報道・広報

冬期におけるトレーラのブレーキ引き摺りによる火災にご注意下さい

平成23年11月30日

◯ 概要
平成23年1月に、国土交通省に対してトレーラの火災情報が4件寄せられました。これらの事案を調査・分析した結果、リレー・エマージェンシー・バルブ※1内に水分があると、気温の下がる冬期に水分が凍結し、当該バルブ内のピストンが固着することによりブレーキが作動し続け、ブレーキの引き摺りが発生して火災に至ることが判明しました。これらを受け、今般、一般社団法人日本自動車車体工業会(以下、「車工会」という。)から、ホームページへの注意喚起の掲載やチラシ(別紙1)の配布等により、点検整備について注意喚起を実施するとの報告がありました。
国土交通省においては、気温が低下する冬期を迎えるにあたり、以下に掲げる事項について、社団法人全日本トラック協会などの自動車関係団体及び地方運輸局に対して注意喚起に関する協力依頼を行うとともに、広くユーザーの皆様にお知らせするため、国土交通省のホームページにおいて、当該不具合に係る注意事項を掲載しましたのでお知らせします。

【冬期のトレーラ火災の未然防止に関する注意事項】
1. 法律に定められた点検整備を確実に実施すること。
2. 冬期においては以下に掲げるブレーキ機器の点検整備を徹底すること。
  (ア) エア・タンク※2内の水分の有無の点検及び除去
   ※エア・タンク内に凝水がないことの確認は法定点検項目です。
  (イ) エア・ドライヤ※3の点検整備(乾燥剤やフィルターなどの定期交換等)
  (ウ) リレー・エマージェンシー・バルブ内の水分の有無の点検及び除去
3. その他、トレーラ製作者の整備要領等に従って点検整備を確実に実施すること。

※1 リレー・エマージェンシー・バルブとは、トラクタ側からトレーラ側に圧縮空気を供給するとともに、トラクタ側からの圧縮空気の供給が停止し、ブレーキが作動しない場合にトレーラ側の非常ブレーキを作動させるためのバルブ・弁のこと。
※2 エア・タンクとは、トラクタ側から供給される圧縮空気を蓄積するタンクのこと。
※3 エア・ドライヤとは、圧縮空気に含まれる水分の乾燥、フィルタにより不純物の除去を担う乾燥器のこと。

【注意喚起掲載ホームページ】
・ 日本自動車車体工業会 http://www.jabia.or.jp/index.php(ユーザーの皆様へ)
・ 国土交通省 http://www.mlit.go.jp/RJ/ (自動車を安全に使うためには)

◯ 経緯
・ 平成23年1月に、国土交通省に対してトレーラの火災情報が4件寄せられました。
・ これらの事案を調査・分析した結果、リレー・エマージェンシー・バルブ内に水分があると、気温の下がる冬期に水分が凍結し、当該バルブ内のピストンが固着することによりブレーキが作動し続け、ブレーキの引き摺りが発生して火災に至ることが判明しました。
・ また、再発防止対策として、リレー・エマージェンシー・バルブ内の水分を除去するための点検整備について注意喚起を実施することが有効であることがわかりました。
・ これらを踏まえ国土交通省は、車工会及び一般社団法人日本自動車工業会(以下、「自工会」という。)に対し、市場でのトレーラの火災事故を防止するため、冬期に入る前に注意喚起を行うなどの取組みを行うことについて検討を依頼していたところです。
・ 当該依頼を受けて、今般車工会より、自工会と連携して検討した結果、平成23年11月30日から車工会のホームページへの注意喚起の掲載やチラシ(別紙1)の配布等により、トレーラのエア・タンク内の水抜き、エア・ドライヤの乾燥剤やフィルタの定期交換等の点検整備及びリレー・エマージェンシー・バルブの水分除去等のための点検整備について注意喚起を実施するとの報告がありました。
・ 国土交通省においても、気温が低下する冬期を迎えるにあたり、前頁に掲げる事項について、自動車関係団体及び地方運輸局に対して注意喚起に関する協力依頼を行うとともに、国土交通省のホームページにおいて、当該不具合に係る注意事項を掲載しました。

お問い合わせ先

国土交通省自動車局審査・リコール課 衣本、徳永
TEL:(03)5253-8111 (内線42353、42355)
国土交通省自動車局整備課 小松崎、湯原
TEL:(03)5253-8111 (内線42412、42415)

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