報道・広報

光陽精機(株)が製造し(株)川金コアテックが出荷する免震・制振用ダンパーの試験値書換えについて

平成30年10月23日

○10月21日に、光陽精機(株)、(株)川金コアテック及び(株)川金ホールディングスより、
 ・光陽精機(株)が製造し(株)川金コアテックが出荷する、顧客との契約内容に適合しない免震・制振オイルダンパー※1が、93件の教育施設、事務所等に設置されている(大臣認定への不適合はないとのことです。)
 ・顧客との契約内容に適合しない製品について、早急に顧客の意向を踏まえ交換等対応する方針である
との報告がありました。
○国土交通省は、同社に対し、所有者等関係者への丁寧な説明、免震・制振性能への影響の確認、是正の迅速な実施、徹底した原因究明及び再発防止策の報告、出荷製品の品質確保、相談窓口の設置を指示しました。
※1免震オイルダンパーは、地震時の積層ゴム等の支承の揺れを抑えるために設置。制振オイルダンパーは、地震時の躯体の揺れを抑えるために設置。

1. 事案概要

 国土交通省は、光陽精機(株)、(株)川金コアテック及び(株)川金ホールディングス※2より、光陽精機(株)が製造し(株)川金コアテックが出荷する免震・制振オイルダンパーの一部に関し、顧客との契約内容に適合しないものとなっているとの報告を10月21日に受け、以下の事実関係を把握しました。
※2 光陽精機(株)及び(株)川金コアテックが連名で、本事案に係るオイルダンパーの大臣認定を取得。製造は、光陽精機(株)が行っている。両社は(株)川金ホールディングスの子会社。
・ 同社は、10月16日に公表されたKYB(株)及びカヤバシステムマシナリー(株)による大臣認定等不適合事案を踏まえ、社内調査を行った結果、不適合事案が判明したこと。
・ 不適合があったのは、オイルダンパー(報道発表資料別紙の表1)のうち、平成17年2月から平成30年9月までに出荷したもの。出荷先は93件(報道発表資料別紙の表2)の教育施設、事務所等(報道発表資料別紙の表3)。
・ 不適合の内容は、オイルダンパーの減衰力性能の基準値からの乖離値が、顧客との契約において許容されている値(±10%以内等)の内容よりも大きいこと。
・ 免震については、大臣認定において許容されている値(±15%以内)の内容には適合しており、制振については、大臣認定に係る製品はないこと。
・ 顧客との契約内容に適合しない乖離値の製品について、検査データを顧客との契約において許容されている値に書き換えて出荷していたこと。
・ 不適合製品が設置された建築物について、同社から設計事務所に、免震・制振性能への影響の検証を依頼し、結果について第三者機関の確認を早急に得ることとしていること。
・ 同社は、顧客との契約内容に不適合な製品について、顧客の意向を踏まえ、対応する方針であること。
 
 

2. 国土交通省の対応

(1)光陽精機(株)及び(株)川金コアテックへの対応
国土交通省は、本日、2社の代表取締役社長に対し、所有者の安心確保のために、全責任を持って、オイルダンパーの交換その他必要な対策を、最後の1棟、1本まで速やかに遂行するという姿勢に基づき、以下の対応を行うよう住宅局長名の指示書を交付しました。(報道発表資料別添)
[1]所有者等関係者への丁寧な説明
・所有者等関係者に対して、事案について丁寧に説明するとともに、是正方法、体制、スケジュールなど是正の具体的な方針を示すこと。
[2]免震・制振性能への影響の検証
・年内を目途に、対象建築物の設計者等の関係者と協力して、速やかに免震・制振性能への影響を検証し、第三者機関の確認を受けること。
[3]交換等の迅速な実施
・顧客の意向を踏まえ、誠意をもって交換等の対応を行うこと。
・交換等の実施にあたっては、所有者等と調整の上、交換等計画を策定し、国土交通省に報告を行うこと。
[4]徹底した原因究明及び再発防止策の報告
・品質管理方法に関して徹底した原因究明のもとに、再発を防止するための改善策をとりまとめ、国土交通省に報告し、当該報告に基づき必要な改善策を講じること。
[5]出荷製品の品質確保
・交換用の製品を含め、今後出荷するダンパーが顧客との契約に規定された性能を有しているものであることについて、性能確認試験を第三者による全数立会のもとで行うこと。なお、国土交通省は、同社からの改善状況の報告を受け、品質管理方法が適正なものに改善されたと判断するまでは本措置を継続することとする。
[6]相談窓口の設置
・相談窓口を設置し、所有者等関係者の意向を十分に把握し、誠意を持って真摯に対応すること。
(2)関係特定行政庁への依頼
国土交通省は、関係特定行政庁等に対し、免震・制振性能への影響の検証結果に関する同社からの報告に基づき、建築基準法への適合等※3の確認、必要な指導を行うよう依頼。
※3 住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づく住宅性能評価を受けている共同住宅等については、当該住宅性能評価の結果に影響が生じる場合もあります。
(3)他の事業者に対する緊急調査
光陽精機(株)、(株)川金コアテック及び(株)川金ホールディングスからの報告を受け、国土交通省は、免震ダンパー等の大臣認定取得事業者88社に求めていた同種の不適合事案の有無の年内を期限として報告を求めていた事項のうち、前倒しして、まずは社内調査結果について今週中に報告するよう依頼しました。
 

3. 相談窓口

(1) 光陽精機(株)及び(株)川金コアテックにおいて、以下の窓口が設置されています。
 【お客様相談窓口】
 株式会社川金コアテック・光陽精機株式会社合同
 「免震・制振用オイルダンパーお客様ご相談窓口」
 電話番号 048-259-1154

(2)  (株)川金ホールディングスにおいて、以下の報道機関窓口が設置されています。
 【報道機関窓口】
 株式会社川金ホールディングス
 「免震・制振用オイルダンパー報道機関窓口」
 電話番号 048-299-8833

(3) 公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター(愛称:住まいるダイヤル)に次の消費者相談窓口を設置しています。
 【消費者相談窓口】
 電話番号 0570-016-100
   PHSや一部のIP電話からは03-3556-5147
 受付時間 10:00-17:00(土日、祝休日、年末年始を除く)

添付資料

報道発表資料(PDF形式)PDF形式

報道発表資料(平成30年10月30日修正)(PDF形式)PDF形式

お問い合わせ先

国土交通省住宅局建築指導課 菅原・髙橋
TEL:03-5253-8111 (内線39-564, 39-525) 直通 03-5253-8513 FAX:03-5253-1630
国土交通省住宅局住宅生産課 鹿島・田窪
TEL:03-5253-8111 (内線39-453, 39-421) 直通 03-5253-8510 FAX:03-5253-1629

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