意事項」として周知いたします。
 なお、問題が発生する状況は異なりますが、港湾EDIシステムホームページのお知らせの『Web申請のデータ登録時に入力したデータが消えてしまう方への留意事項』にある対処方法と同様のインターネットエクスプローラーの設定を利用者のパソコンで行って下さい。

(他省庁に対する意見)
  •  シングルウィンドウ化の前提として、NACCSによる通関申告など輸出入・港湾関連手続に係わるサービスは、利用者にとってより広い選択肢が与えられるように、競争原理が働く制度・環境のあり方を検討いただきたい。(1件)
  •  電子化による利便性の効果を最大限発揮できるよう、港湾荷役だけでなく貿易手続に係わる全てのセクターが365日、24時間のサービスを提供するよう足並みを揃えて頂きたい。(1件)
  •  NACCSに入力した自社名義の申告情報を荷主側からも見ることが出きるよう検討いただきたい。(1件)
  •  NACCSの構造的課題の解消。(1件)
(国土交通省としての対応方針)
 他省庁に対する意見については、所管の省庁に対し、質問内容等をお送りしております。
 特に、国際競争力強化に繋がる御意見等については、国土交通省としても協力して検討していきたいと考えています。

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