令和2年5月29日
平成30年度に設置した「建設資材物流における生産性向上及びトラックドライバーの労働時間改善に関する懇談会」において検討した結果を踏まえて、「荷主と運送業者の協力による取引環境と長時間労働の改善に向けたガイドライン 建設資材物流編」を策定しました。本ガイドラインを参考に、建設資材に関わる多岐にわたる関係者が物流課題を認識し、建設資材物流の効率化に向け取り組まれることを期待します。
トラック運送業においては、ドライバー不足が大きな課題となっており、調査の結果、荷待ち件数が特に多かった輸送分野(加工食品、建設資材、紙・パルプの3分野)について、それぞれトラックドライバーの長時間労働の改善を図るために、輸送品目ごとに懇談会を設置・開催し、検討を行ってきました。
今般、全6回(うち分科会2回含む)の懇談会の検討の成果として、ガイドラインを策定しました。
工事現場には非常に多くの下請業者に紐づいた建設資材が工事の進捗状況に応じて搬入されておりますが、ICT導入による円滑な搬出入情報の共有など、工事現場の物流マネジメントがトラックドライバーの荷待ち時間の解消につながっていくことから、本ガイドラインの策定をきっかけに物流効率化に向けた取組が促進されるよう、サプライチェーンの関係者に周知を進めてまいります。
【課題の特徴】
・ 工事現場では天候や道路事情等により当初の搬入計画どおりに運用が進まなくなると、荷卸しスペースにトラックが集中し、荷卸し待ち時間が発生することがある。
・ 建設資材は多品種であり、かつ、邸別・部屋別など物件ごとに搬入される製品が異なるため、出荷時・納品時の作業が複雑化・長時間化しており、トラックドライバーの荷積み待ち時間につながっている。
・ 上記課題の解決の手段として、ICTの活用があまり進んでいない。
【主な対応策】
・ 前日の資材搬入の段取りをアナログな方法から、WEBクラウドを活用したデジタルな方法に移行し、円滑な情報共有を推進する。
・ 入出荷の検品作業等を目視から電子化することで、業務を効率化する。 等
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