報道・広報

事業用バス火災事故の分析と防止に向けた対策について

平成24年3月30日

  今般、ここ最近の4年間(平成19年~22年)に発生した事業用バスの火災事故61件(注)について、その内容を分析しました。
 その結果、原因では「点検整備不十分」や「整備作業ミス」といった点検整備が関係しているものの割合が多く(25件)、また、出火に至る状況では、「ショート等電気関係」や「ブレーキ・タイヤの過熱」の割合が多かった(25件)ことから、これらの火災事故の防止に向けて、次の対策を講じるよう周知することとしました。(別紙参照)

<注意すべき事例と必要な対策>

[1] ショート等電気関係の不具合から火災事故に至る事例
原因 具体的な原因の内容 必要な対策
整備作業ミス バッテリー等を交換した際のバッテリーやコネクタの固定不良  バッテリー固定金具やバッテリー端子取付け用ナットは、工具を使ってしっかりと締め付けて固定することが必要
 点検整備不十分  経年劣化による配線の腐食  電気配線に損傷がないか、かつ、クランプに緩みがないか点検することが必要
※ショート等電気関係の不具合から火災事故に至る事例は、車齢にかかわらず発生しています。点検の際のミス(点検後の正しい状態への戻し忘れ)の防止や、メーカーが設定する定期交換部品の確実な交換を心がけるよう注意しましょう。

[2] ブレーキ・タイヤの過熱から火災事故に至る事例

原因 具体的な原因の内容 必要な対策
点検整備不十分 長期間の整備未実施によるブレーキ部品の作動不良 ブレーキ部品の定期的な点検整備を確実に実施することが必要
※ブレーキ・タイヤの過熱から火災事故に至る事例は、車齢が比較的高い車両において見られます。車齢が高いバスの使用者は、特に注意しましょう。

 国土交通省は、これらの結果を踏まえて、(公社)日本バス協会や(社)日本自動車整備振興会連合会等の関係団体に対して、適切かつ確実な点検整備を実施するよう周知するとともに、今後も自動車点検整備推進運動等のあらゆる機会を捉えて、適切かつ確実な点検整備の励行等の取組みを行って参ります。

(注) 自動車事故報告規則(省令)による報告により把握したもの。(放火を除く。)

添付資料

別紙(PDF形式)PDF形式

お問い合わせ先

国土交通省 自動車局整備課 鈴木、湯原
TEL:(03)5253-8111 (内線42426、42415) 直通 (03)5253-8600

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