報道・広報

国際海事機関(IMO)第107回海上安全委員会(MSC 107)の開催結果概要

令和5年6月14日

令和5年5月31日から6月9日にかけ、国際海事機関(IMO)の第107回海上安全委員会(MSC 107)が開催されました。今次会合では、日本の提案により検討が進められていた船上揚貨装置や全閉囲型救命艇の安全性を向上させるための条約改正案が採択されたほか、自動運航船(MASS)の国際ルールの更なる検討等が行われました。
 
1.条約等の改正案の採択
(1)船上揚貨装置の安全基準
船上揚貨装置(船上クレーン及びアンカーハンドリングウィンチ)の設計、製造、保守点検、検査等に関する安全基準を新たに設ける海上人命安全条約(SOLAS条約)附属書の改正案が採択されました。改正は2026年1月1日より発効する予定です。
これは、国内外で船上のクレーンの不具合に起因する事故が多発していたことから、2011年の第89回海上安全委員会(MSC 89)において、チリ、ニュージーランド、ノルウェー、韓国及び我が国の提案に基づき検討されていたものです。

(2)全閉囲型救命艇の換気基準
全閉囲型救命艇の換気装置の設置を義務づける国際救命設備コード(LSAコード)の改正案が採択されました。改正は、2026年1月1日より発効(適用は2029年1月1日)する予定です。
これは、船舶の事故時に退船に使用された救命艇において、息苦しさにより具合を悪くした乗組員がいた事例を踏まえ、2016年の第97回海上安全委員会(MSC 97)におけるバハマ及び我が国の提案に基づき検討されていたものです。
 
2.自動運航船(MASS)の国際ルール策定に向けた検討
自動運航船の国際ルールについては、前回会合から、非義務的なルールの審議が開始され、航行セクションについては日本が主導して起草作業を行ってきました。
今次会合では、非義務的なルールの策定に向けて、自動運航船に特有の用語の定義や、自動化されるべき機能を含めた基本原則について詳細な審議が行われました。引き続き、会期間通信部会及び会期間作業部会にて検討が行われる予定です。
※メールベースで審議を行う作業部会

上記事項の詳細やその他の審議事項は別紙をご参照ください。

添付資料

報道発表資料(PDF形式)PDF形式

お問い合わせ先

国土交通省海事局安全政策課 森、井原
TEL:03-5253-8111 (内線43-561, 43-562) 直通 03-5253-8631

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