報道・広報

ボンバルディア式DHC-8-400型機に係るカナダ航空局及びボンバルディア社との会議の概要について

平成21年9月28日

 9月25日(金)、カナダ・トロントにて開催されたボンバルディア式DHC-8-400 型機に係るカナダ航空局、ボンバルディア社等との会議の概要は以下のとおり。

 なお、本会議は同型式機の我が国における運航信頼性の向上について、日加の関係者間で議論することを目的としたもので、平成18年4月のカナダ・トロント、平成19年6月の東京、昨年8月の東京における会議に次いで4回目のものです。

1.出席者
(航空局)      川上 航空機安全課首席整備審査官 他
(カナダ航空局)   ファーガソン 耐空性担当課長 他
(航空機製造者等)  ボンバルディア社 技術担当責任者 他
(航空運送事業者)  JAL/ANAグループ会社 整備担当部長 他

2.議事概要
(1)我が国のDHC-8-400型機のトラブルに対する取組み状況
 昨年8月以降、我が国で発生した重大インシデント、イレギュラー運航等について、ボンバルディア社が我が国運航者等と連携して実施した信頼性向上に向けた取組みの進捗状況の報告があり、出席者間で質疑応答が行われた。主な内容は以下のとおり。
○我が国の運航者から、これまでにボンバルディア社と協力して同型機の信頼性向上のために取り組んできた活動の報告があった。また、ボンバルディア社からは、定時出発率向上のための製品改良等の取り組みの結果、定時出発率等の信頼性指標値は徐々に改善しているとの報告があった。
○ボンバルディア社から、昨年8月以降に発生した主な機材トラブルに対する是正措置に関する報告があった。これに関する主な議論の概要は以下のとおり。
・平成20年8月12日に大阪国際空港において発生したエンジン・タービン部の損傷に係る重大インシデントについては、運航者によるエンジン・タービン部の点検に加え、今後も運輸安全委員会の調査状況を踏まえ、更なる対策の検討を要請した。
・平成21年3月25日に種子島空港を離陸後発生したエンジン・ギアボックス等の損傷に係る重大インシデントについては、運航者はエンジン・ギアボックス部の部品交換を実施中。今後も運輸安全委員会の調査状況を踏まえ、更なる対策の検討を要請した。
・主脚ロック機構のヒンジ部の不具合について、現在耐空性改善通報にて要求されている当該ヒンジ部の非破壊検査に加えて、当該ロック機構の設計改良等の対策を検討中であることが報告された。

(2)今後の対応
 ボンバルディア機の信頼性は徐々に改善されているものの、依然としてトラブルが発生していることから、信頼性及び製造品質の更なる向上のため、カナダ航空局及びボンバルディア社は引き続き航空局及び我が国航空会社と協力して製品改良等の対策を行っていくことが確認された。このためには、関係者間で安全情報を共有することが不可欠であり、今後も引き続き関係者が緊密な協力を行い、同型機の信頼性向上に向けた取組みを進めていくことが確認された。

お問い合わせ先

国土交通省航空局技術部航空機安全課 川上、長谷川
TEL:(03)5253-8111 (内線50232、50235)

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