平成24年7月31日
平成23年3月11日に発生した東日本大震災において、多数の建築物において天井が脱落し、かつてない規模で甚大な被害が生じたところです。
このような状況を踏まえ、今般、国土交通省では、地震時等における天井脱落への対策について、「建築物における天井脱落対策試案」をとりまとめましたので、これを公表し、広く意見募集を行います。意見募集期間は約1ヶ月半です。
この意見募集を通じて寄せられたご意見を踏まえ、十分に検討を行った上で、対策をとりまとめる予定です。
[建築物における天井脱落対策試案の骨子]
1.天井脱落対策の内容
○ 天井脱落対策について「天井脱落対策に係る技術基準原案」をもとに基準を定め、建築基準法に基づき、建築物を建築する際には当該基準への適合を義務付けることとする。
○ 既存の建築物については、以下の対策を講ずることとする。なお、既存の建築物について増築又は改築を行う場合には、原則として、上記により基準への適合が義務付けられる。
・防災拠点施設など特に早急に改善すべき建築物については、改修を行政指導する。
・定期報告制度等を活用し状況を把握する。
・天井脱落対策のための改修費用については、社会資本整備総合交付金の活用による支援を図る。
2.天井脱落対策に係る技術基準原案
(1)天井の脱落対策の適用範囲について
・吊り天井を対象とする。
・6m以上の高さにある200㎡以上の天井を対象とする。
(2)天井の脱落対策の適用方法について
・脱落対策の方法については、次の3つのルートを設定する。
[1] 仕様ルート
[2] 計算ルート
[3] 特殊検証ルート
(3)仕様ルート
[仕様1]
・単位面積質量20kg/㎡以下を対象とする。
・天井の単位面積質量に応じて仕様を設定する。
・吊りボルトを増やす、接合部を強化するなどを規定する。
[仕様2]
・ネットの設置などによる天井落下防止措置を講ずる。
(4)計算ルート
・仕様ルートを適用しない場合や、構造躯体に高度な構造計算(限界耐力計算)が適用される場合を対象とする。
・スペクトル法、簡易スペクトル法、震度法のいずれかにより検証する。
(5)特殊検証ルート
・構造躯体に高度な構造計算(時刻歴応答解析)が適用される場合等を対象とする。
・高度な構造計算(時刻歴応答解析等)を行う。
【参考】現行の建築基準法上の規定
■建築基準法施行令(抄)
第39条 屋根ふき材、内装材、外装材、帳壁その他これらに類する建築物の部分及び広告塔、装飾塔その他建築物屋外に取り付けるものは、風圧並びに地震その他の震動及び衝撃によって脱落しないようにしなければならない。
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