報道・広報

OECDにおいて海事分野の脱炭素化に向けた市場分析等が開始
~第136回経済協力開発機構(OECD)造船部会の結果概要~

令和5年5月18日

5月10日・11日、フランス・パリにて第136回OECD造船部会が開催されました。今次会合では、海事分野の脱炭素化に向け、ゼロエミッション船等の次世代船舶(グリーンシップ)に関する船舶輸出金融ルールや市場分析の議論が開始されました。

1.日程・出席者
 日 程:令和5年5月10日(水)、11日(木)(フランス・パリ/WEB併用)
 日本出席者:国土交通省海事局、外務省、(一社)日本造船工業会
 
2.主な議論
(1)海事分野における脱炭素化促進について
 [1]グリーンシップへの融資等を促進するための国際的なルールの改正
  造船市場における公平な競争環境を実現するため、政府系金融機関による船舶輸出への融資の金利や償還期間等に関し、国際的な
 金融ルール(船舶セクター了解)が設けられています。
  我が国は、船舶セクター了解を改正し、グリーンシップへの融資等を促進する必要性を主張してきたところ、今次会合では、我が国
 主張を各国等が支持するとともに、専門家会合を開催し、改正に関する議論を加速させることに大筋合意しました。
 
 [2]海事分野の脱炭素化に関する市場分析
  OECD造船部会は、造船市場に関するデータ収集や調査、課題分析を通じ、加盟国における政策立案等に貢献しています。
  今次会合では、我が国は、海事分野の脱炭素化促進に向けて、グリーンシップの需要予測や脱炭素化技術の導入による船価への影響
 分析などの必要性を主張してきたところ、今次会合では、我が国主張を踏まえ、海事分野の脱炭素化に関する市場分析を重点的に行う
 ことが合意されました。
 
(2)韓国政府による自国造船業への支援について
  韓国政府は、自国政府系金融機関が保有する自国造船所の株式売却や、前受金返還保証(Refund Guarantee)の追加発行など、
 自国造船業への支援を主導しています。
  今次会合では、我が国は韓国政府に対し、これら支援が市場原理から逸脱した場合の市場歪曲性について懸念を表明し、韓国政府の
 責任を追及するとともに、その詳細をOECD造船部会に対して適切に報告し、透明性を確保することを強く要求しました。

添付資料

報道発表資料(PDF形式:839KB)PDF形式

お問い合わせ先

国土交通省海事局船舶産業課 井上、繁永
TEL:03-5253-8111 (内線43-634) 直通 03-5253-8634

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