報道・広報

高知空港におけるボンバルディア機の事故に関連して航空局が講じた措置について

平成20年5月28日

1.航空・鉄道事故調査委員会は、平成19年3月13日に高知空港において発生したANA1603便(運航者:エアーセントラル株式会社)の事故に関する調査報告書を公表しましたが、当該事故に関連して航空局が講じた措置は以下のとおりです。
 
 (1)3月13日の事故発生当日に事故機と同系列型のボンバルディア機全機に対し、前脚部の緊急点検(目視点検及び作動点検)を指示
 
 (2)3月15日に前脚ドア機構の詳細点検を10倍の頻度(4000時間毎(C整備)→400時間毎(A整備))で実施するよう指示(下記参考参照)
 
 (3)3月から4月に、国内航空会社と安全対策会議を3回開催し、以下の措置等を実施
  [1] 着陸装置系統や主翼・尾翼の操縦系統等に関する特別点検の実施を指導
  [2] 今後導入する機材についての受領検査の強化を指示
  [3] 過去のトラブルの原因・対策状況について分析、整理を行い、対策の徹底を確認
 
 (4)6月に製造国政府であるカナダ航空局及びボンバルディア社と対策会議を開催し、以下の措置を申入れ。
  [1] カナダ航空局に対して、「ボンバルディア社の指導・監督の強化」及び「機材不具合情報の共有化」
  [2] ボンバルディア社に対して、過去のトラブルの原因分析並びに信頼性向上に向けた製造品質の向上及び設計の改善
    また、9月にカナダ運輸省に対し、ハイレベルでボンバルディア機の安全確保に向けた一層の協力について要請。
 
 (5)その後、ボンバルディア社からの報告を継続的に受け、同社におけるボンバルディア機の信頼性向上に向けた取組み状況等について確認するとともに、9月から10月にかけて、欧州で発生した事故についても、詳細点検の指示等、所要の措置を実施。
 
2.航空局としては、調査委員会が発出した安全勧告も踏まえ、引き続きボンバルディア機の信頼性向上に向けて、カナダ航空局及びボンバルディア社とも連携し、適切に対応してまいります。
 
(参考)昨年3月15日に指示した前脚ドア機構の詳細点検の強化については、前脚ドア開閉機構のボルトの欠落の原因が明らかになるまでの当面の措置として実施を指示していたものですが、今回の事故調査報告書において、当該ボルト欠落は製造過程の不備に起因するものと明らかにされたこと、また、これまでに実施した当該繰返し点検においても不具合は発見されていないことから、今般、当該指示を解除することとしました。

お問い合わせ先

国土交通省航空局航空機安全課 
TEL:(03)5253-8111 (内線50232)

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