報道・広報

海運先進国当局間会議を開催
~パナマ運河及びスエズ運河の通航料値上げについて改めて問題提起を行い、海運先進国間の連携を呼びかけました~

令和5年6月29日

  • 6月19日(月)及び20日(火)にドイツ・ベルリンで海運先進国当局間会議が開催され、我が国も参加しました。
  • 最近の各国の海事政策、海運の脱炭素化や船員の労働環境など、海運に関する幅広いテーマについて活発な議論が行われました。
  • 我が国からは、主にパナマ運河及びスエズ運河の通航料に関し改めて問題提起を行ったほか、船員交代の重要性等について言及しました。

 海運先進国当局間会議(Consultative Shipping Group: CSG)は、国際海運市場への自由アクセスを確保するため18の海運国の担当部局の協調行動に向けた検討を行う会議で、国際海運における自由で公正な競争条件の確立に向けた取組を行っている他、航行安全及び海洋環境保護等幅広いテーマに関する意見交換の会議を毎年1回開催しています。

日 時:令和5年6月19日(月)、20日(火)
参加者:海運先進国当局間会議メンバー国※及び欧州委員会(EC)の海運政策担当者
     ※デンマーク(議長、事務局)、ベルギー、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スペイン、 
      スウェーデン、英国、日本、韓国、シンガポール、カナダ



≪主要議題の概要≫

〇パナマ運河及びスエズ運河の通航料改訂
 我が国より、
  • パナマ運河については、今年1月から新たな通航料金体系が適用されているところ、我が国海運業界が新料金体系での大幅な値上げに大きな懸念を有しており、パナマ運河庁はこうした懸念に丁寧に対応していく必要があること
  • スエズ運河については、同運河の通航料及びサーチャージに関して、昨年から今年にかけて度重なる値上げが実施され、その周知期間も、最も短い時で2日間と極めて短い中、新料金の周知期間に大きな懸念を有しており、周知期間は最低でも6ヶ月は必要であること
 について、CSGメンバー国へ改めて問題提起を行いました。
 
〇海運の脱炭素化
 我が国より、海運分野のGHG排出削減に向けて、
  • 本年6月18日に採択されたG7交通大臣宣言に海運の脱炭素化の重要性について盛り込まれたこと
  • ゼロエミッション船の技術開発を支援していること
 について言及しました。
 
〇ロシア産原油の輸送
  • ロシア産原油の輸送について、G7各国の制裁を回避するため、船舶の位置情報の改ざんが行われたり、国際海域において船舶間の危険な原油積替オペレーションが行われたりしており、原油流出のリスクが高まっている旨の報告がなされ、我が国を含めCSG各国から本件への懸念が示されました。
  • また、我が国より、本年6月18日に採択されたG7交通大臣宣言にも本件が盛り込まれた旨言及しました。
 
〇船員の労働環境の確保
  • 我が国より、特に内航船員について将来への船員不足への対策の必要性を認識しており、我が国では、2022年に法改正を行い、船舶所有者が船員の労働時間や健康状態の把握を適切に行うこと等を義務付け、魅力的な職場環境の整備を進めている旨共有しました。
  • また、パンデミック等の平時とは異なる状況下においても、船員の労働環境を確保することが重要であるとの問題提起を行うとともに、コロナ禍において世界各国が船員交代を制限する中、我が国では、外国人船員の入国を維持し、船員交代を継続した旨言及しました。

  
     CSG会議の様子         発言する宮沢海事局外航課長

添付資料

報道発表資料(PDF形式:288KBKB)PDF形式

お問い合わせ先

国土交通省海事局外航課海運渉外室 高橋
TEL:03-5253-8111 (内線43-354) 直通 03-5253-8620
国土交通省海事局海洋・環境政策課環境渉外室 金子
TEL:03-5253-8111 (内線43-914) 直通 03-5253-8118

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