報道・広報

改造自動車届出漏れによる不適切な新規検査受検について

平成21年2月6日

1. 経緯
(1) トヨタ車体(株)がリーフ・スプリングを改造したにもかかわらず、事前に必要な改造自動車届出(検査に先立って保安基準適合性を審査するためのもの)を行わずに新規検査を受検していたことが判明(対象車両:12型式、約1万5千台)したことを受け、国土交通省では、昨年12月2日、自動車交通局技術安全部長からトヨタ自動車(株)及びトヨタ車体(株)の社長に対し、厳重注意と同種事案の再発防止策等の指示を行うとともに、(社)日本自動車工業会及び(社)日本自動車車体工業会に対し、過去3年間において傘下会員の中に同種の行為が行われていないかについての調査を指示しました。
(2) これに対し、平成21年2月2日、(社)日本自動車工業会及び(社)日本自動車車体工業会から以下の報告がありました。

2. 事案の概要
(社)日本自動車工業会及び(社)日本自動車車体工業会からの報告により、新たに改造自動車届出漏れによる不適切な事案が4件あったことが判明しました。(対象車両合計:38型式、592台、改造自動車届出漏れ一覧表参照)概要は以下のとおりです。
(1) トヨタテクノクラフト(株)が改造施工した道路パトロール車等について、リヤ・アクスル・ハウジング(後車軸)の改造を行ったにもかかわらず、自動車検査独立行政法人に対し事前に必要な改造自動車届出を行わずに新規検査を受検し、自動車検査証の交付を受けていた。(対象車両:4型式、451台)
(2) 日産自動車(株)、日産車体(株)及び(株)オートワークス京都が共同して製造・改造した移動図書館車及び投光車等について、リーフ・スプリング(板ばね形状のサスペンション)の改造を行ったにもかかわらず、自動車検査独立行政法人に対し事前に必要な改造自動車届出を行わずに新規検査を受検し、自動車検査証の交付を受けていた。(対象車両:17型式、83台)
(3) (株)トノックスが改造施工したガス工作車等について、リーフ・スプリングの改造を行ったにもかかわらず、自動車検査独立行政法人に対し事前に必要な改造自動車届出を行わずに新規検査を受検し、自動車検査証の交付を受けていた。(対象車両:10型式、40台)
(4) (株)イズミ車体製作所が改造施工した車いす移動車等について、リーフ・スプリングの改造を行ったにもかかわらず、自動車検査独立行政法人に対し事前に必要な改造自動車届出を行わずに新規検査を受検し、自動車検査証の交付を受けていた。(対象車両:7型式、18台)

3.国土交通省の対応
(1) 該当する自動車については、自動車検査証の型式の修正、備考欄への改造内容の記載を行うこととします。なお、該当型式については、早急に改造自動車届出を行わせ、審査の結果、保安基準に適合することを確認しております。
※ 改造自動車届出を行った車両の型式(車検証の記載事項)は“○○改”(○○は標準車の型式)に変更されるとともに、改造部位を車検証の備考欄に記載する必要があります。
(2) 本事案は、道路運送車両法に基づく新規検査を不適切に受検した事案であり、自動車検査制度の信頼性を低下させる極めて遺憾な事案であることから、本日、自動車交通局技術安全部長から当該6事業者の社長に対し、文書により厳重注意を行うとともに、同種事案の再発防止策の作成並びに該当車両の自動車検査証の差し替え状況を定期的に報告するよう指示しました。併せて、6社に対し、以下の対応を行うよう指示しました。(別紙1)
[1] 自動車販売会社と連携するなどにより、該当車両の使用者に対し、自動車検査証の記載内容の修正が必要であることを知らせること。
[2] 該当車両について、個別に自動車の状態を確認し、改造自動車届出の内容と同一であることを確認したものから、随時、正しい自動車検査証に差し替えること。
(3) (社)日本自動車整備振興会連合会に対し、本事案について情報提供するとともに、傘下会員の整備事業者が該当車両の検査を受検する際には、改造事業者、運輸支局又は自動車検査(独)と相談の上実施するよう要請しました。(別紙2)

添付資料

参考図(PDF形式:140KB)PDF形式

一覧表(PDF形式:60KB)PDF形式

別紙1(PDF形式:70KB)PDF形式

別紙2(PDF形式:70KB)PDF形式

お問い合わせ先

国土交通省自動車交通局技術安全部技術企画課 
TEL:(03)5253-8111 (内線42202,42212,42214)

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