報道・広報

RORO旅客船の火災対策、救命艇の降下速度見直しにかかる条約改正案がまとまりました
~国際海事機関(IMO)第9回船舶設備小委員会(SSE 9)の開催結果概要~

令和5年3月8日

令和5年2月27日から3月3日にかけて、国際海事機関(IMO)の第9回船舶設備小委員会※1(SSE 9)が開催されました。今次会合では、主に、RORO旅客船※2の火災安全対策や救命艇の安全な降下速度を設定するための条約改正案が取りまとめられました。

 今次会合の主な審議結果は以下のとおりです。

1.RORO旅客船の火災安全対策に関するSOLAS条約附属書及びFSSコード改正
RORO旅客船の車両積載区域での火災事故が世界的に多発していたことを踏まえ、欧州諸国の提案により、平成28年(2016年)から、火災探知、消火、車両甲板の防火構造の改善等の火災安全対策について検討が行われてきました。
今次会合では、既存船に対する消火装置の設置義務等、残されていた課題について審議が行われ、海上人命安全条約(SOLAS条約)附属書及び火災安全設備のための国際コード(FSSコード)の改正案が最終化されました、今後、上部委員会である海上安全委員会(MSC)における承認(本年5月予定)・採択(来年春予定)を経て、新造船には2026年1月1日より、既存船には2028年1月1日より適用される見込みです。
 
2.救命艇の降下速度見直しに関するLSAコード改正
貨物船の大型化に伴い、救命艇及び救助艇の降下速度(船から水上に降ろす速度)の調整が困難となり、速すぎる速度で降下することによる安全上の懸念があったことから、日本の提案により、最低降下速度の上限値を設定する等の国際救命設備コード(LSAコード)の改正について検討が行われてきました。
今次会合では、日本の提案を基にした改正案が最終化され、上記1同様の手続きを経て、2026年1月1日より発効(適用)される見込みです。

上記事項の詳細やその他の審議事項は別紙をご参照ください。

※1 船舶に設置する装置や設備の安全基準を検討する小委員会
※2 乗用車などの多数の車両を水平方向に積卸しすることができるような構造を有する旅客船

 

添付資料

報道発表資料(PDF形式)PDF形式

お問い合わせ先

国土交通省海事局安全政策課 井原、佐々木
TEL:03-5253-811 (内線43-562, 43-555) 直通 03-5253-8631

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