報道・広報

東洋シヤッター(株)が販売した防火シャッターの不具合について

平成20年12月5日

1.概要

・東洋シヤッター(株)が販売した防火シャッターについて、防火シャッターを構成する自動閉鎖装置ER-A3)(※1)の作動不良により、当該シャッターが降下しない不具合が発生する可能性があることが判明した旨、東洋シヤッター(株)から国土交通省に報告がありましたので、お知らせいたします。

※1:防火シャッターは、火災による煙や熱を感知して、自動的に閉鎖するものであることが求められています。自動閉鎖装置とは、煙や熱を感知した場合に、連動制御器から、危害防止用連動中継器を通じて起動指示を受けて防火シャッターを自動的に降下させ、また、防火シャッター降下部に障害物が存在した場合に、シャッター最下端部の座板スイッチ信号を受けて、一時的に防火シャッターの降下を停止させる装置のことです。

・建築基準法では、防火区画(※2)において防火シャッターを用いる場合は、建築基準法施行令第112条第14項により、火災により煙が発生した場合等に、自動的に閉鎖をするものであることが求められていますが、今回の不具合においては、防火シャッターの閉鎖作動が出来ず、当該要件を満たさない可能性があるために、所要の対策を講じる必要が生じたものです。

※2:不特定多数が利用する大規模建築物等における建築物内の火災拡大を防止することを目的として、一定面積ごとに建築物の内部を耐火構造等の壁・床や防火設備で区画する規定のこと。

2.不具合のあった防火シャッターの部品概要

・販売期間 :平成14年7月から平成17年12月まで
・不具合の内容 :自動閉鎖装置ER-A3)の作動不良により、防火シャッターが降下しない。
・不具合件数 :東洋シヤッター(株)が販売した防火シャッターについては、これまでに現場における不具合は把握されていません。

(同社において、9月22日に他社が販売した防火シャッターの不具合について記者発表がなされた際の国土交通省からの注意喚起を受けて、自社が販売した防火シャッターについて調査を行った結果、自動閉鎖装置ER-A3)及び調整バネが使用された現場があることが判明し、当該調整バネの影響について検証試験を行ったところ、同様の不具合が発生する可能性があると判明したため、製品の交換が必要であると判断したものです。)

・同型の製品数 :402台(愛知県、岐阜県、三重県の35現場)

3.東洋シヤッター(株)の対応

国土交通省では、東洋シヤッター(株)から、不具合の原因及び今後の対応について、以下のように報告を受けています。

<不具合の原因>
自動閉鎖装置ER-A3)と開閉機のブレーキ解放レバーとの間に調整バネを使用したことで、自動閉鎖装置が復旧する際に、調整バネの影響により樹脂ギアに衝撃が加わって破損し、シャッターを降下させることが出来なくなる可能性がある。

<今後の対応>
現場特定を行い、対象現場に対して順次説明を実施し、今後、すみやかに、対象となる製品について、クラッチレス及び鋼製ギア構造を採用した自動閉鎖装置に交換する。

4.国土交通省の対応

(1)東洋シヤッター(株)への対応
  本日、国土交通省より、東洋シヤッター(株)に対して、次のことを指示します。
 [1]特定された防火シャッターが設置された建築物の所有者に、当該不具合が生じる可能性がある旨を早急に通知し、速やかに所要の対策を行うこと。
 [2]特定された建築物の概要(物件名、所在地等)及び講じた対策の結果を、国土交通省と所管の特定行政庁に報告すること。
 [3]相談窓口を設置し、適切に対応すること。

(2)特定行政庁への対応
 本日、国土交通省より、特定行政庁に対して、当該シャッターが使用されている既存建築物について、東洋シヤッター(株)からの報告を受けて、講じた対策の結果を確認するよう通知します。

お問い合わせ先

国土交通省住宅局建築指導課 
TEL:(03)5253-8111 (内線39-563)

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